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フェラーリが「ブルー」を「モータースポーツにおける伝説、勝利、革新と結びつくカラー」として紹介、そしてこの次に来るのは「グリーン」と予想

フェラーリ

| フェラーリは「レッド一色」のイメージから脱却しようとしている? |

現在フェラーリのモデルラインアップとデザインが「多様化」しており、ボディカラーもそれにあわせて変化する時なのかも

さて、フェラーリというと「レッド(ロッソ)」というイメージがありますが、近年のフェラーリは「レッド以外」のカラーを押し出す傾向にあり、75周年を迎えた際には(フェラーリのエンブレムに使用される)イエローを、そして昨年のF1マイアミグランプリではブルーを表に押し出したのが記憶に新しいところです。

そして今回フェラーリは再度「ブルー」について触れる投稿を公式Facebookページにて行っており、そこではブルーを「フェラーリのモータースポーツにおける伝説、勝利、革新と結びつくカラー」であるとして紹介しています。

フェラーリに採用されるボディカラー「レッド(ロッソ)」の違い
フェラーリはどれだけレッドが好きなのか!現在選べるレッドは11色、そしてそれぞれの違いはこうなっている

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フェラーリの「アッズーロ・ディーノ(Azzurro Dino)とは

そこでまずアッズーロ・ディーノについてですが、このカラーの特徴は以下の通り。

  • その名前は、1960年代後半から1970年代前半にかけてフェラーリが製造した、エンツォ・フェラーリの息子の愛称を冠した「Dino(ディーノ)」に関連
  • 過去には、フェラーリの多くのドライバーやメカニックがこの色(またはそれに近いブルー)のレーシングスーツやオーバーオールを着用し、特に、1974年にはクレイ・レガツォーニがこの色を最後に着用したドライバーとして知られる
  • フェラーリは、アメリカ市場参入70周年を記念し、F1マイアミGPで特別カラーリングのSF-24(F1マシン)に「アズーロ・ラ・プラタ」と並んで「アズーロ・ディーノ」を採用し、その歴史的な意義を強調している
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フェラーリが過去最大規模のツーリングイベント「カヴァルケード2024」の画像を公開。先導したのは濃淡「ブルー」の296GTS
フェラーリが過去最大規模のツーリングイベント「カヴァルケード2024」の画像を公開。先導したのは濃淡「ブルー」の296GTS

Image:Ferrari | フェラーリのツーリングイベント「カヴァルケード」は誰でも参加できるわけではない | 今回のF1マイアミGPでのフェラーリは「ブルー」1色 さて、フェラーリがF1マイアミ ...

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ちなみに「フェラーリストア」においても、この鮮やかなブルーは重要なカラーとして取り扱われ、キャップやTシャツ、パーカーなど多くの製品に用いられていますね。

「レッド」の前には「ブルー」だった。フェラーリは1960-1970年代にレーシングドライバーのスーツ、スタッフのユニフォームにブルーを使用していた
「レッド」の前には「ブルー」だった。フェラーリは1960-1970年代にレーシングドライバーのスーツ、スタッフのユニフォームにブルーを使用していたことがある

| 当時のフェラーリのレーシングカーのシートも「ブルー」である | フェラーリのエンブレムにも「ブルー」が採用される可能性があったとも言われ、エンツォ・フェラーリは”ブルー好き”であったのかもしれない ...

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フェラーリの「アッズーロ・ラ・プラタ(Azzurro La Plata)とは

そしてアッズーロ・ラ・プラタについてはこういった特徴を持っています(アルゼンチンの国旗に使用される水色に近く、かつてアルゼンチンのチームがこの色をフェラーリにペイントし戦ったともいわれる。実際に「プラタ」はアルゼンチンのプラタ川を意味しているようだ)。

  • 晴れた日の空のような、明るく優しい水色が特徴です。「アズーロ・ディーノ」が深みのある青であるのに対し、「アズーロ・ラ・プラタ」はより淡い色合い

  • この色は、フェラーリに数々の成功をもたらした伝説的なF1ドライバー、アルベルト・アスカリが幸運のお守りとしてしばしば身につけていたジャージやヘルメットの色に由来すると言われる※彼は1950年代にフェラーリで活躍し、2度のF1ワールドチャンピオンに輝いている

  • 1964年、エンツォ・フェラーリが統括団体との間でホモロゲーションを巡って対立した際、F1の最終2戦(アメリカGPとメキシコGP)にフェラーリとしてではなく、アメリカのナショナル・レーシングチームである「N.A.R.T.(North American Racing Team)」として参戦したことがあり、この際、フェラーリを象徴する「ロッソ・コルサ」ではなく、アメリカのナショナル・レーシングカラーである白と青のカラーリング(この青がアズーロ・ラ・プラタに近い色)が施されたマシンが使用されたことがある※この出来事は、フェラーリの歴史における重要なエピソードとして語り継がれている

  •  1960年代には、ジョン・サーティース、ロレンツォ・バンディーニ、ルドヴィコ・スカルフィオッティ、クリス・エイモンといった多くのドライバーが、このアズーロ・ラ・プラタに近いブルーのレーシングスーツを着用し、ニキ・ラウダも、スクーデリア・フェラーリ移籍初年度にはこの色のレーシングスーツを着ていた

フェラーリが「ブルー」の296GTSを2台一気に公開。ボディカラーはアッズーロ・ラ・プラタとアッズーロ・ディーノ、自社のヘリテージへのオマージュ
フェラーリが「ブルー」の296GTSを2台一気に公開。ボディカラーはアッズーロ・ラ・プラタとアッズーロ・ディーノ、自社のヘリテージへのオマージュ

| この「ブルー」は「アメリカ」そして「ヒューレット・パッカード(HP)」を意識したものだとも考えられる | それにしてもフェラーリがここまで「ブルー」を強く押し出すとは さて、フェラーリがF1マイア ...

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フェラーリの「ブルー・ミネラーレ(Blu Minerale)」とは

このブルー・ミネラルとは聞き慣れない色ですが、比較的新しく設定されたボディカラーで、フェラーリによれば「大胆で現代的、ブルーとグリーンとの間でカラーがシフトするモダンなカラー」。

テーラーメイド車両に用いられることが多いようで、かつ「カラーシフト塗装」ということから相当に高額なオプションであると推測しますが、296GTSやローマ・スパイダー、プロサングエなど、比較的新しい車両にこれが用いられている例が多いようですね。

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いずれにせよ、こういった例が示すようにフェラーリのブルーは非常に豊富で、それぞれに微妙なニュアンスの違いがあることがわかるかと思いますが、例えば、「Blu Pozzi(ブルー・ポッツィ)」のような非常に濃い、ほとんど黒に近いブルーや「Blu Tour de France(ブルー・ツール・ド・フランス)」のような鮮やかなブルーなど、多様な選択肢が存在します。

さらにはブルー・エレットリコのような高輝度塗装、あるいはアッズーロ・ディーノのようなソリッドペイントまで多種多様なカラーがラインアップされ、ぼくとしては「新しいフェラーリの人気カラー」としてこのブルーが定着することを願わんばかりです。

「次に来る」フェラーリのボディカラーは?

上述のとおり、フェラーリは「イエロー」「ブルー」というカラーを取り上げてきましたが、次に「来る」とぼくが考えるのが「グリーン」。

以外ではありますが、グリーンとフェラーリとは関連性が浅くはなく、かつてはエンツォ・フェラーリも「グリーンのフェラーリ」を自身の愛車としており、最近だとそのオマージュ仕様となるプロサングエ(オーナーはエンツォ・フェラーリの息子、ピエロ・フェラーリ)が公開されたことも。

エンツォ・フェラーリの息子がオーダーしたプロサングエが公開!亡き父が乗っていたフェラーリと同じカラーを再現し、ボディサイドにはあえて「エンブレムなし」
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| フェラーリのエンブレムをサイドに付けなかったのは「それがなくてもフェラーリはそれとわかる存在だから」 | 一方でカーボンルーフ、ダイヤモンドカットによるホイールなど現代風のディティールも さて、フ ...

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さらにフェラーリ自身も「グリーンが復活する傾向がある」と述べ、最新モデルである296スペチアーレのヒーローカラーはこのモデルの発表に合わせて用意された新色の「ヴェルデ ニュルブルクリンク」。

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Image:Ferrari

こういった傾向を見るに、今後フェラーリがグリーンを大きく推すであろう要素も「たっぷり」で、どこかのタイミングで「グリーンとフェラーリとのヘリテージが融合した」公式コンテンツが公開されるのかもしれませんね。

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  • この記事を書いた人

JUN

2013年より当ブログを運営中。 国産スポーツカー、ポルシェ、ランボルギーニ、フェラーリ等を乗り継ぎ現在に至ります。 単なる情報の記載にとどまらず、なにかしら自分の意見を添え、加えてクルマにまつわる関連情報(保険やメンテナンスなど)を提供するなど「カーライフを豊かにする」情報発信を心がけています。 いくつかのカーメディアにも寄稿中。

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