| たしかにBMWはこういったオフロード風味のワゴンを持ってない |
さて、これまでにも様々なレンダリングを作成してきたロシアのKolesa。
精度の高い予想レンダリング、いかにも本物っぽい「ニューモデル」といった作品が公開されていますが、今回リリースされたのは「BMW 5シリーズ・ツーリングのリフトアップ版」。
意外と売れるんじゃないかと思うがどうだろう
BMWはメルセデス・ベンツ、アウディとともにジャーマンスリーの一角を成すブランドではあるものの、よくよく考えるとメルセデス・ベンツの「Eクラス・オールテレイン」、アウディの「オールロード」シリーズに対抗しうるワゴンを持たず、その意味では「実際に投入してもおかしくはない」のかもしれません。
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実際のところBMWはメルセデス・ベンツへの対抗心をむき出しにしており、メルセデス・ベンツのほとんどのモデルに対して「対抗馬」を持っているので、むしろEクラス・オールテレインのライバルを発売していないほうが不思議でもありますね。
ただ、BMWの主戦場である北米においては「ワゴンの人気が低い」とも言われていて、実際に北米では「日本で販売されていても、北米では販売されていないワゴン」があるほど。
数字としては、2019年のデータではあるものの、北米におけるワゴンの販売シェアはわずか1.26%しかなく、その理由としては「大は小を兼ねる」、つまりSUVを購入すればワゴンの領域をカバーできるから。
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それでもポルシェは「ワゴン」を投入
なお、ポルシェはパナメーラのワゴン版、「パナメーラ・スポーツツーリスモ」を発売しており、この発売に際しても「北米ではワゴンの人気が低いことは理解している」とコメント。
それでも発売に至ったとなると、その小さい市場にて確実にシェアを取るだけの目算があったのか、もしくは「小さいシェアを拡大できる自身があったのか」ということなのだと思われます。※加えて、タイカンのバリエーション展開としてワゴンボディの「タイカン・クロスツーリスモ」を用意しており、ポルシェはワゴンに対して何らかの勝算があるのだと思われる
もしかすると、セダンユーザーを呼び込むことができると考えていたのかもしれませんが、セダンとワゴンとではユーザーがオーバーラップする部分がかなり少ないと考えていて、やはりワゴンが戦わねばならないのはSUVなのかもしれません。
よって、BMWはもともとワゴンにはさほど注力しておらず、「最小限のラインアップで、そこそこ売れればそれでOK」と考え、コストをかけてまで「リフトアップ版」ワゴンを投入する意味は薄いと考えている可能性もありそうです。
一方では「ワゴン初のMモデル」、M3ツーリングを投入することが確実となっており、ワゴンに全く関心が無いというわけではないのかも。
おそらく5シリーズ・ツーリングよりは、3シリーズ・ツーリングのほうが台数が出るのだと思われ、であれば3シリーズ・ツーリングを「アウディA4オールロード」のライバルに仕立て上げ、そのシェアを獲得するという可能性は(低いけれど)否定できない、とも考えています。
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参照: Kolesa