| フェラーリF40は非常にディティーリングが難しいクルマとしても知られている |
消して塗装が強くはなく、その塗膜が限りなくデリケート
オークションハウス、RMサザビーズではここ最近にて希少なフェラーリF40を数台競売にかけていますが、「出品する前、どうやってそのディティーリングを行っているのか」という動画を公開。
現代のクルマはもちろん、クラシックカー、ネオクラシックカーだと「見た目」のコンディションがその価格に大きく跳ね返ることは間違いなく、そこでRMサザビーズは出品前に可能な限り車両を美しくメンテナンスするわけですね。
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フェラーリF40はこうやってディティーリングを行う
そこで今回公開された「F40のディティーリング」を見てみたいと思いますが、ディティーリングを行う前はこんな感じでけっこう細かい傷が入っているもよう(これまでF40のオーナーが綿密なディティーリングを行ってこなかったのはちょっと不思議ではある)。
そして今回ディティーリングを担当するのはI AM ディティーリング。
多くの人が「もっとも偉大なスーパーカー」だと考えるF40を任せられるのは、光栄であると同時に大いなるプレッシャーでもあると思われますが、I AM ディティーリングでは比較的こういったネオクラシックカーに慣れていると見え、思い切って洗車を開始します。
そして粘土を使用して鉄粉を除去。
テールパイプなど細部もしっかりと洗浄。
そこからポリッシュをかけてゆきますが、この時代のイタリア車の塗装は薄かったり、そして割れやすかったりするそうなので、ここは経験とカンが要求されるところかもしれません。
加えてフェラーリF40のボディパネルはカーボンファイバー製なので、アルミやスチールの上に塗装がなされた場合とはまた異なるノウハウが必要となりそうですね。
同時にホイールも洗ってゆくことになり、ピアスボルト周辺など入り組んだところはブラシにて。
そしてホイールも慎重にバフで磨いてゆきます(磨きすぎると光沢が出てしまうので、細心の注意が必要だと思われる)。
フェラーリF40のこんなところもしっかりディティーリング
そしてI AM ディティーリングは「パーフェクトな仕上がり」を求めて細部までしっかりと磨いてゆくことになりますが、ヘッドライトをポップアップさせてそのケーシングまでも磨きます。
外せるパーツは可能な限り外し、エンブレムまで取り外して磨くことに。
ヘッドライトやテールランプ、エンブレムも磨きます。
塗装部分のいたるところを磨くのはもちろん・・・。
F40の特徴でもある、ポリカーボネート製のリアスクリーンにもポリッシュをかけて新品同様に。
ボディの光沢がかなり戻ってきたことがわかりますね。
作業は夜を徹して行われ・・・。
おおよそボディ全体を磨き上げることに。
その後はインテリアにも洗浄とメンテナンスを実施します。
ステアリングホイールやカーペット、レザー部分、シフトノブなどを仕上げるとこう。
その次は車体をリフトアップして下回りを洗浄しますが、やはりアンダーカバーなど外せるパーツはあらかじめ外しての作業です。
ドライアイス洗浄を行うことですっかりきれいに。
この原理としては、ペレット状のドライアイスを洗浄機に入れ、そこから圧縮空気によってペレットを噴出させて汚れの内部に潜り込ませ、その際の摩擦や気化によって汚れを落とす、もしくは熱収縮(噴射するドライアイスは-79度)によって汚れを剥離させるというもので、以前から(工業界では)金型や精密機械等の洗浄には用いられていたものの、ここ数年になってカーディティーリングの世界でもよく名を聞くようになっています。
なお、ドライアイスは柔らかいのでパーツを傷つける可能性が低く、こういったデリケートなクルマ、年季の入ったクルマにも有効なクリーニング手法として近年大きな注目を集めているのはご存知のとおりです。
オークション出品前のフェラーリF40のディティーリングを行う動画はこちら
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