| 車両の問題に起因する事故の発生ははじめて見たように思う |
今回のリコールでは、実際に発生した問題の件数がいずれも多い
さて、日本国内にて、フェラーリがリコールの届け出。
内容としては「ポルトフィーノにおいて、エラーのため出力が制限される可能性がある」というものですが、比較的珍しい事例だと思います。
対象はフェラーリ・ポルトフィーノ
なお、今回の不具合を発見した動機は「市場からの情報による」とあり、つまりはユーザーからの報告ということになりそう。
もし本国で把握していれば、問題発見の動機は「本国からの情報による」となるはずなので、本件に関しては日本国内のみで発生している事例なのかもしれません(日本は使用状況がやや特殊なのか、日本でだけ報告されるトラブルというのも珍しくはない)。
実際に発生した問題は25件、対象としてはファームウェアの書き換え、そしてアクチュエーターのキャリブレーションを行うとのこと。
問題発生の内容は下記の通りで、対象となるのは平成30年2月22日~平成31年3月22日に製造された148台。
排気バイパスバルブのアクチュエーターにおいて、ファームウェアの電圧閾値が不適切なため、オルタネータの発電状態により、エンジンチェックランプが点灯し、フェールセーフモードでエンジンの出力が制限されるおそれがある。
国土交通省
スズキもジムニーやクロスビー他にリコール届け出
このほか、スズキ、そして三菱もリコールを届け出ており、それぞれの内容を見てみたいと思います。
ジムニーは電装系にてリコール
スズキはジムニーに対して電装系に不具合がありリコールを実施。
対象となるのは平成30年5月11日~令和2年12月3日に製造された合計111,611台で、問題を把握した理由は「市場からの情報による」、そして実際に問題が発生したのは13件。
対策としては「ワイヤーハーネスを対策品に交換する」必要があり、問題の内容としては下記の通り。
運転席ドアおよび助手席ドアのワイヤハーネスにおいて、設計が不適切なため、ドア開閉の繰り返しにより、配線が断線することがある。そのため、サイドエアバッグやカーテンエアバッグ、ドアミラーの補助方向指示器等が作動しなくなるおそれがある。
国土交通省
クロスビー他にもリコール実施
そしてスズキはクロスビー、ジムニー、スペーシア、フレアワゴンの4車種、合計34,200台にもリコール実施。
対象となる製作期間は平成29年9月28日~令和元年10月9日で、問題としては「燃料ポンプ」。
問題発見の動機は「市場からの情報による」、そして実際に発生した問題は29件。
問題の内容は下記のとおりです。
低圧燃料ポンプのインペラ(樹脂製羽根車)において、成形条件が不適切なため、樹脂密度が低くなって、燃料により膨潤して変形することがある。そのため、インペラがポンプケースと接触して燃料ポンプが作動不良となり、最悪の場合、走行中エンストに至るおそれがある。
国土交通省
ちなみにこれは先般アルピーヌが届け出たリコール内容と同様であり、サプライヤーが同一なのかもしれませんね。
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三菱はデリカにリコール、そのほかアウトランダー等に改善対策を届け出
そして三菱は、平成21年6月1日~平成31年1月25日に製造された129,469台のデリカに対してリコール届け出。
ステアリングコラムのスイッチに問題があり、トラブルが発生したのは266件(かなり多い)。
問題発見の動機は「市場からの情報による」、そして対策としては「コラムスイッチの内部配線を対策品と交換」する必要があります。
問題の内容は下記の通り。
コラムスイッチにおいて、内部配線を繋ぐコネクター端子のかしめが不充分なため、端子と配線の隙間に絶縁物が生成され、導通不良となることがある。そのため、前照灯、車幅灯、前部霧灯、尾灯、番号灯および当該スイッチ連動の車室内照明が不灯、あるいは点滅、または、方向指示器が不灯となるおそれがある。
国土交通省
「改善対策」のほうだと、平成29年2月7日~令和3年4月14日に製造された96,451台が影響を受け、車種としてはデリカ、アウトランダー、アウトランダーPHEV、エクリプスクロス、RVRの5車種。
衝突被害軽減ブレーキシステムに問題があるとされ、実際に発生した不具合は114件、発生した事故は1件(車両の不具合に起因する事故をみたのはこれがはじめてかもしれない)。
対策としてはプログラムの書き換えにて終了し、不具合の内容は下記の通り。
衝突被害軽減ブレーキシステムにおいて、コントロールユニットの制御プログラムが不適切なため、前方の物体や影を歩行者と誤検知し、警告表示とともに警
国土交通省
報ブレーキ(運転者に衝突回避操作を促すやや強めのブレーキ)が作動することがある。そのため、運転者の不要な制動操作による急制動を誘発するおそれがある。
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