![ボクの大好きなスーパーカー、BMW M1が競売に。新車から2019年まで同じ一族にて保管され、徹底したレストアと整備を受けており予想落札価格は最高で1億円オーバー](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2023/02/RWDR1T6.jpg)
| BMW M1はBMWにとって最初の「市販Mカー」である |
当初ランボルギーニが開発を受託するも、それが進まずに最終的にはBMWによって仕上げられる
さて、ぼくが大好きなスーパーカーのひとつ、BMW M1。
今回は399台生産されたロードバージョンのうちの一台、そしてカネパによるレストアが施され、1980年から2019年まで同じ一家よって所有されていたという程度良好な一台がオークションへと登場することに。※カネパはアメリカの由緒あるレーシングファクトリーであり、クラシックカー、レーシングカーのレストアや整備において高く評価されている
予想落札価格は最高で750,000ドル(現在の為替レートにて1億円ちょっと)だとされ、BMW M1もほかのネオクラシックカー同様、その価値を急激に上げているようですね。
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BMW M1はこんなクルマ
BMW M1はBMW初の本格的なスーパーカーであると同時に、M部門が単独で開発した最初のモデルでもあり、BMWにとって特別な意味を持つ一台。
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このプロジェクトの推進力となったのは、当時BMWモータースポーツの責任者であったヨッヘン・ニールパシュで、彼はモータースポーツのトップクラスにてBMWの旗を掲げられるような、サーキットに特化したマシンを作りたいと考えていたと言われます。
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ポルシェ911に対抗するため、ヨッヘン・ニーアパッシュは「リアミッド・エンジン」を必須条件として掲げており、しかし当時のBMWはホモロゲーション・ルールを満たすために必要な400台を生産する能力を持たず、かつミドシップスーパーカーの開発経験がなかったということもあり、ミッド・エンジン設計のエキスパートであるランボルギーニへと声をかけることに。
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果たしてランボルギーニはBMW の依頼を受け、ミウラの設計者であるジャン・パオロ・ダラーラによって鋼管スペースフレーム・シャシーが作られたものの、当時盛んになっていた労働争議に加えて経済的な逆風が吹いていたということもありM1の開発は困難を極め、これ以上開発を遅らせることはできないという判断のもとBMWはM1プロジェクトをランボルギーニから引き上げ、1978年4月以降は自社にて開発を進められています。
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ウェッジシェイプを持つグラスファイバー製ボディはジョルジェット・ジウジアーロによってデザインされ、このボディの製造はトラスフォルマツィオーニ・イタリアーナ・レジネが担当し、シャシーを組み立てたのはモデナのマルケージ。
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この2社は、ランボルギーニからわずか15キロほどしか離れていない場所にあるといい、最終的な組み立てを担当したのは、元ランボルギーニのエンジニアによって設立されたイタル・エンジニアリング社。
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なお、ランボルギーニの本社があるボローニャには、ほかにフェラーリやマセラティ、ドゥカティなどが拠点を構えており、スーパースポーツに関するノウハウが豊富なエンジニア、サプライヤー、カロッツェリアが多数存在すると言われます。
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そのため、現代での(前体制の)ブガッティ、パガーニ、アレス・デザイン、中国の紅旗などがこの地域にて会社や施設を設置してスーパーカーの開発や製造を行っていることが知られていますね。
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BMW M1に搭載されるエンジンはM88型3.5リッター直6、最高出力は277馬力というスペックを誇ります(V12を積む計画もあったが、重量や燃費の問題によって見送られている)。
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ボディサイズは全長4,360ミリ、全幅1,824ミリ、全高1,140ミリ、車体重量は1,300kgにとどまり、現代の水準からするとかなり軽量コンパクトな部類ですね。
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1978年から1981年にかけて生産が行われ、そのうち56台のBMW M1は、BMW M1プロカー選手権と名付けられたワンメイクレース等に使用される競技用車で、残りの399台は競技用のホモロゲーション・モデルとして製造されたロードゴーイングバージョンとなっています。
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あのエンブレムのデザインはここにルーツがあったわけですね。
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このBMW M1はこんな経緯を持っている
そこで今回オークションに登場するBMW M1につき、新車としてカリフォルニア州ベイエリアにて納車され、その後なんと2019年まで一族のもとで大切に保管されており、当初はブルーのボディカラーを持っていたものの、現在ではこのホワイトへと再塗装されることに。
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そして重要なのは、このBMWがカリフォルニア州スコッツバレーのカネパへと、2度にわたってサービスおよびレストア作業を依頼したことで、2017年には、ワイヤーハーネス、オルタネーター、燃料システム、サスペンションブッシュ、ブレーキの点検や交換が行われ、インテリアには新しいカーペットとクロスシートインサートが装着されています。
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さらに2019年には、メカニカルパーツすべてにわたるオーバーホールがなされており、これにはエキゾーストシステムの修復、ホイールの再研磨、新しいタイヤの装着、エンジンのリビルト、新しい冷却水ホースの取り付け、エアコンサービス、すべてのフルードの交換が含まれており、エクステリアとインテリアはコンクールに出品できるレベルのディテールアップが施されています。
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