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「スポーツカーを廃止した」アウディが考えを改める?CEO「スポーツカーはアウディのDNAの一部であり、適切なタイミングでラインナップに統合する方法を見つけなければならない」

アウディ

| 現在、アウディは1980年以来はじめて「2ドアスポーツカー」をラインアップに持たない時代を迎えている |

ただし現在、アウディは「スポーツカー」を発売するためのリソースを持っていない

さて、先日アウディ R8「復活」の可能性が報じられていますが、今回はTTが復活するのでは?という報道がなされることに。

これについては順を追って説明する必要があり、まずはアウディCEOであるゲルノット・デルナー氏が「スポーツカーはアウディのDNAの一部であり、適切なタイミングでラインナップに統合する方法を見つけなければならない」と述べたところに端を発しています。

ちなみにですが、現時点でアウディはスポーツカーを持たず、これに起因するのかどうかはわかわらないものの、スポーツカーを有するBMW、そしてメルセデス・ベンツに比較して「ひときわ販売の落ち込みが大きい」状況に直面しているわけですね。※アウディが2ドアスポーツカーをラインナップに持たないのは、1980年以来初めてのこと

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アウディCEOはスポーツカーの必要性を理解している

アウディは少し前に「スポーツカーは必要ない」としてR8そしてTTを販売終了とし、SUVそして電動化車両に特化する動きを見せていますが、現在はその状況が「裏目」に出ているのだとも考えられ、そこで先般の「R8復活」というところにつながってくるのかもしれません。

そこで上述のアウディCEOの発言、そして「スポーツカーはブランドDNAの一部」というコメントに至ったのだと思われますが、デルナーCEOは、「アウディが進むべき方向を広い視野で考えており、その中でスポーツカーは不可欠な存在だ」と強調し、特にブランドの象徴的なモデルである「クワトロ」や「TT」の重要性を強調しています。

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さらに同CEOはアウディの新しいデザイン責任者、マッシモ・ファセラ氏とこの件について何度も議論したそうですが、マッシモ・ファセラ氏は、若手デザイナー時代に(ジョルジエット・ジウジアーロが主催する)イタルデザインに所属しており、初代TTがイタリアで発売された際には仕事を休み、ミラノのアウディディーラーで1日中TTを眺めていたというエピソードを明かしています。

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ただしアウディは「レトロ」路線を進まない

こういったエピソードを見ても、アウディがTTを復活させる可能性があるということを推測できますが、ゲルノット・デルナーCEOいわく「(TTが不可kつするにしても)単なるレトロモデルにはならず、過去をコピーすることはできない」「成功した過去の車をそのまま再現するのは間違ったアプローチだ」とコメント。

ただ、いかにCEOが「スポーツカーを重要」だと考えたとしてもすぐにスポーツカーが登場するわけではなく、というのも眼の前にある販売台数減少をなんとかしないといけないから。

魅力的なスポーツカーを作ればブランドイメージが向上し、トヨタのように「人々から支持される」ブランドへと変革できる可能性があるものの、それは確約された道ではなく、かつ「長い時間がかかる」試みであり、アウディにはそれほどの猶予は残されていないのかもしれません。

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よってアウディはまず次世代の主力モデルを市場に投入する必要があり、実際にゲルノット・デルナーCEOは以下の通りに語ります。


「現在、電動化への移行がすべてのエネルギーを必要としている。そして、それはまずコアセグメントから始めなければならない。アウディの基盤を強固にするのが第一歩だ」

ゲルノット・デルナーCEO

しかしながら、アウディが次世代主力モデルをリリースした後に「スポーツカーを投入」するとしても、今の時点ではそれがどんなクルマになるのかはわからず、そして「EVなのかガソリンエンジン搭載なのか」もまた不明。

次期的なものを考慮するならば、欧州では(このまま行くと)2035年にはガソリンエンジン搭載車の販売ができなくなるため、わざわざ「寿命が短い」ガソリン車を開発するとは思えず、よってポルシェ718ケイマン・ボクスターEV、あるいはピュアエレクトリック化されるという次期ゴルフGTIと車体を共有することになるのかもしれませんね。

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参照:Autocar

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