| 単なるキワモノではないその姿を見てみよう |
インダストリアルデザイナー、Aleksandr Isaev氏が「G-Niva」なるレンダリングを公開。
これはその名から、そして見た目から推測できるとおり、メルセデス・ベンツGクラスとラーダ・ニーヴァとをかけあわせたもの。
この両者を混ぜてしまった理由としては、「両者とも、生産開始から大きな外観変更がないままに生産されている、オフローダーの二大巨頭」だからだと語っており、2018年にメルセデス・ベンツGクラスが新型に移行したことを例にあげ、「そろそろニーヴァもモデルチェンジすべき時が来たようだ」と考えたようですね。
よって、正確に表現するならば、Gクラスとニーヴァとのミックスというよりは、「ニーヴァの新型を考えるときに、Gクラスの要素を取り入れてみた」ということになりそう。
ラーダ・ニーヴァは43年も変わってない
ラーダ・ニーヴァの販売開始は1977年なので、もう実に43年もモデルチェンジなしで販売されていて、一方のメルセデス・ベンツGクラスは1979年の登場から数えると39年間モデルチェンジを行わなかったということになります(それでもメルセデス・ベンツは、新型Gクラスへの以降はモデルチェンジではなくフェイスリフトだと主張)。
ただしラーダ・ニーヴァはオフローダーの魁とも言える構造を当時から採用し、ロック可能なセンターデフ、副変速機を持つ本格オフローダー。
4WD機構を活かした悪路走行だけではなく、51センチの渡河能力を持つなど侮れない実力を持っていて、変わらなかったのは「変わる必要がなかった」からなのかも。
その「変わらない」スタイルから”走る化石”とまで呼ばれていますが、先日も2020年モデルを発表したばかりですね。
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新型ニーヴァ「G-Niva」はこうなっている
今回のレンダリングを見ると、そのコンパクトさは健在で、なんとボディは「Tバー+4ドア」。
ルーフと一緒にBピラーも取る外せるという構造を持つようです。
こちらはルーフを装着した状態。
ボクシーな水タイルが魅力的ですが、フロント/リアフェンダーの盛り上がりなど、メリハリもつけられています。
フロントにはメルセデス・ベンツGクラスの面影を見ることができ、フロントグリル(ベンツマークつき)、ロックガード風のバンパー、ボンネット上のウインカーなど(Gクラスはフェンダー上にある)。
一方でヘッドライト上の「眉毛」はニーヴァの特徴とも言えるものですね。
ホイールのデザインも秀逸で、ブレーキシステムはAMG製っぽいものが装着されます(ローターはかなりデカい)。
一方でドアハンドルはフラッシュマウントなど近代的かつオシャレなものではなく、ニーヴァ同様の質素なもの。
ニーヴァ自体が「故障を避けるため」シンプルな設計を持っていることへのリスペクトかもしれません。
リアハッチやリアウインドウはニーヴァを踏襲しており、しかしテールランプはLEDへと進化。
ルーフにはリブが入り、そのほか各部のプレスラインのバランスも「素晴らしい」のひとこと。
G-Nivaのインテリアはこうなっている
そしてこちらはG-ニーヴァのインテリア。
ダッシュボード上部(とグラブバー)はメルセデス・ベンツGクラス、下部はニーヴァへのオマージュ。
横方向のシンプルなダッシュボードに縦方向のセンターコンソールが生えるという「T字」構造はニーヴァそのままで、エアコン吹出口の位置も一緒。
ただし細部にはカーボンファイバーが使用されたり、液晶パネルが採用されるなど、一気に近代的(というよりは未来的)な作りへと進化しています。
内外装は「四角」をモチーフとしているように見え、そしてそれらを効果的に使用しているところは「本職のカーデザイナー以上」。
メルセデス・ベンツ×ニーヴァというとキワモノのように思えますが、色メガネなしで見てみると、「これ以上ないほどの」秀逸なデザインを持ち、また溢れんばかりの「Gクラス愛」「ニーヴァ愛」が感じられる作品でもありますね。
参考までに、本家のラーダも負けておらず、最近「やたらカッコいい」コンセプトカー、LADA X-FLOWを発表。
もしかするとラーダから「10年先を行く」ようなクルマが発売される日が来るかもしれません。
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VIA:Aleksandr Isaev