| 自動車史上、マクラーレンF1ほどピュアで、ユニークで、高度な技術が注ぎ込まれたクルマもないだろう |
その取引価格の高さがマクラーレンF1の評価をそのまま表している
さて、マクラーレンF1は1992年5月にモナコで発表されていますが、つまり発表からちょうど30年が経過したということになります。
マクラーレンF1は驚くべきエンジニアリング技術によって製造され、その後10年にわたって世界最速記録を保持していたほか、ル・マン24時間レースでの記録的な勝利など、その栄光については語り尽くせないほど。
そして数々の栄光は市場価値によって担保されており、現代のスーパーカーとしては価格の取引価格を誇ります。
今回、マクラーレンF1の30周年を記念し、様々な「30の事実」が公開されており、ここでその内容を見てみましょう。
1.マクラーレンF1はマクラーレン初のスーパーカーではなかった
マクラーレンはレーシングドライバーであったブルース・マクラーレンによって創業されていますが、1960年代後半にも「サーキット走行が可能なロードゴーイングスーパーカー」を作ろうと考えたことがあるもよう。
当時はM6Aカンナムカーをベースにしプロジェクトが進められたそうですが、1970年にブルース・マクラーレンが事故死したことでこの計画が消滅するも、実際には2台の公道走行が可能なモデルが作られた、とのこと(よってこれが元祖マクラーレンのスーパーカーということになる)。
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2.マクラーレンF1のアイデアは空港で思いついた
マクラーレンF1の構想は、1988年にミラノで飛行機を待っていたマクラーレン会長のロン・デニス、ディレクターのマンスール・オジェ、テクニカルディレクターのゴードン・マレー、マーケティング責任者のクライトン・ブラウンの会話に起源があるといい、たわいもない雑談からはじまって「世界で最もクレイジーなスーパーカーをつくろう」という話にまで発展し、わずか4年でこれが実現することとなっています。
3.マクラーレンF1ははじめてのカーボンシャシー採用車ではない
マクラーレンF1はもっとも初期にカーボンファイバー製シャシーを採用したクルマのひとつではありますが、じつは市販車としてはジャガーXJR-15のほうが「先」。
ただしXJR-15はホモロゲーション取得用に作られたもので、しかしマクラーレンF1は「公道用」として設計されており、その意味では「世界初の公道用スーパーカーとして設計がなされたカーボン製シャシーを持つ」のはマクラーレンF1のほうが先立ったと言えそうです。
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4.マクラーレンF1の価格は当時のライバル、ブガッティEB110の「倍」だった
1994年当時のイギリスにおけるマクラーレンF1の価格は税込み63万4500ポンドで、フェラーリ512 TRは13万1000ポンド、ブガッティEB110 GTでさえ28万5500ポンド。
つまりは破格の設定を持っていたということになりますが、それでも「1台売るごとに大量の赤字が出た」と言われます。
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5.それでもブガッティEB110や512TRよりは「多くの人」が乗ることができる
これはもちろんセンターシートレイアウトに由来するもので、たしかに「スーパーカーで3人乗れる」というのは珍しいかも(ただし乗り降りは相当に難しい)。
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6.タグ・ホイヤーの腕時計は無償で付属
マクラーレンF1のオーナーには、シャシーナンバーと同じ番号が刻印されたタグホイヤーの腕時計が贈られたそうですが、「ナンバーなし」の腕時計であれば非オーナーでも購入ができた、とのこと。
7.エンジンルームは金張り
これは有名な事実ではあるものの、「見せるための仕様」ではなく「熱伝導効率が高いから」という理由だけでエンジンルーム内は順金張り。
コストを度外視したつくりを持つということがよく分かる部分ですね。
8.ツールキットはチタン製
これもやはりよく知られるところで、ツールキットは軽量性を重視したチタン製。
今年のはじめに開催されたRMサザビーズのオークションにおいては、このツールキット「だけ」が100万円近い価格で落札されています。
9.マクラーレンは「フライングドクター」を用意していた
マクラーレンは「F1が路上で故障した」ときのためにフライングドクターを準備しており、世界中どこで故障しようとも、文字通り修理チームが「飛んできた」のだそう。
近年ではブガッティがこれを導入していますね。
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10.マクラーレンF1には「既成パーツ」も少なくはない
上述の「金張り」エンジンルームやチタン製工具のように、機能性を追求した専用パーツが多数用いられていた反面、マクラーレンF1にはいくつか流用パーツもあり、たとえばテールランプはオランダのボバ・フューチュラ「バス」から、ドアミラーはフォルクスワーゲン・コラードから(少量生産車には珍しくないが、かなり意外ではある)。
11.マクラーレンF1の車体重量はマツダ・ロードスターRFと変わらない
マクラーレンF1の車体重量は1138kgにとどまり、これはマツダ・ロードスターRFとほぼ同じ重量。
一方、マクラーレンF1を抜いて「世界最速」を記録したブガッティ・ヴェイロンの重量はマクラーレンF1よりも750kg重く、これはなんと「ロータス・エリーゼ一台分」であり、いかにマクラーレンF1が軽量な設計を持つかがわかりますね。
12.マクラーレンF1のCDチェンジャーは1.5Gに耐えうる
マクラーレンF1にはラジオが搭載されておらず、しかしケンウッド製のオーディオとCDチェンジャーが積まれます。
このCDチェンジャーは1.5Gのコーナリングフォース(と締め上げられた足回り)に耐えうる構造を持っていたといいますが、マクラーレンは当時ケンウッドと提携関係にあり、F1マシンにも同社の高性能な無線が積まれ、これによってずいぶんマシンの開発や状況把握が捗ったと言われます。
13.マクラーレンF1には通信機能があった
1992年というとほぼコンピューターはもちろんインターネットが普及していない状態で(アップル iMacの登場が1998年であり、これの普及でインターネットが一般的になった)、しかしマクラーレンF1はモデムを搭載し、これによって車両のECUからマクラーレンへと(トラブルがあった場合)通知が飛ぶようになっているのだそう。
当時の人々の多くは、この機能の意味すらわからなかったかもしれませんね。
14.マクラーレンF1の開発にはキットカーが使用された
マクラーレンはF1の開発に際していきなりプロトタイプを製作したのではなく、まずはノーブル製の2台のキットカー(ウルティマ)を購入して開発を進めることに。
そしてこれらは「アルバート」と「エドワード」と名付けられ、アルバートはシボレー製のV8エンジンをチューンして搭載したうえでギアボックスのテストと3シーターレイアウトの検証を行い、一方のアルバートは市販モデルに搭載する6.1リッターV12エンジンのテストに使用されたのだそう。
なお、マクラーレンはスピードテールの開発に際してプロトタイプに「アルバート」という名称を与えていますが、一方のゴードン・マレーはT.50の開発に際し、ふたたびノーブル製のキットカーを購入している、と報じられています。
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15.マクラーレンF1にはF1由来のグラウンドエフェクトが使用されている
マクラーレンF1の外観は非常に「すっきり」していますが、ダウンフォースを5%向上させることができる小型のファンのほか、F1からフィードバックを受けたグラウンドエフェクトが多用されているといい、このファンについては1970年代にゴードン・マレーが設計したF1マシン「BT46B」に採用されていた他、T.50にも採用されていますね。
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16.マクラーレンF1はホンダNSXにインスパイアされている
マクラーレンF1は「究極の速さ」を追求したクルマではありますが、ゴードン・マレーが速さ同様に追い求めたのはホンダNSXが持っていた「使いやすさ」であり、その乗り心地に加えてハンドリングもベンチマークになったと述べています。
「NSX に乗った瞬間、それまで参考にしていたフェラーリ、ポルシェ、ランボルギーニといったベンチマークカーがすべて頭から消えてしまった」
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17.ホンダはゴードン・マレーからのV12エンジン供給依頼を断った
当時ホンダはマクラーレンへのエンジンサプライヤーとしての協力体制を築いていたものの、マクラーレンがF1に搭載するV12エンジンの製造を要請したところ、ホンダはなんとこれを「拒否(コストに対するメリットが小さいという理由にて)」。
よってマクラーレンはツテをたどってBMWにエンジンの製造を依頼することになり、結果として「850CSiのV12エンジンに、M3のS50エンジンに採用された4バルブを組み込んだ」S70/2(627PS/651Nm)が誕生することに。
もしもホンダがこの依頼を受けていたとしたら、ホンダの現在は今とは異なるものとなっていたのかもしれません。
18.マクラーレンF1はすべてのスーパーカーを凌駕した
マクラーレンF1は0-100キロまでの加速を3.2秒で達成し、これは「ローンチコントロールのない、マニュアル・トランスミッション車」であることを考慮すると現代の水準でも驚異的。
ただし真に驚くべきはそこから先の加速であり、時速100キロから160キロまでの加速(6.3秒)はフェラーリF12より4秒、ブガッティEB110SSよりも3秒も速く、時速306キロに達するのに要したのはわずか24秒。
19.マクラーレンF1は10年以上にわたり「市販車最速」だった
マクラーレンF1の最高速は356km/hではあるものの、これは回転数を制限した状態(7500RPM)での数値であり、1998年にはレブリミットを8300RPMに引き上げた車両によって386km/hという記録が達成されています。
その後ブガッティやヘネシーがさらに高い数値を記録することになりますが、これらはいずれもターボチャージャーにて加給されたエンジンを搭載したクルマであり、自然吸気エンジン搭載車に限っては今でもマクラーレンF1が最高速記録を保持しています(アストンマーティン・ヴァルキリーがこれを破らない限り)。
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20.ドライバーエイド(ドライバー・アシスト)はまったくない
マクラーレンF1はトラクションコントロールもABSもなく、ステアリングも「重ステ」、そしてブレーキサーボすらないという超スパルタン仕様。
ただ、これだけのパワーとスピードを誇る割にはあまり事故の話を聞かず(ローワン・アトキンソン以外は・・・)、思いのほかコントローラブルである、ということを示しているのかもしれません。
21.モータースポーツ用として設計されたわけではないのに、ル・マン24時間レースで優勝した
マクラーレンF1はレーシングカーではなくロードカーとして設計されていますが、その後1995年のル・マン24時間レースに出場していきなり(ル・マン専用に作られたレーシングカーを相手に)優勝を飾っています(しかも優勝したウエノクリニック号は急造した車両であり、テストもろくにできないぶっつけ本番だった。そのほかのマクラーレンF1は3位、4位、5位に入っている)。
これはもちろん「信じがたい」出来事であり、それだけマクラーレンF1のポテンシャルが並外れていたということになりますね。
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22.ル・マンの優勝による派生モデルが登場した
このル・マン24時間レースでの勝利により、マクラーレンはパパイヤオレンジにペイントされた5台の「LM」ロードカーを製作。
これらはモータースポーツにインスパイアされた仕様を持ち、リアウイング、軽量化されたインテリア、マグネシウムホイール、改良型ギアボックスを装備したうえ、V12エンジンは680馬力にパワーアップされています(競技用車はリストリクターの装備によって600馬力に出力が制限された)。
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23.サーキットの経験が「ロングテール」を生む
ロードカーとして設計されたマクラーレンF1は超高速域の安定性を考慮する必要はなく、そのためにリアオーバーハングが極端に短くなっていますが、サーキットだと高速安定性が(勝敗への)鍵を握ることになるためレース用のエアロパッケージとして「ロングテール」が誕生。
なお、マクラーレンは競技用車のホモロゲーション取得用としてロングボディのF1 GTを2台製造していますが、近代になってロングテール=LTをひとつのサブブランド化していますね。
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24.BMWはマクラーレンF1のエンジンを自社のレーシングカーに搭載し優勝を獲得
BMWはマクラーレンF1のル・マン24時間での成功を受ける形でウイリアムズ製シャシーにS70/2エンジンを搭載したV12LMRを製造し、1999年にBMWのレーシングカーとしてはじめての「ル・マン24時間レースにおける勝利」を記録しています。
25.BMWはなぜかこのエンジンをX5にも搭載した
そして面白いのは、BMWがこのS70/2エンジンを改良し(S70/3)700馬力を発生させ、SUVであるX5にも搭載したこと。
このエンジンは6速マニュアル・トランスミッションと組みわせられてX5に搭載され、このクルマはX5ル・マンと名乗っていますが、もちろん市販されることはなく、コンセプトカーのままに終わっています。
26.マクラーレンF1は106台で生産を終了
現代では1億円はもちろん2億、3億といったハイパーカーが数百台も売れてしまう世の中ではあるものの、30年前には「1億円」のクルマを購入する人はそうそうおらず、よってマクラーレンは1992年から1994年にかけ、5台のプロトタイプ、64台のロードカー、残りのレーシングカーあわせて合計106台を送り出したところで生産を終了させています。
27.アメリカ仕様は本国仕様とちょっと異なる
なお、アメリカに正規輸入されたマクラーレンF1はわずか7台のみで、いずれもニューヨークのアメリテック社が「北米仕様へのコンバート」を担当した、とのこと。
法規の関係にて多くのパーツを交換する必要があり(下の画像は取り外したパーツ)、しかし取り外したパーツ類もオーナーに引き渡されたため、多くの個体が「本国仕様」へと戻されているようですね。
0-100キロ加速については欧州仕様の3.2秒に対して北米仕様では3.4秒へと「少し遅く」なっています。
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28.マクラーレンF1は通勤快速
富豪、銀行家、レーシングドライバーでもあったトーマス・ブッヒャー氏はは、ケルンとフランクフルト間の通勤にマクラーレンF1を使用し、ほぼ毎回時速200マイル(320km)を記録したという逸話が残っています。
トーマス・ブッヒャー氏はF1 GTRも乗って1995年のBPR選手権で優勝しており、後にブガッティのヴェイロンプロジェクトを担当することになったもよう。
参考までに、マクラーレンF1にて最高速を記録したアンディ・ウォレス氏もブガッティに加わり、今でもブガッティのテストドライバーを努めていますね。
29.新車時も高かったが、今ではもっと高い
新車時のマクラーレンF1の価格の高さは上述の通りですが、現在マクラーレンF1の相場は25億円にも達しており、1億円で購入できたのが懐かしく思えます。
30.今でもマクラーレンF1はベンチマーク
マクラーレンF1は今でも多くのメーカーや人にとってのベンチマーク
スポーツカーやスーパーカー、ハイパーカーの世界は日進月歩であり、すぐにその性能が上書きされてしまいますが、30年以上も歳を重ねたマクラーレンF1はいまだ多くの自動車メーカーにとってもベンチマークであり続けています。
ひとえにそれは「単純に速さを追求した、もっともピュアなモデル」だということが評価されていると考えてよく、パワーや加速、数値など目に見えるものとしてはF1を超えるクルマはいくつかあるかもしれませんが、「ピュアさ」という点においてこれを超える存在は皆無であるということを意味しているのでしょうね。
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マクラーレンF1の技術的な解説を行う動画はこちら
参照:Donut Media