伊名門コーチビルダーがフェラーリ550マラネロのレストモッド「ヴェローチェ12」を発表。製造するのは30台のみ、改装費用は1億円オーバー

Image：Touring Superleggera

｜　フェラーリ550マラネロの美しさはそのままに、その芸術性と質感が最大限にまで引き上げられる　｜

このヴェローチェ12の内外装は最高の技術をもって仕上げられている

さて、先般よりカロッツェリア・トゥーリング・スーパーレッジェーラが予告していたコーチビルド最新作「ヴェローチェ12」が公開に。

なお、事前のウワサでは「フェラーリ812スーパーファストをベースにした550マラネロへのオマージュ」と言われていたものの、実際には「550マラネロをベースにしたレストモッド」であり、”ボルト＆ナット”ベースにまで分解され再構築された車両となっています。

カロッツェリア・トゥーリング・スーパーレッジェーラ ヴェローチェ12はこんなクルマ

カロッツェリア・トゥーリング・スーパーレッジェーラは550マラネロに積まれる5.5リッターV12エンジンを（ノーマルよりも25馬力多い）503馬力にまでパワーアップさせ、嬉しいことにトランスミッションは「6速マニュアル」を維持しており、このヴェローチェ12の0−100km/h加速は4.4秒、最高速は320km/hだとアナウンスされています。

ホイールはインチアップされ（フェラーリらしい星型を維持）、その奥には新しいブレンボ製のブレーキキャリパーが収まっており、フロントには380mmローターと6ピストン、リアには4ピストンキャリパーが収まり、足回りを支えるのはダンピングを調整できる特注のTracTive製サスペンション システム。

各部にはフェラーリ550マラネロの面影が残されており、しかしそのデザインや芸術性が強調されているようにも見えますね。

詳細にかかわる説明はないものの、おそらくボディパネルはカーボンファイバー製、そして車幅も拡大されているようですね。

フェラーリ550マラネロのレストモッド「ヴェローチェ12」のインテリアはこうなっている

そしてこちらはヴェローチェ12のインテリア。

外装同様に550マラネロの雰囲気を残しながら各部の質感が大幅に引き上げられ、上質なレザーそしてアルミニウムがふんだんに使用されています。

なお、外装の灯火類はLEDへとアップデートされているようですが、インテリアについては液晶パネルなど最新のデバイスが用いられておらず、あくまでも「レトロ」な雰囲気に止められています。

アルミニウムパーツの多くは「削り出し」、そしてエアコン吹き出し口やペダル、シフトレバーカップホルダー、そして各種のツマミやノブも精緻に加工されたビレットパーツ。

カロッツェリア・トゥーリング・スーパーレッジェーラによれば、このヴェローチェ12の内装素材はすべてイタリアから調達されており、「グランド ツアラーであるため」長距離走行時の快適性とサポート性が最大限に考慮され設計されたカスタムシートが装備されています。

このシートは伝統の「デイトナスタイル」そしてヘッドレストには「（トゥーリングの）”T"」が刺繍されており、リアバルクヘッドにはこのクルマのシルエットが刺繍され、ラゲッジスペースには内装素材とマッチしたラゲッジが積まれます。

カロッツェリア・トゥーリング・スーパーレッジェーラはこのヴェローチェ12のコンバート費用（ドナー車両抜き）を69万ユーロ（現在の為替レートにて約1億1250万円）に設定しており、つまりは相当に高額なクルマ。

同社はこのヴェローチェ12を30台のみ制作すると発表しており、生産開始は2025年はじめからだとアナウンスされています。

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