ポルシェ911はもともと「901」だった
ちょっと前の作品ですが、インダストリアル・デザイナー、Ege Arguden氏が作成した「ポルシェ901コンセプト」のレンダリング。
同氏はBMW、クライスラー、フォード、フォルクスワーゲンにて実際にデザイナーとして働いた経験があり、そのぶん「現実的な」作品に仕上がっています。
911のルーツを表現したかった
なお、同氏いわく「901コンセプト」の製作にあたっては911の持つデザインエレメントを分解し、円形ヘッドライトや有機的なラインを持つボディなどを新解釈にて表現した、とのこと。
901コンセプトのボディサイズは全長4300ミリで、これはオリジナルの911(4290ミリ)とほぼ同じ。
たしかにこのコンパクトさは重要な要素だと考えられ、ポルシェ博士が自分でクルマを作ろうと考えたきっかけも「小型で効率に優れるスポーツカーがほかになかったから」だと語っているほど。
新型911(992)はシボレー・コルベットよりも車体が長くなってしまいましたが、カットモデルを見ると「ピチピチに詰まっていて」無駄がないこともわかり、おそらくポルシェ以外が同様の構造やコンポーネントを持つクルマを設計したら、ずっと大きな車になるのかもしれません(クルマを小さく作るのは難しい)
たしかにこの901コンセプトは「911のルーツ」をよく表していて、現行モデルとは異なる「切り立った」ウインドウも特徴。
サイドシルはかなり高い位置にあり、ボディ剛性が相当に高いということも想像できます。
リアフードは「6気筒」を示すかのように6つの穴(これは実際に採用して欲しい)。
901=911?
なお、ん?901?という向きもあると思うので、ここで補足しておくと、901とは911が登場したときの車名。
ただ、発売直後に「数字の真ん中にゼロ」というのはプジョーの商標に抵触するとしてプジョーがポルシェに申し入れ、ポルシェがこれを受けて「911」に変更したというのがコトの成り行き。
つまり901=911ということになりますが、今回のレンダリングでは「あえて901」としたことで、その設計時にまでルーツを遡った、ということなのだと思われます。
なお、「901」が「911」へと変更される間に販売された台数は「82」。
つまり82台のみ「901」が存在するということになりますが、そのうちの一台が偶然発見された、ということも報じられていますね。
VIA:CARBODYDESIGN