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| BMW M2 CSに6MT非搭載の理由は「パワーが強すぎるから」 |
BMW M2 CSは「ハードにプッシュ」されることを想定されている
BMWはM2のハードコアモデル「M2 CS」を発表したところですが、このクルマの最大のトピックは530馬力/650Nmを発揮するS58型3.0L直列6気筒ツインターボエンジン。
しかしその一方、マニュアルトランスミッションが用意されていないことも大きな話題となっており、その理由につきBMW M部門の開発責任者、ディルク・ハッカー氏がBMW Blogのインタビューにて語ったところによると以下の通り。
「6速MTでは480馬力 / 550Nmが限界。M2 CSの出力には耐えられない」
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BMW 3.0 CSLには6MTがあるのに?
ただし、「じゃあ552馬力の3.0 CSLには6MTがなぜ搭載できるのか?」という疑問も当然浮かびますが、この点についてディルク・ハッカー氏は以下のようにも説明。
「3.0 CSLは特別な例。生産台数50台の超限定車で、日常使用や高い耐久性は前提としていません。あれは“特例”です」
つまり、「3.0CSLはコレクターズカーであって高負荷下での走行や日常走行を想定しておらず(ちょっと驚き)」、しかしM2 CSはデイリードライブ、そしてサーキット走行を頻繁に行うことが想定されている(そのため、信頼性を考慮するとマニュアル・トランスミッションを搭載できない)、ということになりそうです。
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BMW M2 CSにはAWD(xDrive)が今後追加される?
現行のM3 CSやM4 CSにはxDrive(全輪駆動)が採用されていますが、M2 CSは後輪駆動(RWD)専用。
この理由についてもディルク・ハッカー氏は次のように述べています。
「M2は2年前にRWDで導入され、現在もそれをベースに開発されています。将来的にxDriveを追加するアイデアはあるが、現時点で正式な決定はしていない」
軽量性とピュアな走行感を重視するという、“エンスージアスト向け”のコンセプトが後輪駆動を選ばせたようですが、このコメントを見る限り、「技術的な壁」は存在しないのかもしれません。
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BMW M2のシャシーも専用設計、100ポンド軽量化
そこでBMW M2 CSにおさらいしておくと、標準M2に対して約45kg軽量で、さらには足回りにも専用チューニングが施されています。
- 車高:約5mmローダウン
- サスペンション:スプリングとダンパーのセッティング変更
- 走行モード&スタビリティ制御の再調整
BMWいわく、これは「公道とサーキットを両立する最強のM2」とのこと。
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まとめ:M2 CSはBMW最後の“純ガソリン×後輪駆動”の傑作か?
- 530馬力を後輪で受け止める現行最強のFR構成を持つBMW M
- 高性能だが6MT非搭載、理由は耐久性
- 今後xDrive導入の可能性ありだが未定
- 約1.5トンの軽量ボディに専用チューンのシャシー
ピュアなドライビングフィールを求めるなら、このM2 CSは今のうちに手に入れておくべき1台かもしれませんね。
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BMW M2 CSの公式動画はこちら
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