Image:Renault
| 信じられないような内容ではあるが、「一理ある」のかもしれない |
これが実現すれば、自動車業界が「一変する」と考えていい
さて、「ステランティスとルノーとが合併する」という報道が何度かなされており、しかし両社はこれを否定している状態ではありますが、この話はなかなかに根強く、しかしここにBMWが加わるというウワサすらも出ています。
なお、現在ステランティスは傘下にあるブランドのほとんどの販売が下がり「苦しい状況にある」と報じられており、高級車(マセラティ)から小型車(フィアット)、さらにはアメリカンマッスル(ダッジ)やジープまでもが壊滅的な状況にあると言われているわけですね。
しかしステランティスがこの状況を打開する策はほとんどなく、一部ブランドではPHEVへの注力を示しているものの、その成果が出るのはおそらく「数年後」だとも考えてよくもしかするとそこまで”もたない”かもしれません。
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ステランティスとルノーとの合併には現実味がある
ステランティスとルノーの合併に関する噂は主にイタリアのメディアによって今年初めに広まっており、最近の報道だと「この合併の目的は、トヨタを世界最大の自動車メーカーの座から引きずり下ろすことができる新しい欧州自動車の巨人を創出すること」。
もちろんステランティスとルノーが合併すれば合併後の企業がフォルクスワーゲングループを超え、欧州最大の自動車メーカーとなりますが、フランスのエマニュエル・マクロン大統領がこのアイデアを支持し、両ブランドの戦略的提携を促進して欧州の自動車産業を強化したいと考えているとも報じられています。
ただし最近、フランス東部のステランティス工場を訪れた際、CEOのカルロス・タバレス氏はこれらの報道につき「純粋な憶測」と表現しており、ルノーCEO、ルカ・デ・メオ氏もパリでのイベントで「(合併は)噂」に過ぎないと否定することに。
一方、マクロン大統領のみならずフランス政府はステランティスとルノーの将来に強い関心を持っていて、ルノーの発行済株式の15%を所有し、さらにはステランティスの6.1%の株を保有しています。
加えてマクロン大統領はルノーのデ・メオCEOが新しい”スーパージャイアント”のトップに就任することを望んでいるとも言われ、おまけにステランティス会長、ジョン・エルカン氏もこの計画を支持していると報じています(もし合併すれば、ステランティスはフランス政府の庇護を受けることが可能となる)。
驚くべきことに、イタリアのメディアでは、ステランティスとルノーだけでなく、BMWもこの「歴史的合併に参加する可能性」があると伝えていて、BMWは(ステランティスとルノーが得意ではない)高級電気自動車に関する専門知識を持ち込むのではないかとも言われていて、三社の幹部は来週開幕するパリモーターショーで会合を持つのでは、という見方もあるもよう。
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