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ロールスロイスオーナーの平均年齢は年々若くなって43歳!MINI、BMWよりも若いそのワケとは?

2019/09/30

| メルセデス・ベンツ、BMW等他メーカーが50代なのに対して異例の若さ |

GQジャパンにて、「ロールス・ロイスの若返りが加速中! ミニより平均年齢が若い理由とは?」という記事が掲載。
なかなかに興味深い内容だったので、ここで紹介してみたいと思います。

この記事によると、ロールスロイスオーナーの平均年齢は43歳。
ロールスロイスはBMWブランドに属しますが、BMW、そしてBMWが所有するミニと比較しても「当然、もっとも高価な」ブランド。
そして驚くべきことに、もっとも高価なブランドであるにもわらず、オーナーの平均年齢はもっとも若い、とのこと。

なお、2年前にロールスロイスオーナーの平均年齢は45歳だと公開されていたので、この2年で「2歳」若返ったということになりますね。

カリナンの登場が一気に客層を若返らせる

そしてこの2年で何が起きたのかというと、ロールスロイス初のSUV、カリナンの発売。
このカリナンが客層の若返りに貢献したことは間違いなく、というのも著名ミュージシャンや一流スポーツ選手がこぞってカリナンを購入している様が報じられているため。

そしてロールスロイスCEO、トルステン・ミュラー・エトベシュCEOによるとカリナンだけではなくファントムの販売も好調、とのこと。

GQジャパンによれば、そのトルステン・ミュラー・エトベシュCEOへのインタビュー内容として、下記を紹介しています。

「10年前、ロールス・ロイスの顧客の平均年齢は56歳でした。ところが、2018年にはこれが43歳まで下がり、BMWでもっとも平均年齢が若いブランドとなりました。そうです、私たちのお客様は平均的にいってミニよりも若いのです」。

「現代社会ではITや投資などで経済的な成功を収めることが可能です。つまり、経済的な豊かさと年齢は必ずしも一致しなくなったのです。実際、世の中には若い方々のためのビジネスがたくさん存在します」

ブランド若返りの秘訣は「顧客が求める製品を発売しているから」

そして同氏によれば、「若くして成功した人がロールスロイスを購入するのは”私たちが若いお客様に喜ばれる製品を投入しているから”。

10年前にトルステン・ミュラー・エトベシュCEOが現職に就いた際、将来の社会構成を徹底的に調査したといい、運転手がクルマを運転する”ショーファードリブンカー”の時代が終わり、自分でクルマを運転することを楽しむ”ドライバーズカー”の時代がやってくると予測。
その予測に従い、ファントムよりも小型(それでも全長5570ミリなので、一般的な高級サルーンよりも50センチほど長い)なゴーストを発表し、2ドアクーペのレイス、そしてオープンモデルのドーンを発売していますが、それにとどまらず”ブラックバッジ”シリーズも市場投入しています。

ブルームバーグ「ロールスロイス・レイス・ブラックバッジは買いだ。絶対値が上がる」

しかし、こういった製品を投入するだけで「販売が伸びたり」「若い顧客が購入したり」するわけではなく、もちろんロールス・ロイスは”どのようにブランドを見せるか、ブランドをどう位置づけるか、それらをどのようにマーケットに伝えていくか”についても改革。

実際のところ、ぼくのような立場の人間でもロールスロイスの展示会に呼んでもらったりしているので、これまでの「近寄りがたい」イメージからずいぶんロールスロイスは変わってきている、とも言えそうです。
そしてこういった展示会や試乗会にて実際にロールスロイスに触れ、運転してみると、「今まではまったく縁の無いクルマだと考えていたが、ちょっと頑張って買ってみるか・・・」と思わせるのもロールスロイスの魅力のなせるワザ。

そうやって「今までに接点がなかった人々とのコンタクトポイントを作る」ということがトルステン・ミュラー・エトベシュCEOの進めてきた「改革」なのでしょうね。

なお、そのときに購入できなくとも、数年後、もしくはそれ以降にでも、その人がお金を持ったときに「買おう」と思わせる存在であること、その存在であるためにはまず接点を持つことが重要なのだ、とも思います。

ロールスロイスの顧客は懐が深い

なお、こういった改革を行うと必ず出てきそうなのが「旧来のオーナーの反発」。
しかしロールスロイスの場合、そういった「以前からのオーナーの反発」はないといい、それどころかブラックバッジのような「新しい考え方のロールスロイス」に対しても歓迎の姿勢を示している、とのこと。

これについては「金持ち喧嘩せず」としかいいようがなく、新しいモデルが出ても「いつでも買える」という心の余裕がそうさせるのだとぼくは考えています。

反面、普通のクルマがモデルチェンジにて、これまでと路線を変えると一気に批判を浴びることがありますが、これは言い方は良くないかもしれないものの「買えない者の僻み」である場合も多く、新しいモデルに買い換えられない、購入できない人たちがいろいろと新しいモデルを非難して「買わない理由」を探している場合もわるワケですね。

そしてロールスロイスの広報部長、リチャード・カーター氏によれば「年齢を重ねて経済的にも成功されているお客様はみなさん、とても聡明でいらっしゃいます」。

新しいものに対する理解があるからこそ、ビジネスにおいても成功し、ロールスロイスを購入できる地位にまで上り詰めることができたのかもしれません。

VIA:GQ JAPAN

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