
Image:Xiaomi
| 今回は「特別仕様」ではなく「市販仕様」での達成である |
Xiaomi SU7 Ultraがニュルブルクリンクで市販EV史上最速記録を達成
Xiaomi(シャオミ)が自社の電気自動車「SU7 ウルトラ」の市販モデルを用い、ドイツのニュルブルクリンク北コース(ノルドシュライフェ)にて市販EV最速ラップを達成したと発表。
記録されたラップタイムは7分4.957秒。これは、ニュルブルクリンクにおける市販電気自動車の歴史上「最速」となります。
なおシャオミは2024年10月にも6分46秒874という記録を(SU7ウルトラにて)樹立していますが、こちらに使用された車両は同じSU7ウルトラであっても「カーボン製の軽量ボディ」を装着した軽量バージョンであり「市販仕様とは別モノ」。
しかし今回は正真正銘「市販仕様」にてタイムを記録しており、誰からも文句のつけようがない偉業達成となっています。
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シャオミが「SU7 ウルトラ」を発表、ニュルを7分以下で走り「最速の4ドアになった」。その価格1750万円、1548馬力、0-100km/h加速1.98秒、最高速350km/hというハイパーカーの領域に
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Xiaomiの長期ビジョン:世界トップメーカーと競い合う未来へ
シャオミのCEOである雷軍(Lei Jun)氏は、「この記録はまだ通過点にすぎない。今後さらにタイムを縮めていく」と自信を語り、さらにシャオミはニュルブルクリンクでの長期的な挑戦を継続し、世界トップクラスの自動車メーカーと共に成長していく方針を明らかにしています。
7'04''957 — official uncut Nürburgring footage.
— Xiaomi (@Xiaomi) June 11, 2025
Ride in first-person as the fastest production EV dominates Nürburgring. pic.twitter.com/mug4dPDGGs
プロトタイプはすでに四ドア最速車の称号を獲得
今回の市販モデルの記録は(上述の)2024年10月にシャオミ SU7 ウルトラプロトタイプが記録した6分46.874秒というタイムに続く快挙であり、このプロトタイプは、ヨーロッパおよびアメリカブランドが7年間保持していた記録を破って「四ドア車として世界最速」という称号を手にしていたわけですね。
市販モデルのSU7 ウルトラは、このプロトタイプと同様に自社開発のエレクトリックモーター「Super Motor V8」を搭載し、これによって世界の市販四ドア車の中でもトップクラスのパフォーマンスを誇りますが、今回ついにリマック・ネヴェーラの記録すら更新し「市販EV最速」に。
- 最大回転数:27,200 rpm
- 最大出力:1,548馬力
- 0-60mph加速:1.98秒
- 最高速度:350km/h(217mph)
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リマックがネヴェーラにてニュル「EV」最速記録を更新。テスラ・モデルSプレッドのタイムを20秒短縮し、同時に記念限定モデル「タイムアタック」を発売
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中国国内でも圧倒的なサーキット記録を更新
ニュルブルクリンクでの成功に先立ち、SU7 Ultraは中国国内の主要サーキットでも最速記録を打ち立てていますが、SU7 ウルトラは、すでに複数のコースで最速の四ドア市販車としての地位を確立しています。
- 成都天府サーキット:1分26秒741
- 株洲国際サーキット:1分41秒806
- 珠海国際サーキット:1分37秒758
- 浙江国際サーキット:1分32秒616
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7'04''957, the fastest electric production car in Nürburgring!#XiaomiSU7Ultra production model takes on Nürburgring for its first-ever challenge.
— Xiaomi (@Xiaomi) June 11, 2025
Breaks Electric Executive Vehicle lap record at Nürburgring Nordschleife. pic.twitter.com/jUTePfWxCq
Gran Turismo 7への参戦も決定。ゲームファン必見
さらに2025年6月8日、シャオミは人気レースゲーム「グランツーリスモ7」の開発元であるポリフォニー・デジタルとのパートナーシップを発表し、このコラボによってシャオミ SU7 ウルトラの市販モデルがグランツーリスモ7に正式参戦することが決定。
また、両社はコンセプトカー「Xiaomi Vision GT」に関する計画も同時に発表しています。
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シャオミ SU7 ウルトラがグランツーリスモ7に登場:中国初の参戦実現とビジョンGT計画についても発表
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まとめ|シャオミ SU7 ウルトラはEV界に新たな歴史を刻む存在
シャオミ SU7 ウルトラは、ニュルブルクリンクでの快挙、圧倒的なスペック、そしてゲーム業界との連携を通じ、世界のEV市場で確固たる存在感を示していますが、驚くべきは「自動車業界に参入し、3年しか経過していない」のにこれを達成したこと、そして経験豊富な日米欧からではなく「中国から」登場したということ(そしてシャオミが家電メーカーであること)。
ここ最近のシャオミは「死亡事故」「ダミーダクト」「一方的な性能劣化」などに起因する様々な問題に悩まされてきたものの、グランツーリスモへの参戦、そして今回の「ニュルブルクリンク最速」の称号獲得はそれらのネガティブな話題を一気に吹き飛ばしてくれるのかもしれませんね。
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