| ブラバムBT46はほかの新興メーカーのクルマとはワケが違う |
ブラバムはすでに初となる市販(といってもサーキット専用)スーパースポーツカー”BT62”を公開していますが、そのレビューが解禁に。
残念ながらまだ走行は許されていないようで、スタジオ内での実車チェックとエンジンスタート&アクセル踏み込みくらいですが、それでもその溢れんばかりの魅力が伝わってきます。
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「ブラバム」って何?
ブラバムは最近だとほぼ表舞台に出ることはなく、聞いたことがない人も多いかも。
今回、「ブラバムBT62」を発売したのは”ブラバム・オートモーティブ”で、これは「F1」コンストラクターとして1992年まで活動していた「ブラバム」が母体。
そのブラバムの設立者はサー・ジャック・ブラバムで、その意志を引き継いで設立されたのがブラバム・オートモーティブ。
ただし、よくある「ビッグネームの使用権を購入してきて、第三者がビジネスを立ち上げた」のではなく、このブラバム・オートモーティブを運営するのはサー・ジャック・ブラバムの息子たち。
この息子たち(三人)もレーシングドライバーであり、特に三男のデビッド・ブラバムはF1参戦経験や、なんとル・マンでの優勝経験もある「腕利き」です。
サー・ジャック・ブラバムはドライバーズタイトルを4回も獲得した(1966年/1967年/1981年/1983年)優れたレーシングドライバーであっただけではなく、優れたレーシングカー設計開発者としても知られ、実際に「自身の設立したチームのマシンに乗ってチャンピオンを獲得した経験がある、唯一のF1ドライバー」。
そういった経歴を持つ父を持つ息子たちが運営する会社なので、この「ブラバムBT62」はまず間違いのないクルマだと考えて良さそう。
ブラバムによると、BT62でもっとも重視したのは「エアロダイナミクス」。
いかにロスを少なく冷却性能とダウンフォース(最大1200キロ)を稼ぐかということを考えて設計されているようですね。
そして最近のスーパーカーでも重視されている「フロントから取り入れたエアを以下に排出するか」についても最大限の注意が払われていることが(そのデザインを見ただけでも)わかります。
車体重量はわずか972キロ。
この実現のためにはカーボンファイバーが多用されていますが、その製造技術の高さも特筆すべきもの。
細部に至るまで高いクオリティで製造され、かつ無駄のないデザインを持っているようですね(このあたり、中国や東南アジアの新興スーパーカー/ハイパーカーとは全く異なる)。
コクピットに座るとこんな感じ。
シートはカーボン製で、脚部のサポートも一体化。
動画ではアクセルを思いっきり踏み込む様子も。
エンジン/エキゾーストサウンドは非常に緻密で、信頼性の高さを感じさせる「安定感」があります(バラツキがない)。
レースに必要な情報だけが表示されるディスプレイ。
エンジンは5.4リッターV8(自然吸気!)、700馬力。
熱伝導の観点から金箔が貼られていることもわかります。
惜しむらくは限定わずか「70台」で、かつサーキットしか走れないこと。
価格は1億5000万円程度とアナウンスされていますが、それでも「安いんじゃないか」と思えるほどのデザイン性の高さ、製造品質の高さを持っている一台だと思います。
それでは動画を見てみよう
こちらがカーフェクションによるブラバムBT62の紹介動画、「The Engineering Behind The 700HP Brabham BT62 - Carfection」。
こちらはドライブトライブ版、「Brabham BT62 Hypercar - Enough downforce to drive upside down?」。