| ポルシェがまた翻意? |
一部で次期ポルシェ911(992)の話が出ていますが、同じような話がいくつかから出ており、今回はオーストラリアの「Motor」が次期911GT3について「ターボエンジン採用」「トランスミッションは8速PDKのみ」だと報じています。
これは他から出たウワサと似ているものの、「8速PDKのみ」つまりマニュアル・トランスミッションなし、というのは新情報。
現行GT3は最後のNA、最後のMTに
これが事実だとすると現行ポルシェ911GT3は「最後の自然吸気エンジンを持つGT3」となるばかりか「最後のマニュアル・トランスミッションを持つモデル」ということに。
これは「空冷最後のモデル」と同じくらいのインパクトがあるようにも思え、となると現行GT3系の価値は今後非常に高くなるとも言えそう。
なお、「マニュアルトランスミッション」についてポルシェはもともと廃止の意向を持っており、現行GT3/GT3RSも当初「PDKのみ」。
ポルシェの「GT」モデルは速く走るためだけに存在しており、そのためにはマニュアル・トランスミッションは「無用」であること、そもそもマニュアル・トランスミッションを選択する人の比率が少ないことがその理由。
現実的にランボルギーニやフェラーリ、マクラーレンといった車たちは「マニュアル・トランスミッションは負担でしかない」とみなして切り捨てていますが、これは他メーカーも同じであり、当時のポルシェも例外ではなかったと言えます。
ただ、その後に限定台数にてマニュアル・トランスミッションを搭載したGT系スペックを持つ「911R」が億という価格を超えて取引される現状を見るにつけ、ポルシェはその状況を打開すべく、また市場の要望に応えるべくマニュアル・トランスミッションをGT3に設定する、という動きを見せることに。
同時にGT系の定義を「楽しさ」へと変更し、反面「RS」モデルをピュアに走りを追求するモデルだとしていますが、次期911ではこれがまたちょっと変わる、ということになりそうですね。
ポルシェの911のエンジン開発責任者「もうマニュアルやめるかもしれん」
ポルシェのGT部門「今後、RSモデルにMTが設定されることはないだろう。RSの全てはタイムのためにあり、MTはそれに合致しない」
ポルシェGT部門は今後「ピュア」「シンプル」を重視。911Rの反響がその方向性をチェンジ
ポルシェのエンジニア「ハイブリッドはAT/PDKとしかマッチできない。よってハイブリッドモデルにMTはない」
ワルター・ロール「ポルシェ911GT2RSは速くなりすぎた。人やエンジニアリングの限界を超えつつある」
加えてワルター・ロール氏曰く「911GT2RSは速くなりすぎて人の能力を超えている」とのことです、次期911も「速すぎて」マニュアル・トランスミッションによる操作が追いつかないのかもしれませんし、「ハイブリッドとマニュアル・トランスミッションとは技術的にマッチしない」とポルシェがコメントしているところから、次期911GT3系は「ハイブリッド」となることで物理的にMTを持ち得ないのかもしれません。
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