
Image:RML Group
| 英国発、ハイパーカー顔負けのポルシェ911「RML P39」がついに実車公開 |
920馬力、ダウンフォース923kg、0-100km/h加速は2.4秒
スーパーカーの世界にまた新たな猛者が登場。
これは英国のエンジニアリング企業RML Groupが開発した「P39」で、ベース車両にポルシェ911ターボSを採用しつつも、完全に別物と化した超高性能マシンです。
このクルマ自体はしばらく前から存在が確認されており、しかし今回「スーパーカーフェスト・ザ・ランアウェイ 2025」にてプロトタイプが初登場。
その姿がまさに「行動を走るル・マン・レーシングカー」として話題になっています。
-
-
英レーシングファクトリーもポルシェのコーチビルドに参戦。RMLグループがこれまでの知見を総動員してル・マン・ハイパーカーにインスパイアされた「P39」を発表
Image:RML Group | おそらくこのRML P39は完全なる「公道を走ることができるレーシングカー」となりそうだ | 同社はこれまでに多数のレストモッドを手掛けており、その技術はまず間違い ...
続きを見る
RMLグループとは何者なのか
このRMLグループ(Ray Mallock Ltd)は、イギリス・ノーサンプトンシャー州ウェリングボローに拠点を置く高性能自動車エンジニアリング企業で、モータースポーツ、電動車技術、カスタム車両開発など多岐にわたる分野で活動していますが、実際にモータースポーツの分野で数多くの成功を収めており、特、FIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)では、シボレーのワークスチームとして複数回のタイトルを獲得し、イギリス・ツーリングカー選手権(BTCC)でも4度のチャンピオンに輝いています。
また、ル・マン24時間耐久レースやGTレースでも活躍し、ロータス・エミーラGT4の開発・製造を手掛け、マカオグランプリでのワン・ツー・フィニッシュを達成するなどその技術はお墨付き。
現在はレーシングカーのみではなく市販車ビジネスにも進出していますが、その代表作のひとつがこのP39というわけですね。
カーボン満載のボディに秘められた機能美
P39はカーボンファイバー製フルボディを採用し、ベース車両より全長+170mm、全幅+90mmと大柄に進化。
そのデザインはル・マン・ハイパーカーにインスパイアされており、空力にも徹底的に配慮されています。
一見してわかるとおり、巨大なリアウイング、アグレッシブなフロントスプリッター、さらには大型リアディフューザーを備え、最高速度285km/h時に923kgのダウンフォースを発生するとのことですが、911ターボSに積まれる3.7L ツインターボ水平対向6気筒を大幅に強化したエンジンは920馬力を発生し、0-100km/h加速はわずか2.4秒。
なお、ドライブモードによって出力は変化し:
- Sport/Sport+モード:最大920hp
- Normalモード:750hp
- Wetモード:600hp
と、状況に応じた制御が可能です。
現時点ではまだ「開発中」ではあるものの、ニュルブルクリンク北コースではポルシェ911 GT3 RSよりも5秒速い「6分45秒」を目指しているといい、今後の挑戦にも期待がかかりますね。
中身も全て刷新された“スーパー911”
そしてこのRML P39では。ボディやエンジンだけでなく「足回りにも妥協ナシ」。
- 専用設計のダンパー&スプリング
- 新型トップマウント
- 四輪油圧リフトシステム
- 再調整されたリアステアリングシステム
- 強化ブレーキシステム
等を持ち、これらによって、公道での快適性とサーキットでの限界性能の両立が図られています。
限定39台、価格は9600万円超+ドナー車両
このRMLP39は世界限定39台のみが生産される予定であり、価格は£495,000(現在の為替では約9600万円)に設定されていますが、注意すべきは「この価格にはベース車両が含まれないこと」。
しかもこれはドナー車両のポルシェ911ターボSを含まない価格なので、総額だとこのRML P39は「かなり高価なクルマ」ということになりそうです。
それでもRML P39は、もはやチューニングカーではなく、完全なる別物=ハイパーカーの領域に到達した存在であり、911GT3 RSを凌駕するニュルブルクリンクのタイム、カーボン尽くしの空力ボディ、そしてたった39台という希少性――。
その全てが、P39を真の“走る芸術品”に仕立てており、このクルマは真にプライスレスな存在なのかもしれません。
あわせて読みたい、関連投稿
-
-
フェラーリ250GTをイメージしたレストモッド「RML SWB」の詳細が発表!ベースはフェラーリ550マラネロ、5.5リッターV12、トランスミッションはMTの超硬派
| フェラーリ250をイメージしたレストモッドプロジェクトは複数社にて進行中 | いずれもレプリカではなくフェラーリへとじゅうぶんな経緯を払った”オマージュ” さて、先般よりティーザー画像が公開されて ...
続きを見る
-
-
ウワサのポルシェ911「GT1風レストモッド」詳細が公開。コンバージョン価格は約1億円、生産台数は10台のみ、ニュルのタイムは市販車だと「歴代3位」の6分45秒
Image:RML Group | さすがレーシングカーも製造する会社だけあってその仕上がりは「万全」である | おそらくは限定台数の10台もすぐに売り切れてしまうだろう さて、RMLグループは英国に ...
続きを見る
-
-
フェラーリのスペシャリストが550マラネロをベースに250GTの「オマージュ」を作成!1台2.1億円、30台が限定発売され、究極の芸術性を持ち室内は「ノープラスチック」
| 生産台数30台のうち20台以上は北米やドバイへと送られるもよう | 類まれなる運動性能に加え、高い信頼性を備える「究極のGTカー」 さて、英国のフェラーリ・スペシャリスト「RML」が進めていたフェ ...
続きを見る
参照:RML