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F1 GTRでのル・マン優勝から30年、マクラーレンがル・マン最高峰へと復帰する意向を示唆。ただしW1での参戦ではなくダラーラとの共同開発による車体を使用か

マクラーレン

| 現在、マクラーレンはモータースポーツにおいて「乗りに乗っている」 |

F1に続くル・マン24時間での成功はマクラーレンに黄金期をもたらすであろう

さて、マクラーレンがル・マン24時間レースに復帰するのでは、という報道。

どうやらこれは「かなり現実性が高い」話であるようで、マクラーレン・レーシングのCEO、ザク・ブラウンが以下のように語ったと伝えられています。

「我々は今年、ル・マン博物館で特別展示を行い、何かしらエキサイティングな発表ができればと思っています。ル・マン総合優勝を狙う意思があるのは明らかで、今こそ最高のタイミングだと思います」

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今年はマクラーレンがル・マン24時間レースを制してから30周年

マクラーレンは、F1やインディカー、フォーミュラE、GT3やGT4シリーズなど、モータースポーツにおいて幅広く活動していますが、現時点ではFIA世界耐久選手権(WEC)のトップカテゴリ、つまり「ハイパーカークラス」には未参入。

現在ハイパーカークラス(およびIMSAのGTPクラス)では多数の自動車メーカーが参入しており、アキュラ、キャデラック、ポルシェ、BMW、アストンマーティン、フェラーリ、プジョー、トヨタ、アルピーヌ、ランボルギーニがすでに参戦中。

さらに、ジェネシスとフォードが2026年と2027年に参戦する予定となっており、マクラーレンはここに「乗り遅れまい」ということなのかもしれません。

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現時点では正式なアナウンスがなされているわけではありませんが、マクラーレンが1995年にル・マンで総合優勝してから30周年にあたる今年、そして今年6月に開催されるル・マン24時間レースの場でなんらかの意思表明行われる可能性が高いのではと見られています。

実際にザク・ブラウンは「ル・マンの記念イベントには、私もGT3チームと共に現地入りする予定です」と語り、ル・マン24時間レースとF1カナダGPが日程的に重なるにもかかわらず、ル・マンを優先的する考えを示しており、昨年のル・マンに姿を見せた際にはマクラーレンのハイパーカークラス参戦は『もし』ではなく『いつ』の問題だ」と発言していたことも。

なお、現在、マクラーレンはFIA WECとIMSAのLMGT3クラスに「720S GT3 Evo」を2台参戦させていますが、この運営を担うのがザク・ブラウンが共同所有するユナイテッド・オートスポーツ。

よってザク・ブラウンはル・マン24時間レースに対して経験が豊富ということになりますが、720S GT3 Evoは当然ながらハイパーカークラスにて戦うことは(レギュレーション上、パフォーマンス面においても)できず、よってマクラーレンは別途「ハイパーカー」を要しする必要があるわけですね。

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そこで浮上するのが(アストンマーティンがヴァルキリーをもってル・マンに参戦するように)「マクラーレンはW1をル・マンに参戦させるのでは」という観測ですが、残念ながらこの線はないものと見え、マクラーレン・オートモーティブとダラーラの共同プロジェクトでLMDh規定のマシンを開発する計画が進行中だとも報じられ、その内容としてはダラーラがシャシーを製造し、アルトゥーラに積まれるV6ツインターボをベースにしたエンジンをマクラーレンが用意することとなるもよう(あくまでも報道によれば)。

現在、マクラーレンはF1で復活の兆しを見せており、2024年にはコンストラクターズチャンピオンシップを獲得していますが、さらにインディカーでもアロー・マクラーレンのパト・オワードが優勝争いを繰り広げており、勢いに乗っている状態です。

そしてマクラーレンの名を轟かせることとなった「1995年のル・マンで勝利」を再現することはマクラーレンの「レーシングDNA」を証明する絶好の機会となり、これに加えて強豪ひしめくFIA WECのハイパーカークラスでの勝利はマクラーレンにとっての黄金時代をもたらすことになるのかもしれません。

参考までに、上述の通りル・マン24時間レース「ハイパーカークラス」は大きな盛り上がりを見せていて、今年のル・マン24時間レースには21台が参戦予定となっていますが、この規模の競争は近年では見られなかったものでもあり、スポーツカーレースの新たな時代が到来しつつあることを示唆しています。

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参照:Jalopnik

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