Image:Rimac
| リマックにはエレクトリックハイパーカーの始祖してのプライドがある |
追ってくるものがあれば、さらにその先に行まで
さて、リマックがティーザーキャンペーンを展開していた新型車「ネヴェーラR」を公開。
これはそのまんま「ネヴェーラのハイパフォーマンス版」であり、リマックによれば「ネヴェーラはGTカー、しかしネヴェーラRは真のハイパフォーマンスカー」。
そしてこのネヴェーラRは出力2,017馬力、最高速412km/h、低められた車高に過激なエアロパーツ、そして軽量化といった特徴を持っています。
リマック・ネヴェーラRには「サーキット走行に必要なすべてが備わっている」
リマックCEO、メイト・リマック氏は少し前に「もはやエレクトリックハイパーカーはもはやクールではなく、富裕層は誰もこれを欲しがらないだろう」とコメントしており、つまりはEVが(いかにパフォーマンスが高くとも)コモディティ化してしまったことに懸念をあらわしています。
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よってこのネヴェーラRは再びリマックが輝きを取り戻すために用意されたリーサルウエポンだと考えてよく、ふたたびリマックがEVの価値を世に問うためのハイパーカーということになりそうですね。
そしてこのネヴェーラRでは193馬力が追加され次世代バッテリーの搭載、さらには軽量化(数値は公表されていない)が追求され、これらによって0-60マイル(0−96km/h)加速はわずか1.74秒、0−120マイル(193km)加速は4.38秒、クオーターマイルの加速は8.23秒、0-186マイル(300km)までの加速はわずか8.66秒。
要するにこのネヴェーラRは「馬鹿げた」レベルの、そしてこれまでのハイパーカーのほとんどを無意味な存在にしてしまうほどのパフォーマンスを誇り、近いうちに「ほとんどの自動車に関する記録」を破ったというアナウンスがなされるかもしれません。
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ただしこのネヴェーラRは「加速性能を引き上げた」だけではなく、大幅に更新されたエアロパーツを見てもわかるとおりダウンフォースが強化され、つまりはハンドリング面におけるアップデートも。
この新しいエアロパッケージにはフロントスプリッター、固定式ウイング、大型ディフューザー、等が含まれており、タイヤは標準装備にてミシュラン カップ2、そしてサスペンションのセッティングはキャンバー角を大きく取ることで横方向のトラクションを高めています。
そのほか4輪トルクベクタリングも調整されて新しいサスペンション設定と強化されたダウンフォースにも対応しうるようリセッティングが行われ、ステアリングシステムにも応答性を高めるための改良が加えられている、とのこと。
なお、これだけの加速性能の向上があったからにはストッピングパワーも強化せねばならず、ネヴェーラRではシリコン マトリックス層を採用する新世代のカーボンセラミックブレーキが採用され(ブレーキキャリパーは珍しく前側に取り付けられているが、これは冷却上の問題なのかもしれない)、あらゆる面におけるパフォーマンスが向上しているようですね。
そこで気になるのが「これらのアップグレードにてどれくらいサーキット走行タイムが速くなったのか」ということですが、現時点では「ナルド ハンドリング トラックでのラップタイムが 3.8 秒短縮された」とだけアナウンスされています。
このタイムをこれまでのネヴェーラのタイムに当てはめると、「1マイル(2.5km)あたり約1秒速い」ということになり、この数値をそのままニュルブルクリンクに当てはめると(少々乱暴ではありますが)確実に7分の壁を破ることが可能となり、遠くない未来に「記録更新」の報を聞くことができるかもしれませんね。
リマック・ネヴェーラRを紹介する動画はこちら
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