| ポルシェはタイカンに限り、「若者を取り込もうと」これまでにないプロモーション手法を採用している |
おそらくはタイカンにて、「ガソリンエンジンでないクルマ」に抵抗のない世代を取り入れたいのだろう
さて、ここ最近数々のアートカーをリリースしているポルシェですが、今回はデザイナーそしてインフルエンサーでもあるショーン・ウォザースプーンとのコラボレーションによって新たなる一台を作成。
ベースとなるのはタイカン4クロスツーリスモで、スニーカーのデザインからインスピレーションを受けているといい、しかし「クレイジーカラー」なところがなんとなく80年代っぽさも感じさせます。
参考までにですが、ポルシェは1990年代に、実際にこういったクレイジーカラーっぽい911(ただし内装だけ)を普通に作っていたことも。
もうひとつ参考までに、フォルクスワーゲンは「外装クレイジーカラー」な”ハーレクイン”を実際に販売したことも(納車されるまで、カラーリングがどうなるかわからなかった)。
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今回のコラボ先はスニーカーデザイナー
そして今回ポルシェがコラボレーション先として選んだのは「スニーカーデザイナー」。
2017年の「エアマックス・デイ」にて、12人のクリエイターが集まって”自分の考える”エアマックスをデザインし、その後一般投票にて人気ナンバーワンを決めるという企画があったのですが、その中でも見事栄冠に輝いたのが今回のポルシェとのコラボレーションを行うデザイナー、ショーン・ウォザースプーン氏。
同氏のデザインしたAIR MAX 1/97(下の画像)は「エアマックス1」と「エアマックス97」とを合体させたハイブリッドモデルであり、80年代のナイキ製品からインスパイアされたデザインやカラーを持っていて、実際にナイキから発売されたことにより一躍有名になった時の人です。
ショーン・ウォザースプーンとのコラボによるポルシェ・タイカン4 クロスツーリスモはこんなクルマ
そこで今回ショーン・ウォザースプーンとのコラボによるポルシェ・タイカン4 クロスツーリスモを見てみたいと思いますが、このデザインと製作はポルシェのデザインチーム”スタイルポルシェ”との共同にて行われたといい、複合アートイベント「サウス・バイ・サウスウエスト」にインスパイアされたカラーを持っています。
なお、これらのカラーにはナッシュ・ブルー、ショーン・ピーチ、ロレッタ・パープル、アシュリー・グリーンという命名がなされていますが、このネーミングはショーン・ウォザースプーン氏とその家族に由来するのだそう。
このアートカーを作成するに際しては、まず3Dソフトを使用してバーチャル空間にてこの仕様を再現し、その後に実際のカラーをパネルにペイントしてテストを行ったそうですが、その過程では自然光含む様々な光を当てて「実際の見え方」を検証するという工程を経ています。
ただしこのタイカンのアートカーの真髄はインテリアにあった
そしてこのタイカン4 クロスツーリスモのアートカーの真の素晴らしさはインテリアにあるとも考えられ、素材やカラーについては、ショーン・ウォザースプーン氏が自身のショップ「ROUND TWO」にて販売しているものと同様のものを選ぶように心がけたといいます。
加えて同氏は過去のポルシェに使用されていた「コーデュロイ」「コルク」を使用することで過去へのオマージュを演出したとも述べており、見た目以上に「奥が深い」アートカーだとも言えそうですね。
ピラー内張の下のほう、そしてステアリングホイールのトップはコルク製。
実際の製作にあたっては内装ほぼ「全バラし」。
こういったステアリングホイールのコルクや・・・。
ダッシュボード状などはコルクを貼り込むことが非常に困難であり、そのために「ラミネートコルク」を使用している、とのこと。
グリーン、パープル、オレンジ、ブルーと言った色がなんとも鮮やか。
フロアマットはコルク製、そしてレザーのパイピング。
「PORSCHE」文字はブルーのレザーパッチに上にパープルの刺繍にて再現されています。
なお、このタイカン4 クロスツーリスモのエクステリアに使用される4色については、今後カスタムカラーとして選べるようになるそうですが、さすがにパネルごとの塗り分けについては「受付不可能」かもしれませんね。
そして残念なことに、インテリアカラーや素材については今後(一般への)対応の予定はなく、この仕様を実現したいと考えれば、どこかサードパーティに依頼するしかなさそうです。
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