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DSが「1970年代、もっともシトロエンの先進性をあらわしていた」SMを現代にリメイク。あいかわらずシトロエン節が炸裂、レトロフューチャーそして異世界感満載の仕上がりに

DSが「1970年代、もっともシトロエンの先進性をあらわしていた」SMを現代にリメイク。あいかわらずシトロエン節が炸裂、レトロフューチャーそして異世界感満載の仕上がりに

参照:DS

|「シトロエン」ではなく「DS」からこのSMトリビュートを登場させたことにはなんらかの意味があるものと思われる |

現時点では「市販化を考慮していないコンセプトカー」だと言われるが

さて、シトロエンのもっとも象徴的なクルマのひとつでもある「(1970年代前半の)SM」がコンセプトカーとして復活。

ただし「シトロエン」ブランドからではなく「DS」バッジをまとっての登場となっており、DSブランドが(当時の)PSA傘下にて独立したブランドとなった「10周年」を祝うクルマという位置づけです(現在のDSは、FCAとPSAの合併に伴い、2021年初頭からステランティスの一部となっている)。

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DS「SM」トリビュートはこんなクルマ

そこでこの「DS SMトリビュート」を見てみると、シトロエンのコンセプトカーによくある「レトロフューチャー」「異世界の乗り物」感満載のクルマです。

このコンセプトカーの開発に当たり、シトロエン/DSは「SMが(生産終了となった)1795年以降も生産され続け、過去50年間にわたって開発を続けてきた」という想定にてデザインを行っており、フロントグリルには(オリジナルのSMに装備されていた)ガラスパネルのかわりにライトバーとして機能する3Dスクリーンが装着され、さらにクラシックSMにて見られた「回転式ヘッドライト」は「LEDストリップ」へと改められることに。

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新旧SMを比較すると、DS SMトリビュートのほうが約3センチ長く14センチ幅広になっていますが、逆に(空気力学的配慮によって)全高は3センチく低くなっています。

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そして先代のような15インチ ホイールではなく、新しいコンセプトではエアロ カバー付きの堂々とした22インチホイールを装着しており、リアフェンダーの切り欠きはもちろん初代SMが持っていた「取り外し可能なホイール スパッツ」を視覚的に表現したもの。

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そしてこのリアフェンダーには「テールランプと連動する」LEDライトバーが装着され、前の方では「ストロボ風」へと変化しているのが視覚的なトピックです。

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なお、このDS SMトリビュートが(初代SMに装着されていた)画期的なハイドロニューマチック サスペンションを備えるのかどうかは不明ですが、このサスペンションが備わらなければ「SMではない」と捉える向きも多いのかもしれません(ただし現在のところSMトリビュートはワンオフモデルであり、そのあたりの細かいことは問題ではない)。

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現時点でDSはkonoSMトリビュートにつき、「市販の計画はない」としていますが、「1972年のモーター トレンド カー オブ ザ イヤーに選ばれた」「マセラティ製V6エンジンを搭載した高級グランドツアラー(1968年~1975年にかけシトロエンはマセラティを所有していた)」であったSMを現代に(そして当時のコンセプトを再解釈し)蘇らせたとなると大きな反響を呼ぶのは間違いなさそう。

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DS SMトリビュートのインテリアはこうなっている

そしてこちらはSMトリビュートのインテリア(現時点ではCGしか公開されていない)。

オリジナルのSMほどの衝撃はないものの、見た目が面白いことは否定できず、ダッシュボードとシートの曲線が初代SMを彷彿とさせ、メーターステアリングホイール、ダッシュボード、ドアインナーパネル全体にてドライバーとのコミュニケーションを図るようにも見えますね。

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なお、ステランティスのカルロス・タバレスCEOはつい先日、現在の厳しい販売状況に触れ、「DSが生き残るためには新しい車両が必要」であると述べつつも、「利益が出ないなら閉鎖する。利益が出ないブランドを抱える余裕はない」とも語っており、もしステランティスがいくつかのブランドを削減するのであれば、その筆頭がDSとなるのは間違いないであろうとも考えられています。

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参照:DS

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