BMWが予定通り新型M5を公開。
あわせて動画も6本公開され、「M5 with xDrive」「M5 Driving Mode」「M5 Exterior Design」「M5 Interior Design」「M5 Driving on the road」「M5 Driving on the track」といった機能やデザインを紹介するものとなっており、M5の新機能などを知ることが可能に。
まずエンジンは4.4リッターMツインパワー・ターボ。
出力は600馬力(ライバルのメルセデスAMG E63 4MATIC+の612馬力よりはちょっと控えめ)、トランスミッションは8速AT(マニュアル・トランスミッションの設定はない)。
BMWは8速DCTを持たないので「トルコン式」だと思われますが、BMWは8はかねてより「マニュアルよりも、DCTよりもトルコン式のほうが優れる」としており、今後この傾向は拡大しそうですね。
0-100キロ加速は3.4秒、最高時速はリミッターあり(紳士協定)の状態で時速250キロ、オプションのMドライバーズパッケージを装着することで時速305キロ。
この「3.4秒」がどんなものかというと、この近辺にいるのがマクラーレン570S(3.3秒)、パガーニ・ウアイラ(3.3秒)、ランボルギーニ・ガヤルドLP570-4(3.4秒)、ポルシェ911GT3(3.4秒)、フェラーリ458イタリア/スパイダー・(3.4秒)、ランボルギーニ・ウラカンLP580-2(3.4秒)といったスーパースポーツ勢で、サルーン/GTカーだとポルシェ・パナメーラ・ターボS Eハイブリッド(3.4秒)、ベントレー・コンチネンタル・スーパースポーツ(3.4秒)、メルセデスAMG E63 4MATIC(3.3秒)といったところ。
要は「とんでもない加速性能を持つ」ということですね。
0-100km/h加速ランキング2017年版。ジュネーブでのニューモデル、国産車を追加
今回のトピックはやはり「4WDシステム(xDrive)」となり、これが驚愕の加速を実現させたと考えてよさそうです。
先代M5は0-100キロ加速4秒、M6コンペティションでも3.9秒なので、やはりAWDの効果は大きいと考えられます。
なおBMWによると、このM5用にチューンされた4WDは「このセグメントでもっともエモーショナルなもの」としており、電制デフとトルク配分(100%後輪への配分もできる)との組み合わせによって高いパフォーマンスとドライビングプレジャーとを両立、とのこと。
なお重量は1855キロとなっており、4WD化にも関わらず先代の1980キロに比べて大きく軽量化。
これはやはり7シリーズに始まった新プラットフォームの採用が大きく影響していると考えてよさそう。
外観について、すでにリークされたとおりではありますが大きく縦横方向へと拡大されたエアインテーク、専用ドアミラー(Mモデルでミラー形状を変更するのはBMW伝統)、アルミニウム製ボンネット、カーボンファイバールーフ、リアディフューザー、トランクリッドスポイラー、4本出しテールパイプなどがM5の識別点(もちろん拡大されたホイールアーチとフェンダーも)。
ホイールは標準で19インチ、オプションで20インチも選択可。
ブレーキキャリパーはおなじみのブルーペイント仕上げで、オプションによってカーボンセラミックディスクも選べるようですね(キャリパーがゴールドへと変更され、23キロの軽量化が可能)。
内装(インテリア)においてはMスポーツ・ステアリングホイール、メリノレザー・スポーツシート、アルミ製トリムのほか、レッドの加飾が特徴。
現時点で日本での価格について発表はなく、しかしアメリカでは117,900ドルの価格設定。
今回はBMWにしては珍しく初回限定盤となる「M5ファースト・エディション」が用意され、ボディカラーはフローズン・ダークレッド・メタリックとシャドウトリム(グリルなどがグロスブラックになる)、20インチ軽量ホイール、インテリアにはグロスブラックトリム、Mファンクションシート、シリアルプレート(400台限定)が特別装備として追加されている、とのこと(オプション価格として+19,500ドル必要)。
このボディカラーはこちらはエレクトリックアーツの新作「ニード・フォー・スピード・ペイバック」に登場するものと同じボディカラーのようですね。
新型車発表時にメルセデス・ベンツ、ジャガー、アルファロメオなどは「ファースト・エディション」「ローンチ・エディション」として特別仕様車を設定することがありますが、BMWがこれを行うのは非常に珍しい、と思います。
こちらは「ニード・フォー・スピー・ペイバック」のプロモーション動画(BMWからの公式動画として公開)、「The all-new BMW M5 (2017) in Need for Speed Payback.」。