992世代の911が奏でるサウンドは「水冷ポルシェで最高」だ
DP Carsが新型ポルシェ911カレラS、そしてアストンマーティン・ヴァンテージとのサウンドを比較した動画を公開。
両車とも同じロケーションをひたすら走る様子を収めたものですが、意外と違うそのサウンドには驚かされます。
なおエンジン型式やレイアウトにもけっこう違いがあり、ポルシェ911カレラSは3リッター・フラットシック・ツインスターボをリアに搭載。
つまりエキゾーストパイプはかなり「短い」部類ですね。
そしてもう一方のアストンマーティン・ヴァンテージはメルセデスAMG由来の4リッターV8ツインターボをフロントに載せ、よってエキゾーストパイプはリアまで引っ張るので「長い」ということに。
アストンマーティン・ヴァンテージのサウンドは「アストンらしい」 乾いた高音
アストンマーティンのV8エンジンは上述の通りAMG製のV8ツインターボ(M178)。
よってサウンドとしてはメルセデスAMG GTとよく似たものとなるはずですが、アストンマーティンはどうやらAMGサウンドが好きではないようで、このサウンドを作り変えるのにかなりな労力を費やした模様。
具体的には「AMGサウンドは低回転でのノイズが多い」とのことで、これを取り除き、回転とともに高まる純粋なサウンドを作り上げたかったようですね。
実際にアストンマーティン・ヴァンテージを運転した印象だと、低回転では「かなり静か」で、高回転になると「NAのような」甲高い音を出すという印象を受けましたが、やはり動画を見ていても、ポルシェ911カレラSよりは「やや高めの」音を出すようですね。
ポルシェ911のサウンドはより「空冷」ぽく
一方のポルシェ911カレラSはかなり「太い」音。
排気音というよりはメカニカルノイズを強調したような印象もあり、これは991世代からの特徴。
911は997以降、代を追うごとに「空冷世代に」近づいていますが、新型911(992)では内外装ともに空冷へと「さらに」近づいており、そして「サウンド」という目に見えない部分も空冷に近づいたように思います。
なお、この「空冷っぽい」サウンドは室内から聞くよりも「外から」聞いたほうがより実感でき、たとえば991世代の911カレラを低速で、壁に囲まれた(音の反響する)駐車場内に入れるときなどは「バサバサという空冷っぽい音」を聞かせるようですね。
なお、空冷と水冷とでサウンドが異なるのは「水冷エンジンは、エンジンを冷やすための水の通り道がエンジンブロックに通っているから」で、このためにメカニカルノイズが遮断されがち。
しかしポルシェは991や992世代では意図的に「空冷っぽい音」を強調しているということになります。
なお、今回の動画を見る限り、アクセルオフでバリバリという音を出す「バブリング」がけっこう大きく感じられ、しかもこれが「太い音」で気分を盛り上げてくれるようですね。
今までに乗ったクルマでもっともシビれるサウンドを発するのはジャガーFタイプ
参考までに、ぼくがこれまで運転した中でもっとも刺激的だと感じたサウンドはジャガーFタイプに搭載される5リッターV8スーパーチャージド。
これは低回転から高回転に至るまで猛獣の雄叫びのような「咆哮」を発し、特にアクセルオフ時のサウンドは「雷が落ちた」かのよう。
その次だとランボルギーニ・アヴェンタドールSV、そしてフェラーリ458スペチアーレ、ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテという順ですが、このあたりはやはり「自然吸気」というところが大きく影響しているのは間違いないと思います。
そのほかではポルシェ991GT3 RSも相当に「いい音」で、ほかに「面白い」と感じたのはメルセデスAMG(とくにC63とGT)。
AMGのサウンドは「作られた感」はあるものの、「こんな音を出すクルマに毎日乗れたら楽しいだろうな」と思わせるものがありますね(最新世代のAMGはちょっとサウンドが大人しくなった)。
下はメルセデスAMG GTの走行する様子を収めた動画ですが、アイドリングや「ちょっとした移動でも」これくらいの音が出ているということがわかります。
それでは動画を見てみよう
こちらが新型ポルシェ911カレラS、そしてアストンマーティン・ヴァンテージのサウンドを聴き比べできる動画、「Porsche 911 992 vs Aston Martin Vantage Exhaust Sound」。
VIA:DPCcars