| フェラーリ250をイメージしたレストモッドプロジェクトは複数社にて進行中 |
いずれもレプリカではなくフェラーリへとじゅうぶんな経緯を払った”オマージュ”
さて、先般よりティーザー画像が公開されていたフェラーリ250GT SWBへのオマージュモデル。
これは英国のフェラーリ・スペシャリスト、RMLグループによって限定ながら生産が予定されているもので、今回始めてそのディテールが明かされています。
なお、このクルマは「RMLショートホイールベース」と名付けられていますが、「フェラーリ」や「250」の名が入らないのは、フェラーリ・スペシャリストとして「フェラーリへ配慮した」からなのかもしれません。
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ベースはフェラーリ550マラネロ
そして今回はじめて明かされたのが「ベースはフェラーリ550マラネロ」。
たしかにベース車がなく「ゼロベースで」車体を作ると、国によっては登録することが(認可された自動車メーカー以外では)難しく、よってベース車を用意するのは至極当然だと考えられます。
そしてRMLグループいわく「現代のパフォーマンスカーの洗練されたデザインを持ちつつ、より有機的で魅力的なキャラクター」を提供すると述べており、数々の改造が施されているようですね。
たとえばサスペンションでは、550に採用されていたビルシュタイン製ダンパー+アクティブサスペンションではなく、アナログでパッシブなオーリンズ製ダンパーが採用に。
さらにRMLショートホイールベースでは、独自のスプリングレートとアンチロールバーを採用し、着座位置も低く取り、シャープなドライビングダイナミクスを実現している、とのこと。
ホイールは18インチと現代的ですが、レトロなデザインを持ち、ピレリ製P-ZEROロッソタイヤが装着されています。
ちなみにボディパネルはカーボンファイバー製で、アルミ製ボディを持つ550マラネロに比較して軽量かつ高剛性に。
エンジニアリングチームは、CFD(Computational Fluid Dynamics)技術を用いて、550とは異なる新しいボディの空力特性をテストし、高速走行時のリフトなどを最適化したそうですが、当時のフェラーリ250はエアロダイナミクスをさほど重視していたとは思われず、ここはRMLがかなり苦労した部分なのかもしれません。
なお、RMLショートホイールベースのプロジェクト・リード・エンジニアであるニック・ラザフォード氏によると、フロントオーバーハングを減らしたことで、車の重量配分が重心に近づき(もともとロングノーズなので効果は大きそう)、これがドライバビリティーに有利に働いたとのこと。
さらには重量バランスを改善するために、バッテリーをエンジンルームからトランクに移設するなど、様々な変更を行っているようですね。
搭載されるエンジンは5.5リッターV12自然吸気、そしてトランスミッションは6速マニュアル。
0-100km/h加速は4.1秒、最高速度は297km/hというスペックを誇ります。
RMLショートホイールベースのインテリアはこうなっている
そしてこちらはRMLショートホイールベースのインテリア。
エクステリア同様完全に作り変えられ、レトロさとモダンさが同居するデザインに。
レザーにアルカンターラ、メタル製のパーツなど高品質な素材が使用されており、しかしいかにもドライバーとの濃密なコンタクトが取れそうなつくりを持っていると思います(シートはデイトナ風)。
なお、RMLは今年10月に第一号車を完成させてお披露目すると発表しており、その後30台のみを生産し、2022年第1四半期から納車を開始する、とのこと。
ちなみにフェラーリ250を題材としたレストモッドについては複数のコーチビルダーやショップがプロジェクトを進行させており、このほかだとGTOエンジニアリングによる「スクアーロ」といったものもありますね。
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