| ボクとしては、故障や修理代にビビり、手に入らない部品を待つよりはエレクトリック化したほうがいいんじゃないかと思う |
ただし問題はエレクトリックコンバージョンにかかる費用
さて、あのフェラーリ・テスタロッサをエレクトリック化するという動画が公開。
今回はまず第一弾ということでざっと分解しその可能性を探るという内容にとどまっていますが、このエレクトリック化を行うエレクトリック・クラシック・ワークスはこれまでにも数十台といった規模のエレクトリックコンバージョンを完成させており、相当な経験を持つようです。
なお、現在欧州ではクラシックカーのエレクトリックコンバージョンが注目を浴びているといい、それはやはり「実際に乗ることを考慮すると、エレクトリックコンバージョンが最適だから」と考える人々が増えているからなのだそう。
クラシックカーの維持は時間とともに難しくなる
「そう考える」理由としては、クラシックカーのパーツは年々入手することが難しくなり(価格も高騰している)、パーツを探すだけでも相当な時間や費用を投じたり、なければワンオフで製作したりといったことが必要になるため。
さらには「完全な状態であったとしても」現代のクルマのように気軽に乗ることはできず、なにかと気を使う場面も出てきます。
そうなると、せっかく好きで購入したクルマの維持が苦行でしかなくなってくるわけですが、「大幅なメンテナンスが必要になったときに」思い切ってエレクトリック化を考える人々が出てくることになり、しかし現代ではエレクトリック化という選択肢があるだけでもいいのかもしれません。
参考までに、自動車メーカーとしてはミニ、そしてジャガーが自ら「エレクトリックカーへのコンバート」を手掛けており、しかし両者とも、クルマの価値を維持できるよう「取り外したガソリンエンジンなどを保管しておき、いつでもガソリン車へと戻せるように」という配慮も行っているようですね。
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ただしフェラーリのエレクトリック化には賛否両論
そしてフェラーリもまた「高い人気を誇るクラシックカー」を持つブランドではありますが、その価値の中心は「V12エンジン」にあり、よってこの心臓部を電動化するのはどうかという見方もあるようで(維持のしやすさ、や乗りやすさのために、悪魔に魂を売るようだという人もいる)、しかしこれまでにはいくつかの電動化されたフェラーリが公開されているのもまた事実。
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やはりこういったクラシックモデルが壊れてしまい、修理費として多額が必要になるのであれば「いっそのこと」電動化してしまおうと考えるのにも十分に理解ができ、そして今回のテスタロッサもそういった一台です。※ぼくとしては、故障や修理を気にせず、乗りたいときに乗れるようになるのであれば、エレクトロモッドはアリだと思う
動画ではすでにエンジンやそれに関連するパーツを取り外していますが、外したユニットやパーツの重量を見てみると、エンジンが422kg、エキゾーストシステムと燃料タンクで74kg、12Vバッテリーが17kg、油脂類が84kg、小物類が87kg。
そしてこれらを抜いた車体重量が1650kgであり、今回エレクトリック・クラシック・ワークスは「重量増加なしに」このテスタロッサを電動化しようと考えており、ざっとエレクトリック化にかかる重量は「エレクトリックモーター125kg、バッテリー(52kWh)312kg、冷却系が28kg、ケーブル類やコンバーターが60kg、バッテリーケースやマウント類で110kg」と算出。※モーターやバッテリーの詳細は明かされていないが、テスラの製品を使用する可能性が高い、とのこと
これらを総合すると635kgとなりますが、これでもエンジンとそれに関わるパーツの合計である684kgよりはかなり軽く仕上がっていて、出力次第ではあるものの、なかなかに楽しいクルマに仕上がるのかもしれません。
ちなみにこちらが取り外した4.9リッターV12エンジン(385馬力)。
Vバンクは180度なので、水平対向エンジンっぽく見えます。
そしてここへバッテリーやモーターを取り付けることになるわけですね。
次回以降は具体的な作業の様子が報じられることになるかと思われ、追って情報をアップデートしたいと思います。
フェラーリ・テスタロッサをエレクトリックカーへとコンバートする動画はこちら
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