>その他イタリア車

ランチア・デルタHFの再来?「イプシロンHF」、ラリーに参戦するマルティニカラーの「イプシロン ラリー4 HF」が突如公開、界隈が大きく盛り上がる

ランチア・デルタHFの再来?「イプシロンHF」、ラリーに参戦するマルティニカラーの「イプシロン ラリー4 HF」が突如公開、界隈が大きく盛り上がる

| 「HF」はもともとランチアの組織した顧客クラブに由来する |

ランチアは実際にラリーに復帰、今後の活躍に期待がかかる

さて、ランチアは今年の2月に新型イプシロンを発表していますが、今回はそのイプシロン「ラリー4 HF(マルティニカラーのほう)」、イプシロン「HF(ホワイトのほう)」を公開。

これらはもちろん新型イプシロンをベースにしたものですが、ランチアが再びラリーに参戦する可能性を示すもので、「デルタの再来」として各方面にて大きな盛り上がりを見せています。

Lancia-Ypsilon-Rally-HF (5)

新型ランチア・イプシロン正式発表。新世代のデザインをまとい、インテリアは「カッシーナ」とのコラボレーション。願わくば日本でも販売してほしいものだが
新型ランチア・イプシロン正式発表。新世代のデザインをまとい、インテリアは「カッシーナ」とのコラボレーション。願わくば日本でも販売してほしいものだが

LANCIA | ランチアはここしばらく「イタリア国内のみの販売、車種はイプシロンのみ」だったが | 今回の新型イプシロンは欧州全土で販売予定 さて、ランチアが「13年ぶりの新車」、イプシロンを正式発 ...

続きを見る

なお、この「HF」は「High Fidelity」の略で、1960年に設立された、「最もランチアに忠実な顧客のための高級クラブ」、ランチア ハイファイ クラブに由来しています(フィデリティ=忠誠、忠実といった意味がある)。

そこから3年後、この「HF」ロゴはランチアのモータースポーツ活動を行う”スクアドラ コルセ ランチア”の公式ロゴとして採用されたわけですが、そこから61年が経ち、デルタHFインテグラーレ以来初めてこの「HF」ロゴが再解釈されて今回のイプシロンHFへと用いられることとなっていて、よってこれは「非常に大きなニュース」でもあるわけですね。

LogoLanciaCorse

ランチア イプシロン HFはこんなクルマ

そこで今回発表されたランチア イプシロン HF / イプシロン ラリー4 HFを見てみると、まずイプシロン HFは「ラリーにインスパイアされた電動ホットハッチ」。

その出力は240馬力、0-100km/h加速5.8秒というスペックを誇り、前後バンパーやオーバーフェンダーの装着、ホイールの変更等によってそのイメージがぐっとアグレッシブに変化しています。

Lancia-Ypsilon-Rally-HF (10)

インテリアは通常版イプシロンの雰囲気を踏襲しつつ・・・。

Lancia-Ypsilon-Rally-HF (8)

ステアリングホイールのスポーク上には輝かしい「HF」バッジ。

Lancia-Ypsilon-Rally-HF (7)

シートはヘッドレスト一体型のスポーティーな形状を持ち、座面と背もたれにはオシャレなステッチとパーフォレイト(穴開き)加工が入ります。※このイプシロンHFのインテリアもカッシーナとのコラボなのかどうかは不明

Lancia-Ypsilon-Rally-HF (9)

なお、このイプシロンHFは欧州だと2025年5月に投入がなされるそうですが、それ以外の地域での展開については現時点では不明です。

ランチア イプシロン ラリー4 HFはこんなクルマ

そしてもう一台の「イプシロン ラリー4 HF」を見てみると、なんといっても最大の特徴はそのマルティーニ風のカラー。

Lancia-Ypsilon-Rally-HF (4)

マルティーニとは1963年に誕生したイタリアのスパークリングワインで、モータースポーツへとスポンサーという形で参加することで大きく知名度を向上させたことで知られます。

Lancia-Ypsilon-Rally-HF (2)

1968年にポルシェを支援したことをきっかけに、その後ブラバム、ロータス、アルファロメオ、ランチア、フォード、フェラーリ等のスポンサーとして活動していますが(ただしフェラーリについてはマルティニカラーが用いられなかった)、とくにポルシェの活躍が印象に残り、ポルシェは今でもこのマルティニカラーを用いたプロモーションを展開することがあるほどです。

Lancia-Ypsilon-Rally-HF (3)

ポルシェが新オプション「マルティニストライプ」発売。そのほか新設定オプションも見てみよう

| できればロスマンズ、ガルフも希望 | ポルシェが「マルティニ」ストライプを純正オプションとして設定。 マルティニ(マルティーニ/MARTINI)はイタリアの酒造メーカーで、1968年に初めてポルシ ...

続きを見る

ただし今回のイプシロン ラリー4 HFでは「MARTINI」の文字が見られず、しかしマルティニの特徴的なカラーリングを勝手に使うこともできないと思われるため、ランチアとマルティニとの間ではなんらかの契約が生じているものと思われます。

Lancia-Ypsilon-Rally-HF (11)

イプシロン ラリー4 HFは(イプシロンHFに比較して)さらに過激なスタイルへと進化しており、フロントフードにはエアアウトレット、ルーフ上にはエアスクープ、インテリアだとバケットシートが装着されるほか、ラリー競技専用ホイールといった装備も見られます。

Lancia-Ypsilon-Rally-HF (1)

なお、現在ラリー競技にはピュアエレクトリックカーが参戦できるカテゴリが(ワンメイクを除くと)存在しないため、このランチア イプシロン ラリー4 HFには212馬力を発生する1.2リッター3気筒ターボエンジンが搭載されており、5速マニュアル・トランスミッションを介して前輪を駆動します。※グループRally~二輪駆動のRally 4に参戦する予定

ランチアは常に人々の心の中にあり続けています。これは、ブランドをラリー界で史上最も成功させた、過去のいくつかの象徴的なモデルに代表される競争力のおかげでもあります。そしてそのスポーティな心が今日再び鼓動し始めています。 そして、その同じファンが将来のランチアの新しい顧客となるでしょう。

ランチア CEO ルカ・ナポリターノ
    Lancia-Ypsilon-Rally-HF (6)

    合わせて読みたい、関連投稿

    ランチアが実戦投入しなかった037の後継、038を「EVO 038」として現代に蘇らせたキメラ。ランチア038同様4WDへと進化し600馬力を発生
    ランチアが実戦投入しなかった037の後継、038を「EVO 038」として現代に蘇らせたキメラ。ランチア038同様4WDへと進化し600馬力を発生

    kimera-automobili | ランチアは「038」を試作するも実戦には「デルタ S4」を投入したため、038はプロトタイプ1台のみで終了してしまう | 悲運のクルマをキメラ・アウトモビリが現 ...

    続きを見る

    「もっとも本物に近い」と称されるランチア・ストラトスのレプリカが競売に登場。車体構造はスペースフレーム、エンジンはアルファロメオから
    「もっとも本物に近い」と称されるランチア・ストラトスのレプリカが競売に登場。車体構造はスペースフレーム、エンジンはアルファロメオから

    | さすがにレプリカ文化が盛んなアメリカで作られたクルマだけのことはある | おそらく、このクルマの運転は「非常に楽しい」はずだ さて、近代カーコレクションを語る上で外せないのがランチア・ストラトス。 ...

    続きを見る

    これはまるでアリタリア!ランボルギーニがドーハにてイタリアントリコローレを身にまとう「ランチア・ストラトスっぽい」カラーのウラカン・ステラートを公開
    これはまるでアリタリア!ランボルギーニがドーハにてイタリアントリコローレを身にまとう「ランチア・ストラトスっぽい」カラーのウラカン・ステラートを公開

    | おそらくはこのイベントのためのスペシャルカラー、しかしラッピングによって再現できそうだ | やっぱりウラカン・ステラートは格好良く、「注文しとけばよかったな」とちょっと後悔 ランボルギーニがドーハ ...

    続きを見る

    参照:LANCIA(Stellantis)

    この記事が気に入ったら
    いいね ! しよう

    ->その他イタリア車
    -, , , , ,