ノヴィテック(NOVITEC)がマクラーレン570GTのチューニングプログラムを公開。
現在ノヴィテックはフェラーリ向けに「ロッソ(ROSSO)」、ランボルギーニ向けに「トラド(TORADO)」、マセラティ向けに「トライデンテ(TRIDENTE)」という独立したプログラムを展開しており、その他はロールスロイス、テスラ、そして今回のマクラーレンについてもチューニングを行っています。
要はハイパフォーマンスカーのみを対象にしたチューニングビジネスを展開している、ということになりますね。
今回対象となる「マクラーレン570GT」は「570S」に比べてややソフトな足回りが与えられグランドツアラー的な性格を持っていますが、ノヴィテックではこれを過激にチューン。
外観はカーボンファイバー製のパーツで武装しホイール交換&ローダウン、さらにはパワーアップも。
出力に関しては純正の570馬力から一気に637馬力まで強化しており、これによって0-100キロ加速は3.4秒から一気に3.0秒へと短縮。
最高速度は時速328キロから335キロへと向上しています。
出力向上にあたってノヴィテックはECU交換を行っていますが、これはブーストアップだけではなく燃料噴射、点火までもコントロールするもの。
エキゾーストシステムも交換されており、これもパワーアップに貢献しているようですね。
マクラーレン570GTは570Sに比べフロント15%、リア10%ソフトな足回りを持ちますが、ノヴィテックはこれを元に戻す形で「強化」し、さらに30ミリローダウン。
外装のカーボンパーツについては風洞実験を行い結果を立証したものとしており、フロントスポイラーやリアスポイラーといった「定番」に加えてリアフェンダー状のインテークカバー(アウディR8のエアロブレードのような感じ)も装着しています。
サイドステップも変更され、リアバンパーの両端には「疑似ロングテール」効果を出す付加物も見えますね。
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フェラーリ、ランボルギーニ、アストンマーティン、マクラーレン、メルセデスAMGなどハイパフォーマンスカー/スーパーカーのチューンを得意とするドイツのwheelsandmore(WAM)がマクラーレン570GTのチューンドカーを公開。
570GTは文字通り「570馬力」を発生する3.8リッターツインターボエンジンを搭載していますが、これを「650馬力」にまでパワーアップ。
これはロープレッシャー・エキゾースト(要は抜けの良いマフラー)、スポーツ触媒、ECUの変更によって達成されたとのことですが、一気に80馬力アップ、というのはターボエンジンならでは(自然吸気エンジンだとボアアップまで行わないとまず+80馬力は無理)。
ターボエンジンのチューンは「過給圧を上げる」「抜けを良くする」ことが基本ですが、自然吸気エンジンだと「空気を取り入れる」ことが重要になり、逆に「抜けが良い」と低速トルクがスカスカになることがあって、ある程度の排圧を確保することも必要(しかし高回転では抜けがよくないとNAの醍醐味が感じられない)。
いろいろな意味でターボエンジンのチューンは自然吸気エンジンに比べて容易だとは経験上でも感じており、ターボエンジンが普及することで600-700馬力のチューニングカーが最近になり多く登場していますね。
なおこのマクラーレン「650GT」の0-100キロ加速は0.3秒短縮されて3.1秒(ランボルギーニ・ウラカンより0.1秒速く、マクラーレン650Sより0.1秒遅い)、最高時速は328キロにまで向上。
馬力が同じでも650Sより加速が遅いということは、それだけ650Sの(そして570GTにはない)プロアクティブ・シャシーが優れているのかもしれない、ということかもしれません。
マクラーレンはECUの解析と再プログラムが非常に困難、かつECU単体での入手が不可能と言われたものの、最近ではこれを解決するチューナーがいくつか出てきており、マクラーレンのチューニング市場が一気に盛り上がりそう。
マクラーレンとしては「あまり車をチューンしてほしくない」と考えているはずですが、チューニングが盛り上がると新車も売れるようになると思われ、ここはちょっと複雑な感情があるのかもしれませんね。