| 現時点ではピュアエレクトリックモデルの製造コストが高く、電動版600eはガソリン版「600」の倍くらいの価格設定となるのかも |
コンパクトになればなるほどEVの価格は「割高」に
さて、フィアットのブランニューモデル「600e」の姿がそのプロモーションビデオから明らかに。
この動画は、ローマのサン・ピエトロ広場で開催された「Not Alone」というイベントのために制作されたものですが、予告なしに突如この600eが公開されたということになりそうです(フィアットは特にこれを隠していないので、近日中にスペック含め正式発表があるものと思われる)。
この動画には、広島やブエノスアイレスなど様々な地域をフィアット600eが走る様子が収められていますが、「広島」が含まれるところを見るに、日本においてもこの600eが発売されると考えていいのかもしれません。
フィアット600eはどんなクルマに?
なお、この「Not Alone」というイベントは人々を結びつけるというテーマを持っており、動画にも「家のドア、心のドアを開けて、他の人が入ってきて、安心し、自由になるようにしよう。私たちは皆、文化も宗教も違いますが、兄弟姉妹であり、平和に暮らしたいと願っています」という一文が見られ、まさに動画のタイトル「Open Doors」がそれを表現しているものと考えられます。
現時点ではこのフィアット600eについては確たる情報はないものの、これは「500X」の後継モデルという位置づけだとされ、SUV的なルックスこそ持たず、しかしやや高めの最低地上高、そして4枚のドアを持つことがわかります(フィアット500がそのまま大きくなったようなイメージ)。
このフィアット600eは「電動版」ではありますが、フィアットは「ガソリンエンジン搭載の」フィアット600を(ほぼ同時に)デビューさせるとも見られており、これは同じグループ内のマセラティと同様の戦略だと言えそうですね。
なお、このフィアット600eは、フィアット属するステランティスが有するSTLAスモールアーキテクチャを採用することになり、つまりは同グループ傘下のジープが発売するアベンジャー、そして先日アルファロメオがティーザーキャンペーンを開始した「コンパクトSUV」の兄弟車ということになるのかもしれません。
実際のところ、ダッシュボード周りもジープ・アベンジャーによく似ており、これらは多くのパーツや構造を共有することになりそうですね。
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まだ公式情報としてスペックが発表されているわけではないものの、STLAアーキテクチャを採用するほかのEVに照らし合わせて考えると、フィアット600eはおそらくフロントに400V規格のエレクトリックモーターを採用して155馬力程度を発生し、バッテリーサイズは54kWh、一回の満充電あたり航続距離は420km程度になるものと思われます。
一方、ガソリンエンジン搭載版だと1.2リッター3気筒ターボエンジン(100馬力)が積まれると考えて良さそうですが、この「電動版とガソリン版」との価格設定について、同じ内外装を持ちつも「倍くらい」異なるものとなる可能性もありそうです(日本だと、電動版のフィアット500eが522万円、ガソリン版が262万円~に設定されている)。
フィアット600eが世界中の町並みを走るプロモーション動画はこちら
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参照:Fiat