| 中国ではどう受け止められる? |
メルセデス・ベンツがついに「メルセデス・マイバッハ・アルティメイト・ラグジュアリー・コンセプト(Mercedes-Maybach Ultimate Luxury concept)」を初公開。
発表の場が北京モーターショーということで、中国でもっとも人気のあるボディ形状「セダンとSUV」とをかけ合わせた奇妙なルックスを持っています。
ピュアEV、738馬力
このメルセデス・マイバッハ・アルティメイト・ラグジュアリー・コンセプトは「フルエレクトリック」モデルとなり、モーターを4つ備える4WD。
出力は合計で738馬力とパワフルで、一回の充電あたり走行可能距離は322キロ。
最近発表されるEVコンセプトはいずれも航続可能距離500キロを標榜しており、この「322キロ」というのはかなり短い距離で、もしかするとこれは「近いうちに発売できる現実的なスペック」、つまり発売を前提としたもの、とも考えられそうです。
なお、急速充電器を使用すれば5分で97キロ走行分のバッテリーを充電できる、とのこと。
フロントの大きなグリルはやはり相当にインパクトがあり、ヘッドライトが薄くコンパクトなだけになおさら目立つようで、これはBMW X7 iパフォーマンス・コンセプトが用いるのと同じ手法(高級車では今後一般的になると思われる)。
巨大なタイヤとリフトアップされたサスペンションを持ちますが、ボンネットやトランクに対してルーフはさほど高いわけではなく、かなり独特のプロポーションを持っていると言えそうです。
なお、面白いのはボンネットからトランクにかけて走る「センターのライン」。
とくにルーフとリアウインドウにおいては左右にこれらを「二分」することになり、かなり特徴的(ブガッティ・シロンもセンターにラインがありますが)。
ちなみにこの「センターにライン」はメルセデスだと「ヴィジョン・メルセデス・マイバッハ6(下の画像)」にも採用されていて、これからのマイバッハにおける一つの特徴となる可能性も。※市販されているマイバッハにはこの特徴が当てはまらない
ヴィジョン・メルセデス・マイバッハ6カブリオレ発表。とにかくデカいのに2人乗り。世界で最も贅沢な車か
メルセデス・ベンツが「ヴィジョン・メルセデス・マイバッハ6」の詳細を公開。750馬力を発生するEVだ
インテリアは「愛人対応」?
インテリアはマイバッハだけに贅を尽くしたものとなっており、基本的に「後席に乗ることを想定」。
リアシートは左右独立しており、もちろんフルアジャスト機能つき。
シートのカラーは「クリスタルホワイト」で、ダイヤモンドステッチ、そしてローズゴールドのアクセントが見られますね。
フロントには12.3インチディスプレイがダブルで。
左側はメーター、右側は設定やインフォテイメントシステムの操作を行う、とのこと。
エアコン吹出口はおそらくフロントグリルとシンクロさせたデザイン。
前席レザーも「クリスタルホワイト」で、やはりローズゴールドとウッドのアクセントつき。
なお前席と後席とを隔てるパーテーションはなく、このドライバーズシートの豪華さを見ても、「自分で運転する」ことも(一応)考えているのかもしれません。
後席にはよくわからない「花」。
中国では愛人にクルマを買い与えたりということが多いそうで、かつ高級品市場の80%くらいは「愛人需要」と言われるほどですが、やはりメルセデス・マイバッハ・アルティメイト・ラグジュアリー・コンセプトは愛人を乗せることをイメージしているのかもしれませんね。
なお、茶器を置いているスペースについては温度コントロール機能があり、沸騰や保温もできるようになっています。
北京で公開される際には中国語でも併記されると思われますが、「アルティメイト・ラグジュアリー・コンセプト」を同中国語で表現するのかは気になるところで、「究極豪華理念」あたりかも。