
| ここ日本でも愛好家が多いだけに大きな話題を呼びそうだ |
シトロエンは数々の「名車」を復活させる計画を持っているが、問題は「日本導入」である
「走る傘」「鉄のカタツムリ」の愛称で世界中から親しまれたフランスの名車、シトロエン「2CV(ドゥセヴォ)」。
1990年の生産終了から36年の時を経て完全電動パワートレインを持つシティEVとして現代に蘇ることが決定し、長年囁かれていた復活の噂に対してシトロエンがティザー画像を公開することに(コンセプトモデルの公開はパリモーターショー)。
ここではフィアット500やルノー5に続くネオレトロEV旋風の決定打として注目を集める新型「2CV」の概要や市販化へのロードマップについて考えてみましょう。
この記事の要約
- シトロエンが伝説的大衆車「2CV」を現代の100%電気自動車(EV)として復活させ、パリモーターショーでコンセプトカーを公開
- 2028年の市販化を目指しており、手頃な価格帯となる「1万5,000ユーロ(約270万円)未満」のプライス設定が予定されている
- 波型ボンネットや丸型風LEDヘッドライトなど、オリジナルモデルへのリスペクトを込めたデザインと現代の先進EV技術が融合

シトロエン「新型2CVコンセプト」の概要
2026年10月のパリモーターショーにて、シトロエンはブランドの象徴である2CVのスピリットを注入した新型EVコンセプトを公開すると公式に発表。
長年にわたり噂や憶測が否定されてきた背景を経ての正式発表となり、フランス自動車界のレジェンドが満を持して復活を果たす、ということになりますね。

そして新型2CVは懐古趣味にとどまらず、モビリティをよりシンプルで手の届きやすく人間味のある魅力的なものにするというオリジナル2CVの理念を現代技術で再解釈したクルマとして登場し、都市型コンパクトEVとして過去に販売されていたC1やC2のポジションを補完する役割を担う、とされています。
特徴・スペック・デザイン
公式SNSやデザインディレクターのピエール・ルクレール氏が公開したティザー画像からは、往年のファンを歓喜させるアイコニックなデザイン要素が確認可能。
- エクステリアデザイン:特徴的な波型の溝が施されたボンネットや、ふくらみのあるフェンダーから突き出た半円形のLEDヘッドライトを採用。レトロなドアハンドルやホイール、Cピラーに配置されたウインカーなど、オリジナルの2CVを彷彿とさせるディテールが散りばめられています。ノーズには発光するダブルシェブロンエンブレムが配される
- プラットフォームとパワートレイン:欧州連合(EU)の低価格EV向け新規制を見据えた専用プラットフォームを採用。ステランティスグループのシナジーを生かし、フィアットの将来型スモールEVと基本骨格を共有する見込み
| 項目 | 新型 2CV コンセプト(市販予想値含む) | オリジナル 2CV(1948年〜1990年) |
| パワートレイン | 100% エレクトリック(BEV) | 空冷水平対向2気筒 ガソリンエンジン |
| 駆動方式 | 前輪駆動(FWD予想) | 前輪駆動(FF) |
| 乗車定員 | 4名 | 4名 |
| 車格・位置付け | Aセグメント・都市型コンパクトEV | 大衆向けエントリーカー(課税出力2馬力) |
| 目標車両価格 | 15,000ユーロ未満(約240万円以下) | 非常に安価な農民向けモビリティ |
| 登場年 | コンセプト: 2026年 / 市販モデル: 2028年 | 1948年(パリサロンで初公開) |
競合比較・市場での位置付け
欧州市場における超低価格EVセグメントは現在急速に激戦区化していますが、新型2CVが投入される価格帯(15,000ユーロ未満)は超小型モビリティのシトロエン・アミよりも上位に位置し、本格的な乗用車としての安全性と快適性を備えた最安値級のEVとなり、つまりは新しい立ち位置を獲得することとなりそうです。※超小型モビリティは出力や最高速度などに制限がある
| 競合・比較モデル | ブランド | 特徴と位置付け |
| 2CV(市販予定版) | シトロエン | 15,000ユーロ未満を目指す高コスパなネオレトロシティEV |
| トゥインゴ E-Tech | ルノー | 20,000ユーロ以下の低価格帯で争うライバルレトロEV |
| ダチア スプリング | ダチア | 欧州における低価格EVの先駆的モデル |
| フィアット グランデパンダ | フィアット | ステランティスグループ内の兄弟車的プラットフォーム共有モデル |
ダチア・スプリングやルノー・トゥインゴなどのライバル勢に対し、2CVは長年培われた知名度とデザインアイコンとしての圧倒的な情緒的価値を強みに市場へ挑むこととなり、(初代2CV同様に)ある意味の「革命」をもたらすこととなるのかもしれません。
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歴史的アイコンとしての2CVのルーツ
オリジナル版のシトロエン2CVは、1948年のパリモーターショーでデビューしており、「農民2人と50kgのジャガイモ、あるいは生卵をカゴに入れて荒れた農道を時速60kmで走っても卵が割れないクルマ」という有名な開発要件のもと設計された歴史を持っています(よって今回公開されたティーザー画像にも生卵が登場している)。
42年間にわたる生産期間の中で細かな改良が重ねられ、1990年に生産が終了するまでに世界中で累計510万台以上が製造されたという大ヒットモデルでもあり、機能性を最優先した独特のフォルムと画期的なサスペンション機構はフランスの豊かなモビリティ文化の象徴として今も世界中で愛され続けています。
結論
シトロエンのCEOであるグザヴィエ・シャルドン氏が示唆した「15,000ユーロ(約270万円)未満」という目標価格は、EVの普及において最大の課題であった価格のハードルを大きく下げる画期的な取り組みともいえるもの。
2026年10月11日のパリモーターショーでお披露目されるコンセプトモデルを皮切りとし、2028年の市販化に向けたカウントダウンが始まったのがいま現在ということになり、歴史的名車のスピリットを受け継いだ電動2CVが”再び”人々の移動を自由で身近なものにしてくれることが大いに期待されます。
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