| ポルシェもやはりフェイクサウンドを作るのか・・・ |
ポルシェがEV向けのフェイクサウンドを開発するためにシリコンバレー拠点のオーディオ関連会社「DSPコンセプト」の株式を16億円分取得したと発表。
なお、このDSPコンセプトにはBMWも投資を行っているとのことなので、「今注目の会社」ということになりそうですね。
ちなみにポルシェは将来的にクルマが売れなくなる時代に備え、自動車販売以外のビジネスにも事業を拡張する意向を示しています。
具体的には、個人用のクルマが売れなくなったとしてもカーシェア用のクルマ、公共交通手段としてのクルマは売れる可能性があり、それらに搭載される技術やデバイスの開発も新ビジネスの可能性の一つ。
ポルシェが直接これらを開発して他社に販売するほか、そういったデバイス等を開発する会社に投資を行い、配当などのリターンを得ることを考えているわけですね。
ポルシェはエレクトリックカーにも「水平対向サウンド」
そして今回、ポルシェはまずタイカン向けの疑似エンジン音を開発するとも述べており、ポルシェのガソリンエンジンが発するサウンドをエレクトリックパワートレーン向けにアレンジする模様。
なお、エンジン音もひとつの「ブランディングの手段」でもあり、たとえばハーレーダビッドソンはアメリカにてVツインエンジンサウンドを商標登録しているとも言われます。
そしてポルシェの「フラットシックス」が発するサウンドもまた大きな特徴を持っていて、これは他社製EVとの立派な差別化要因となるのかも。
現時点では、実際のガソリンエンジンが発する音を「まんま」使用するのか、それともエレクトリックカー風というか未来風にアレンジして使用するのかは不明です。
ここでぼくが思うのは、過去のポルシェの様々なサウンドを使用できるようにしてくれるといいなあ、ということ。
たとえば917Kや919ハイブリッド、モビーディック、ナナサンカレラ、そして近代ではカレラGTやメツガーエンジン搭載の911GT3のサウンドを自由に「ダウンロードしてタイカンにインストール」できれば面白そうだ、ということですね。
他社もEVサウンドを研究中
なお、こういった疑似エンジンサウンドは将来的に世界中で装着が義務付けられる可能性もあり、つまりは「将来的に需要があるジャンル」。
よってポルシェはナイスなサウンドを開発できれば他社に販売できるということになりますが、そうでなくとも多くの自動車メーカーは自社もしくは他との競業にて開発中。
たとえばメルセデス・ベンツは米ロックバンド「リンキン・パーク」とのコラボレーションにてEVサウンドを開発していると報じられていて、さらに今後各自動車メーカーもそのラインアップをエレクトリック化せざるを得ないことを考えるに、たとえばランボルギーニだとフェイクサウンドとして自然吸気V12、フェラーリだとF1マシンのエキゾーストノートをサンプリングしてフェイクサウンドに使用したりするのかもしれませんね。