
Image:Ferrari
| フェラーリ499Pの「ル・マン3連覇」には期待がかかる |
2025年のル・マンは「LMDh勢の躍進」に要注目
耐久レースファン待望の2025年ル・マン24時間レースの予選がフランスはサルト・サーキットにてついに開始。
この予選はハイパーポール方式(ノックアウト形式や集中アタック、タイヤ交換禁止などのルールが盛り込まれる)で行われ、フェラーリは全体で3位(51号車)と6位(50号車)、そしてAFコルセが走らせる83号車は12位に食い込んでいます。
ちなみに1位はキャデラックVシリーズ.R(12号車)、2位は BMW MハイブリッドV8(15号車)で、いずれも前評判の高いマシンではありますが、これまで好タイムを出していたGAZOO Racing GR010ハイブリッド(8号車)はなんとハイパーポール進出ならず。
そして今回の1位と2位はいずれも「LMDh車両」であり、これまで戦闘力が劣るとされてきたLMDh勢の躍進を見せつけられる形となっています。
ドライコンディションでの予選結果|わずか0.3秒差の接戦
予選は気温30℃、路面温度41℃超のドライコンィションで開催され、30分間の短期決戦の中、ハイパーポール1進出が決まる上位15台を決定する重要なセッションとなり、現時点での結果は以下の通り。
なお、24時間という長丁場といえど、近年のル・マンは「最後まで接戦」となるケースが多く、よってグリッドの順位は非常に大きな意味を持っています。
フェラーリの主な予選結果
- #51 フェラーリ499P(アントニオ・ジョビナッツィ)
ベストタイム:3分23秒163(トップとの差はわずか0.316秒)
総合順位:3位 - #50 フェラーリ499P(アントニオ・フオコ)
ベストタイム:3分23秒514
総合順位:6位 - #83 フェラーリ499P(ロバート・クビサ)
ベストタイム:3分23秒994
総合順位:12位
今後のスケジュール|ハイパーポールと決勝の予定
6月12日(木)
- Hyperpole 1:21:05~21:15
- Hyperpole 2:21:40~21:55
- フリープラクティス3:14:45~17:45
- フリープラクティス4:23:00~24:00
6月14日(土)
- 第93回ル・マン24時間レース決勝スタート:16:00
2020年から導入された予選方式「ハイパーポール」とは?
そこでもう少し「ハイパーポール」について踏み込んでおくと、その特徴は以下の通りで、非常に短い時間で最高速を競い合う、見どころのある予選フォーマットであると言え、2024年からは、ル・マン以外のWEC(世界耐久選手権)の全戦でもこのハイパーポール形式の予選が導入されています。
- ノックアウト方式の一部: まず通常の予選セッションが行われ、各クラスの上位数台(通常は上位8台)がハイパーポールに進出
- 短時間集中アタック: ハイパーポールに進出した車両は、特定の時間帯(通常30分間程度)にコース上で自由にアタックを行い、その中で最も速いタイムを記録した車両がポールポジションを獲得
- 特別ルール導入: ハイパーポール中は、ピットに戻って給油やタイヤ交換をすることは基本的に禁止され、これにより、各チームはセッション開始時に最適なタイヤを選び、短い時間で最高のパフォーマンスを引き出す必要がある
あわせて読みたい、フェラーリ関連投稿
-
-
1972年、フェラーリはスポーツカー選手権で「10戦10勝」を挙げながらもル・マンを欠場。もし出場していれば勝利が確実視されていたのに「なぜ欠場したのか」がいま明かされる
Image:Ferrari | フェラーリの歴史においては、ときに多くの「謎」が存在する | 1972年、フェラーリが世界を圧倒した年でもあった さて、フェラーリはそのモータースポーツの歴史においてい ...
続きを見る
-
-
【限定10台】アストンマーティン「ヴァルキリーLM」が10台のみ限定販売。ル・マン直系のハイパーカーを市販化
Image:Astonmartin | 今年のル・マン24時間レース参戦車において、ヴァルキリーは唯一の自然吸気V12エンジン搭載車である | ル・マン開催直前、アストンマーティンが超限定モデル「ヴァ ...
続きを見る
-
-
【ル・マン24時間レース2025】フェラーリがテストデー初日に好調スタート。499Pの3連覇に期待がかかる
Image:Ferrari | 伝統のル・マンでフェラーリが始動:第93回大会に向けた準備開始 | 今年のル・マン24時間レースはかつてないほどの強豪が揃う 2025年6月、伝説的なフランスのサルト・ ...
続きを見る