Image:Porsche
| ポルシェ911は「グリーンにブラウン」というレトロな仕様もよく似合う |
インテリアのバイトーン、そしてタータンチェックは特筆すべき美しさである
さて、ポルシェが「スペインに子会社(ポルシェ エスパーニャ)を設立してからの40周年」を記念し、イベリア半島をイメージした特別エディション、「911カレラGTS クアランタエディション」を発売することに。※クアランタ=cuarentaはスペイン語で40を意味している
なお、ポルシェは世界各地にて「その地域や国へと正式に輸入を開始してから何周年」といった記念限定モデルを発売することがあり、その場合は現地の特色や、「最初に輸入されたポルシェ」、あるいは現地のレースで活躍した固有のレーシングカーをモチーフとすることが多いようですね。
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このポルシェ911 カレラGTS クアランタ エディションはこんな仕様を持っている
そこでこの911 カレラGTS クアランタ エディションを見てみると、まずポルシェにてインディビジュアリゼーション & クラシック担当副社長を務めるアレクサンダー ファビグ氏によれば「このクアランタ エディションは、40年前にスペインやポルトガルの顧客が注文したであろうものであり、今日でも十分に魅力的な仕様を持っている」。
製作を担当したのはポルシェにて特別仕様車を手掛けるマヌファクトゥーア ソンダーバーシュで、同チームはこの911 カレラGTS クアランタ エディションを製作するに際し、スペインとポルトガルの子会社と緊密に連携してイベリア文化を学び、そのインスピレーションを車両に取り入れ、その結果、最もクールな911の1つが誕生しています。
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エクステリアだと、スペインとポルトガル全土に生息するセイヨウヒイラギガシ(Quercus ilex 、トキワガシの一種)の葉の色合いにインスピレーションを得て開発された、まったく新しくペイントであるクエルカスヴェルデ(Quercusverde )が大きな特徴。
このクエルカスヴェルデは「非メタリック」つまりソリッドだそうですが、これと組み合わせられるのがブラックサテンのストーン ガード、(ちょっとレトロな)シルバーとアルミニウムの外装トリム、80年代のデザインを彷彿とさせるブリリアントシルバーのリム外周とブラックサテンディスクを持つクロススポークホイール。
さらにポルシェは、この911カレラGTS クアランタ エディション用に、セイヨウヒイラギガシのイラストが描かれた特別なバッジを作成しており(特別モデルのリアグリルに特別仕様のバッジが装着されるのはもはや通例となったようだ)、これはエンボス加工に加えてクリームホワイトへと手塗りが施され、Bピラーにも同じデザインのバッジが付与されています。
ポルシェ911 カレラGTS クアランタ エディションの真髄はインテリアにあった
この美しい外装もさることながら、911 カレラGTS クアランタ エディションの真髄はそのインテリアにあると言ってもよく、ベースとなるのはトリュフブラウンとコイーバブラウン(スムース仕上げではなく、シボ感が残る質感が高い高品質なレザーであるようだ)のツートンカラー。
ダッシュボードとドアパネル上部、カーペット、その他の下部には一段濃いトリュフカラーが使用されているようですね。※ポルシェによると、これらブラウンはイベリア半島の馬具職人であるグアルニコネロスの作品をイメージしたもの
シートの中央には、コイーバブラウン、クレヨン(ライトグレー)、トリュフブラウン、そして(外装色の)クエルカスヴェルデに似たグリーンを使用した素晴らしいタータンインサートが用いられています。
そしてこのタータン模様を強調しているのは、シートの上部に施された「クレヨン」のパイピング、そしてダッシュボードとドアパネルに用いられる(手仕上げによる)クレヨンのクロスステッチ。
さらにはシートベルトもクレヨン、ヘッドレストにはクアランタの文字がエンボス加工され、センター コンソールには「Porsche Exclusive Manufaktur」文字がエンボス加工されています。
その他の特別な仕上げとしては、クアランタの名前がクリームホワイトで照らされるアルミ製ドアシル、セイヨウヒイラギガシのロゴが入ったドアパドルライト、モデル名が入ったボディカラー同色仕上げのキー、やはりロゴ入りの革製のキー ポーチなど。
さらに911 カレラGTS クアランタ エディションの購入者にはクリームホワイトのロゴとレタリングが入ったクエルカスヴェルデカラーのカスタム インドア カー カバーも贈呈されるといい、コレクション価値の高いスペシャルモデルであると思います。
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参照:Porsche