| 主力の「レトロ路線」ポルシェ911レストモッドが数年内に終了することを鑑みるに、まだまだ新しい路線が登場しそう |
加えて、様々なレストモッダーが登場するにつけ、顧客の要望も多様化することになりそうだ
さて、ポルシェ911のレストモッドで知られるシンガー・ヴィークル・デザインがそのレトロライン最新作「サンフアン・カピストラーノ(San Juan Capistrano)コミッション」を公式Facebookページへと公開。
サンフアン・カピストラーノは米国カリフォルニア州の都市の名称であり、オーナーはその土地に縁のある人物であると思われます。
シンガー・ポルシェ911「サンフアン・カピストラーノ・コミッション」はこんな仕様を持っている
そこでこのサンフアン・カピストラーノ・コミッションを見てみると、ボディカラーはマルゴーレッドメタリック、ボディワークはもちろんフルカーボンファイバー。
ヘッドライトベゼル、ウインドウモール、ドアハンドルなどはおなじみマット仕上げのチタンカラーが用いられることで初代911っぽい雰囲気を演出しており、ホイールも2トーンカラーの(マグネシウム製)フックスデザイン。
なお、フロントバンパーからサイド、リアバンパーにかけて「ダークゴースト」ストライプが入り、ドアには「PORSCHE」文字が再現されています。
インテリアはブラックレザーとブラックヌバックが主体となっていますが、このヌバックは「レザーの表面を削って毛羽立たせた」素材であり、コストが高く、かつテカったりしやすいという性質を持っており、しかしこのオーナーは「アルカンターラやマイクロファイバーのたぐいではなくヌバックを」意図的に選んでおり、ここは譲れないこだわりであったのかもしれません。
そしてシートや・・・。
ダッシュボードに用いられるウーブン(編み込み)素材にもブラックレザーとブラックヌバック、そしてアクセントとなるスカーレットレザー。
ステアリングホイールのスポークやパーキングブレーキレバーはブラック、ペダルやシフトレバーのシャフト部分、スピーカーリング、スイッチカバー、ダッシュボードのトリム、ステアリングホイール上のホーンリングなどにはダークカラー仕上げを施したメタルが用いられ、ステアリングホイールのステッチと12時位置のセンターマークにはスカーレットが用いられています。
5連メーターのうち、タコメーターの文字盤のみがボディカラーと同じマルゴーレッドにペイントされるなど(スケールとレターはクリーム)、全体的にオーナーのこだわりが強く反映された仕様をもっているようですね。
シンガー・ヴィークル・デザインは「ターボスタディ」にも注力
シンガー・ヴィークル・デザインを有名にしたのは「レトロ線の」ポルシェ911のカスタムであり、これは964世代の911を「初代911風のスタイリングへと」巻き戻した”レストモッド”。
ただしいかに人気があるといえど、シンガー・ヴィークル・デザインはこの「レトロ路線の」911カスタムの受注を450台にて締め切っており、つい先日は「300台目の車両を送り出した」とコメントしたところです。
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そしてシンガー・ヴィークル・デザインの「次」を担う存在として登場したラインナップのひとつが「ターボスタディ」。
これは930ターボを「現代風に」カスタムしたもので、レトロラインとは異なり先進的な仕上げ、さらには930ターボの持つ「ラグジュアリー」という性質をさらに磨き上げた作品です。
これまでにも数台が公開されているものの、いずれもアーティスティックな仕上げを持つものばかりで、今回公開された最新作もその例に漏れず、フロントフェンダーからリアフェンダーにかけて表現されるチェッカーパターン、そしてドア下部に表示されるストロボラインなど、これまでのシンガー・ヴィークル・デザインのポルシェ、そして本家ポルシェがリリースしたクルマにも見られないような大胆な仕様を持つようですね。
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