| その犯行内容はあまりに陰湿だった |
スペインのメルセデス・ベンツ組み立て工場にて、なんとVクラス(ミニバン)を50台以上が破壊されるという事件が発生。
これはその工場を解雇された38歳の男による犯行で、報道によれば、この男は工場を解雇されたことに腹を立て、道路工事用の切削機(バックホー)を盗み出して21キロ離れたこの工場へと侵入し、そこでVクラスを破壊しまくったとのこと。
男は犯行の機会を虎視眈々と狙う
なお、この男は解雇された直後ではなく、この犯行に及ぶチャンスを伺いつつ時期を見て破壊活動に至っており、つまり「かなり悪質」。
破壊のためのバックホーを盗む段取りを立て、そして工場に忍び込むために最適な時間を見計らっており、陰湿とも言い換えることができそうですね。
この工場では需要の現象によって生産シフトを縮小せざるをえなくなり、そのために10〜15%の従業員を解雇しており、そしてその解雇に抗議するための集会も別途行われていたようですが、犯人に及んだ男はそれでは「足りなかった」ということになりそう。
普通は「数台」壊した時点で我に返りそうだが
なお、画像を見ると破壊のレベルも「ちょっとやそっと」ではなく、いずれも廃車にせざるを得ないほど。
いったいどうすればここまでぶっ壊せるのか・・・というほど破壊されたVクラス、そして衝突の衝撃なのかほかのVクラスの上に載ってしまった車両まで。
数台も破壊すれば気が晴れそうであり、どこかで「ヤバいことをしてしまった」と我に返りそうですが、そんなことはなく50台も破壊し続けたところはまさに狂気の沙汰というべきかもしれません。
なお、地元メディアによると破壊されたVクラスの被害総額は200万ユーロ(約2億5000万円)だといい、もちろんこの犯人に弁済能力があるとも思えず、よって工場側は(保険が適用されなければ)泣き寝入りになる可能性もありそうです。
Mercedes-Benz has fired #Basque worker from work in Vitoria-Gasteiz in the last day of the year 2020 and he has wrecked 50 vans. #NeoLiberalism #CorporateEmpire #angryworker #solidarity #Proletarianism #WorkerClass #langileria #RiseUp pic.twitter.com/IP1nX73PDH
— Irlandarra (@aldamu_jo) December 31, 2020
他には報復でフェラーリが破壊された例もあった
なお、この事件を見て思い出すのは、輸送会社に努めるドライバーが「自分に新型トラックを与えてくれなかった」という理由にて、経営者のフェラーリにトラックで突っ込んだ案件。
こちらも許されるものではありませんが、その場の感情に任せた直情的な犯行であり、一方今回のスペインの案件は「根に持っての用意周到な計画をもっての犯行」ということになろうかと思われ、後者の方がより悪質だとは思います。
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参考「自分に新型トラックを割り当てなかった」という理由で激怒し経営者のフェラーリにトラックで突撃した運送ドライバー。フェラーリはあえなく下敷きに
| 何の罪もないフェラーリにとってまさに「災難」 | https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49871549068/in/dateposted-pub ...
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