Image:RUF Automobile
| こう見えて出力は610馬力、カーボンファイバー製モノコックにプッシュロッド式サスペンションを備える |
ボディパネルはオールカーボン、車体重量はわずか1,250kgに収まる
さて、ここ数年モンタレー・カーウィークにてニューモデルを発表するのが通例となっている独ルーフ。
ポルシェよりパーツやコンポーネントの供給を受けて自身の社名を冠した自動車メーカーでもありますが、同時にポルシェのチューンやレストモッドも手掛けています。
そして今回発表されたのがこの「ロデオ」ですが、これは202年に発表されたロデオ・コンセプトの市販版ということになりそうです。
ルーフ「ロデオ」はこんなクルマ
そこでまずロデオ・コンセプトから見てみると、これは「2011年のラルフローレンのコレクション」にインスパイアされたクルマであり、アメリカ西部風のカスタムが施された一台です。※ラルフローレン自身もルーフのVIP顧客の一人でもある
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そして最新の「ロデオ」は”ウエスタン アメリカーナ”テーマを採用しており、やはりインスピレーション元はラルフローレンのコレクションから。
ただし4年前のロデオ・コンセプトからは大きな変更が見られ、「レトロ」から「モダン」へとシフトしており、柔らかい曲線が「ややスクエア」へと変化しているようですが、いくぶんポルシェ911ダカールからの影響も感じられます。
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たとえばこういったバンパーやトーイングフックに・・・。
リブ構造を持つルーフレールや・・・。
フロント / サイド / リアのロックガード風パーツ、そしてバンパーにインテグレートされたテールパイプも同様かもしれません。
なお、ボディワークはすべてカーボンファイバー製だといい、前後フェンダーが大きくフレアしており・・・。
アーチはややスクエアな形状(意図的に後付風オーバーフェンダーを採用しているのだと思われる)、ホイール(18インチ)もビードロック風デザインが用いられた「オフロード風」。※ブレーキはフロント6ピストン、リア4ピストン
リアフェンダーには「ルーフならでは」のエアインテークが取り付けられていますが、その形状や位置はロデオ専用に調整されているようですね(これもちょっとスクエア)。
搭載されるエンジンは610馬力を発生する水冷3.6リッター フラット6(ツインターボ)、トランスミッションは6速マニュアル、駆動輪は見た目のままの「4輪」です。
なお、サスペンションは前後ともプッシュロッドダンパーを備えたダブルウィッシュボーン式サスペンションが備わるというので、外観は「964世代の911ベース」のように見えますが、実際のベースはRUF CTRなのだと思われます。
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ルーフ「ロデオ」はこんなインテリアを持っている
そしてこのルーフ・ロデオのインテリアに目を移すと、ラルフローレンぽい「ウエスタン」風味が強く感じられ、ダッシュボード、センターコンソール、ドアパネル、シートの一部にはヴィンテージレザー、そしてアメリカ西部を思わせる鮮やかなステッチやテキスタイルも。
シートシェルはボディカラー同様のオレンジ、そしてルーフ内張りもネイティブ柄。
シート形状もなんとなく「ウエスタン」ですね(ルーフらしく、細部にいたるまでこだわっている)。
見たところ操作系は一新され最新のインフォテイメントシステムが組み込まれているもよう。
シートやドアインナーパネル、ダッシュボードなどに採用されるステッチもなんともウエスタンですね。
一方でステアリングホイールにはカーボンファイバーが使用され、メーターの文字盤も伝統の「ブラックにグリーン」。
ルーフによれば、4WDシステム、そしてもちろんパワーウインドウやエアコンを備えつつも車体重量は1,250kgに収められており、これはひとえにカーボンファイバー製ボディパネル、そしてCTR由来のカーボン製モノコックに起因するものと思われます。
ルーフCEO、アロイス・ルーフは以下のように語っており、近日中にロデオの価格や限定台数についても発表を行う、とのこと。
「私たちは、どこにでも行ける現代のテクノロジーのスリルを味わいながら、懐かしさを感じさせる車を作りたかったのです。私たちはアメリカ西部の美しさに深いつながりを感じており、このロデオでそれを称えたいと考えました。そして、最も重要なのは、何か楽しいものを作りたかったのです。」
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