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走行わずか14km、実質的に新車状態のラフェラーリが競売に。ボディカラーはホワイト、インテリアはブラックというシンプルな仕様を持ち予想落札価格は6.2億

2023/12/17

走行わずか14km、実質的に新車状態のラフェラーリが競売に。ボディカラーはホワイト、インテリアはブラックというシンプルな仕様を持ち予想落札価格は6.2億

| 意外と「ビアンコ」のラフェラーリは珍しい |

ラフェラーリの価値は時間の経過とともにどんどん高まっている

さて、走行わずか14kmというラフェラーリがオークションへと出品予定。

このラフェラーリは2016年に製造され2018年7月にはじめて登録されていますが、2021年11月の時点で走行距離9キロ、そして現在でもわずか14kmにとどまっており、つまりは「ほぼ移動させたのみ」の未使用車だと言って良いかと思います。

ただしその間ずっと放置されていたわけではなく、きちんと定期メンテナンスが行われており、直近だと2020年12月と2022年6月におけるフェラーリ正規ディーラーでのサービス記録が残っていて、2021年には新しいハイブリッドシステム用バッテリー(フェラーリが推奨する、アップグレード版のリチウムタイプの補助バッテリー)への交換もなされている、とのこと。

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RM Sotherby's

ラフェラーリはF1直系の技術が注入される

ラフェラーリはF40やF50のように「フェラーリの創立何十周年記念」という位置づけのハイパーカーではなく、半端な時期(創立66周年となる2013年)に発表されていて、この背景にあったのは「フェラーリにてF1マシンのデザインを行っていたロリー・バーンの時間的余力があったから」という事情が関係していると言われています。

ロリー・バーンは1990年代末にフェラーリへと加入し、その後1999年から2008年にかけて8つのタイトルを獲得することに貢献していますが、2006年以降は第一線を退いて隠居生活を送っており、しかしフェラーリとはアドバイザー契約を通じて関係性を保っていて、ここからラフェラーリの話が出てくることになったようですね(もちろん、ほかにも様々な事情があったものと思われる)。

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当時フェラーリはF1で培った優位性を生かしたハイパーカーを作りたいと考えていたといい、それにはロリー・バーンを開発チームへと引き込むことがもっとも有効な手段であったことは間違いなく、結果的に「F1直結の技術である KERS (運動エネルギー回生システム) ユニットを搭載するハイブリッドハイパーカー」、ラフェラーリが誕生しています。

そのカーボンファイバーモノコックシャーシは(先代ハイパーカーである)エンツォフェラーリのそれよりも20%軽く27%も高い剛性を持つとされ、搭載される6.5リッターV12エンジンはそれ単体で800馬力を発生。

上述のKERSが発生する出力をプラスするとシステム合計ではなんと963馬力を発生するまでに至り、0−100km/h加速はなんと2.6秒。

最高速度は352km/hを誇るうえ、フィオラノサーキットのラップタイムは公道走行可能なフェラーリ最速を記録しています(エンツォフェラーリよりも5秒速い)。

ラフェラーリには数々の最新テクノロジーが盛り込まれていた

そしてラフェラーリにはハイブリッドシステム以外にも数々の先端テクノロジーが盛り込まれており、マルチリンクサスペンションにはアクティブ ダンパーが装備され、そのほかにも最新バージョンの電子制御ディファレンシャル、エレクトロニックスタビリティ コントロール、およびトラクションコントロールシステムが搭載されることで驚異的なレベルのメカニカル グリップを提供します。

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一方、最新のABSを装備したカーボン セラミックブレーキ(ブレンボ製)は馬力相応レベルの制動力を発生させると同時に回生に寄与。

特筆すべきはコンピューター制御によるアクティブエアロで、フロントディフューザー、リアウイング、リアディフューザー、エア インテークが連携して動作することにより、あらゆる状況に応じてダウンフォースを最大化し抵抗を最小限に留めることに。

なお、ハイブリッドシステムを追加しながらも、エンツォフェラーリと同じ全長(4,702ミリ)にとどめ、しかし全幅が小さく(1,992ミリ)、そして車高も低く(1,116ミリ)収められていることは特筆すべき点。

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車体デザインはピニンファリーナではなくフェラーリのデザインスタジオ(チェントロスティーレ)によるもので、よりデザイナーとエンジニアとが近い距離で共同作業を行うことで「デザインとエンジニアリングとの融合」が高いレベルでなされたのかもしれません。

ちなみに「フルデジタルメーターを採用した最初のフェラーリとしても知られていますね。

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今回オークションに登場するラフェラーリのボディカラーは(ラフェラーリとしては非常に珍しい)ビアンコ・アブス、そしてホイールはこれも珍しいサテンブラック。

そしてブレーキキャリパーはレッドという仕様で、インテリアはネロ(ブラック)アルカンターラにロッソ(レッド)のアクセント、ステアリングホイールはカーボンファイバーにネロアルカンターラ。

シートベルトや跳ね馬(プランシングホース)刺繍はレッドです。

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オプションとしてはスポーツエキゾースト、フロントサスペンションリフティングシステム、テレメトリーおよびトラックカメラパッケージ、HiFiオーディオシステムが装着されている、とのこと。

ラフェラーリは、そこに採用される技術力の高さや先進性、パフォーマンス面におけるベンチマーク、歴史的価値、そして美しいデザインを併せ持っており、単なる性能としての数字をはるかに超えた存在であると言ってよく、それは予想落札価格が最高で400万ユーロ(約6億2000万円)というエスティメイトを見てもわかろうというものですね。

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参照:RM Sotheby's

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