| このV6フェラーリは「エントリー」だと言われ、であれば構造が複雑になる4WDはなさそうだ |
パフォーマンス、価格はマクラーレン・アルトゥーラに近いものとなるだろう
さて、フェラーリは新型ハイブリッドスポーツカーを発表する予定ですが、そのプロトタイプの目撃頻度が増えており、さらには試作車の「完成度が上がっている」ことから、発表も間近ではと言われています。※画像はFrederik Tjellesen氏による新型V6フェラーリ”ディーノ”をイメージしたレンダリング
現時点では何ら確定情報はないものの、この新型ハイブリッドスポーツは「エントリーモデル」として機能すると言われ、直接のライバルはマクラーレン・アルトゥーラだとも。
マクラーレン・アルトゥーラの出力は680馬力
マクラーレン・アルトゥーラは540Cと570系、つまりスポーツシリーズの後継ということになりますが、搭載されるエンジンはV8からダウンサイジングされたV6ツインターボ(M630)、出力は585PS。
これに95PSを発生するエレクトリックモーターを組み合わせてシステム合計680PSを発生するPHEVです。
なお、エレクトリックモーターは1個のみ、搭載位置はエンジンとトランスミッションとの間に「挟まれ」、エンジンパワーをアシストしたり、エンジンが動いていないときでも駆動力をトランスミッションに伝え、エレクトリックモードでの走行が能となっています。
採用されるリチウムイオンバッテリーの容量は7.4kWh、フル充電時のエレクトリックモードだと航続可能距離は30km、最高速は330km/h、0−100km/h加速は3.0秒、価格については2965万円だと公表されています。
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対するフェラーリのハイブリッドモデルは「コードネーム171」
そして対するフェラーリの新型ハイブリッドスポーツですが、マクラーレン・アルトゥーラ同様に「V6ツインターボ+エレクトリックモーター」という組み合わせになると見られ、しかしエンジンの詳細やモーターの個数、搭載位置についてもまったくの謎。
これまでに出ているウワサだと、このV6ツインターボエンジンについて、マセラティMC20に搭載されるプレチャンバー搭載の「Nettuno」に関連した技術を導入するという説、そして全く別の新開発エンジンになるという2つの異なる説がある模様。
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エレクトリックモーターについては、「SF90ストラダーレ譲りの」プラットフォームを採用することでフロントへのモーター搭載を可能とし、しかしこれはSF90ストラダーレの「2個」ではなく「1個」の可能性も。
そしてもちろんこのモーターのみの走行も可能であり、ピュアエレクトリックモードだと「FF」として駆動することになりそうです。
さらには出力がが800馬力を越えるとも予想されているようですが、この新型V6ハイブリッドフェラーリの価格は(マクラーレン・アルトゥーラへの対抗上)3000万円を切るとも予想され、「1000馬力、4WDで6000万円」のSF90ストラダーレの価格を正当化できなくなる可能性が出てくるのかも。
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やはりボクは「リアにシングルモーター」だと思う
もちろんSF90ストラダーレのように「トランスミッションにモーターを内蔵せず」フロントにシングルモーターのみを搭載してくる可能性も考えられ、しかしエントリーモデルという性格、そして要求される価格、コスト等を考慮するに、アルトゥーラと同じく「エンジンとトランスミッションとの間にモーターを一つ仕込んだだけ」とするほうが低コストで製造でき、重量も軽く、かつSF90ストラダーレとの差異も設けることが可能となるので、ぼくとしてはやはり「リアにモーターを1つだけ搭載する」構造を採用すると踏んでいます。※フロントにモーターを仕込むとなると、かなり強力=高コストなモーターとバッテリーを搭載しないとエレクトリックモードで走行できない
そのほか、トランスミッションは8速デュアルクラッチと言われますが、これはSF90ストラダーレ、ローマと同じものだと思われ、となるとアルトゥーラのように「モーターがバックギアのかわりを務める」わけではなさそうですね(この点、アルトゥーラのほうに優位性がある)。
この「エントリーモデル」のフェラーリについて、出力は上述の通り800馬力という説があるものの、現実的な路線だと「マセラティMC20の621に80馬力くらいのエレクトリックモーターをプラスした」700馬力オーバーあたりに落ち着くと予想。
その発表については9月にミュンヘンで開催されるIAAだとされ、しかし今までの例だとそれまでにオンラインでの公開があるものと思われ、となるとそう遠くない未来にその姿を拝むことができるかもしれませんね。
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参照:Motor Trend