| いずれのメーカー、いずれの職種もかなり”ハードルは高い” |
さて、先週あたりにランボルギーニのウエブサイトが大きく回収され、より見やすくグラフィカルに、そして日本語ページもより多く(これまでは一部コンテンツ、カーコンフィギュレーターの一部は英語のみだった)。
そこで色々と見ていると「採用」というコンテンツがあり、どういった職種を募集しているんだろうなと気になった次第です。
なお、ランボルギーニは7年連続で「ホワイト企業」として選出されていますが、実際に下記の通り「社員の成長と幸福」の追求に取り組んでいるようですね。
ランボルギーニは、チームワークによるコラボレーション、人材の育成と教育を支援します。社員の能力が最大に引き出されるようなダイナミックな社内環境を作ることに努力しています。成功への道を進んでいくためには、社員が幸せでモチベーションが持てる環境を保証することがいかに重要かを、会社全体で理解しています。この様な理由から、社員一人一人に対し、個人的にもプロとしても学習と成長のチャンスを様々に提供できるよう努力しています。
Lamborghini
ランボルギーニが「7年連続でホワイト企業に選出された」「社の歴史上はじめてレゴテクニックと提携した」と発表。レゴは1/8スケール、6月から購入が可能に
現在募集中なのは2つの職種
そして現在ランボルギーニで募集されている職種は「2つ」で、まずはカラー&トリムデザイナー(主に内装をデザイン)。
ランボルギーニのデザイン部門、「チェントロ・スティーレ」での勤務となり、必要な条件は「大卒」「最低でも5年間の似たような職種を経験」「自動車業界の勤務経験」「V-RED、キーショット、フォトショップ、イラストレーター等の高いスキル」「自信」「分析及び問題解決能力」「チームワーク」といったところですが、「自信」が条件として入っているのは面白いところですね。
もうひとつは「コンプライアンス、リスクマネージメントサポート」。
法定遵守や規制への適合などを調査して問題を未然に防ぎ、解決策を提示するという業務内容です。
求められる要件としては経済もしくは法律の学士であること、英語とイタリア語に堪能で、ドイツ語も多少できること(ハードル高いな!)、予見能力、業務の正確性、チームワークなど。
なお、募集される職種は定期的に追加され、枠が埋まれば募集要項から削除されることに。
そのほか、募集されている職種以外にも「我こそは」と思えば自由に応募できるフォームも用意されています。
その他のスーパーカーメーカーの募集状況はどうなっているのか
ここでちょっと気になったのが「ほかの自動車メーカーはどういった求人を行っているのか」。
ここでいくつかの例を見てみましょう。
フェラーリ
まずフェラーリでは、「モーション&グラフィックデザイナー」「F1チーム・プログラムマネージャー」「マーケティングスペシャリスト」「パーソナリゼーション・スペシャリスト」「リテール・オペレーションズ・スペシャリスト」「マニュファクチャリング・エンジニア」「ファシリティーズ・デザイン・エキスパート」「F1チーム・シニアコンポジットデザイナー」「コンポーネントデザイン・エンジニア」「シニア・プロジェクト・ファンクショナル・セーフティ・エンジニア」など。
ちなみに勤務地はマラネロやミラノ(イタリア)のほか、「マーケティングスペシャリスト」については「東京」。
これはフェラーリのブランド力をさらに強力にするために顧客との関係性を強化するといった役割が求められ、学士もしくは修士号を持ち、最低3-5年程度の同様の経験があり、かつ国際的な環境や外国での就労経験が求められています。
そのほか英語と日本語は必須、加えてイタリア語ができればなお良し、そして出張多数ということも特記事項。
採用手順としては履歴書を送り、それに見合った部署から返答があった後に一次面接(実際に会う場合もあれば、ビデオチャットを使用する場合も)。
それをパスした後は部門長による面接があって、さらにこれを通過すればさらなるテストが待ち受けることに。
その後には関係者との面談があり、これをクリアすれば晴れてフェラーリの社員になれる、という流れです。
マクラーレン
マクラーレンはレース部門、乗用車部門、ソフトウエア部門など幅広い職種を募集していて、畳用車部門だと「エンジニア(トランスミッション&ドライブトレーン)」「バイヤー」「ボディプロジェクトエンジニア」「シニアメカニカルデザイン」「エキゾースト&サウンドデザイン・エンジニア」など72もの職種を募集(基本的に勤務地はイギリス本社)。
条件は職種によって異なるものの、高い給料や待遇(レストランの利用、通勤の際の送迎バス、マクラーレンの格安リース、休日の多さなど)を掲げていて、より良い人材の確保に努めている模様。
アストンマーティン
アストンマーティンも多くの職種を募集しており、「受付」「クオリティエンジニア」「検品担当」「CADエンジニア」「メンテナンステクニシャン」「バイヤー」「プロトタイプ・テクニシャン」「ファイナンス・アナリスト」「シニア・エンジニア」「シニア・セールス・マネージャー」など。
これらも応募条件は職種によって異なり、また職種によって求められる役割も事細かに定義されています。
勤務地は基本的にイギリスですが、ゲイドン(本社)のほか、新しく建設したサウスウェールズ工場での求人も多いようです。
ポルシェ
ポルシェも非常に多くの求人(現在1,058件もある)を出していて、職種や国、地域からも選択可能。
ちなみに「Japan」での募集はないものの「China」では9件の掲載があり、「エンジニア・ソフトウエア・デベロップメント」「DCTギアボックス・アプリケーション・デベロップメント」「エンジニアコネクティビティ・テスト」「ビークルインフォテイメント・エンジニア」「テストエンジニア」等が募集対象。
つまり販売やマーケティングに関するものではなく「開発職」ばかりということになり、ポルシェは現在かなりの範囲を中国にて開発しているということがわかります(主に車両を中国の環境に適合させるためだと思われる)。
「本社」と「ディーラー」とは完全に別経営
なお、基本的に「自動車メーカー」と「自動車販売会社」とはまったくの別経営。
よって自動車ディーラーへの就職であれば、上に挙げた自動車メーカー本体ではなく、ディーラーを経営する母体に直接応募する必要があります。
ランボルギーニだと「光岡自動車」「Skyグループ」「コーンズ」「Gライオン」「タジマモーター」「RPM」、 フェラーリだと「コーンズ」「ロッソ・スクーデリア」「オート・カヴァリーノ」「ニコル・コンペティツォーネ」「エムオート・イタリア」「ヨーロピアン・バージョン」「エムアイディ・サッポロ」といった会社が出している求人広告を確認すればOKです。