| ポルシェとリマックが提携。バッテリー技術を共有 |
なんとポルシェがリマックの株式10%を取得した、と発表。
リマックと言えば2009年に設立され、1014馬力の「コンセプト・ワン」を発表。
0-100キロ加速3秒以下とも言われたハイパーカーですが、今年3月にはその後継となる「C_Two」の発売をアナウンス。
こちらは出力2000馬力、0-100キロ加速1.9秒、最高時速412キロ、しかも航続可能距離650キロという規格外の性能を発揮するクルマで、しかもバッテリーの80%をわずか30分で充電できる、というオマケつき。
リマックは今後サプライヤーとしての活動を強化?
ポルシェの重役、ルッツ・メシュケ氏は「リマックは、コンセプト・ワンやC Twoなどの2シータースポーツカーにおいて、エレクトリック分野での高い可能性を示した」と語り、続けて「リマックのアイデアやアプローチは非常に有望であり、それこそが我々がリマックとのパートナーシップを結びたいと考えている理由だ」とコメント。
リマックの優位性の核となるのはハイボルテージ・バッテリーとエレクトリック・パワートレーンだとされ、加えてその制御技術(システムとクルマとのインターフェース)も高いレベルにある、とされています(一方でポルシェ曰く”テスラのソフトウエアは信頼性が低い”)。
リマックCEO、マット・リマック氏によれば「今回のパートナーシップは、リマックが今後エレクトリックシステムやドライバーアシスト含むソフトウエアのサプライヤーとして成長するには重要な第一歩」と語っており、ポルシェとの関係強化にもかなり意欲的。
なおリマックはアストンマーティンのハイパーカー「ヴァルキリー」に採用されるKERSのバッテリーを担当すると報じられたこともあり、さらにC Twoの開発にあたっては中国企業から数十億円レベルの融資を受けているとも。
クロアチアという自動車産業とはあまり縁のない国の企業で、さらに設立が浅いにも関わらず、多くの自動車メーカーが欲しがる技術を持っていて、かつ巨額の投資を集めるだけの実力がある企業が「リマック」ということになりますね。
現在ポルシェは全力でエレクトリック化を急速に進めていますが、やはりその課題は「バッテリー」。
今のところポルシェの要望を満たすだけの高密度バッテリーが存在しないために「スポーツモデルをフルエレクトリック化できない」としており、もしかすると今回の提携によってこれまでの懸念が一気に解決されることになるかもしれず、そうなるとポルシェ以外の「エレクトリックスポーツカーメーカー」も方向性をシフトせざるを得ない(スポーツカーもエレクトリック化待ったなし)ということにもなりそうです。
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VIA:PORSCHE