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次期シビック・タイプRは2022年発表、HV+4WD化というウワサ。ただしボクが「それは無い」と考えるその理由

2020/06/17

| タイプRは常に軽量であるべきで、ハイブリッドとは相性が良くはない |

さて、先日プロトタイプが目撃されたフルモデルチェンジ版となる次世代シビック・タイプR。

これまでのウワサだと、「現行タイプRと同じ2リッターターボエンジンを採用し、さらにはエレクトリックモーターを追加して後輪を駆動する4WDとなるだろう」と言われていたわけですね。

この方式はトヨタが先日発表したRAV4 PHVにも採用される「e-Four」と同じものですが、RAV4 PHVはこれによって「0-100km/h加速5.8秒」という優れた加速性能を獲得しており、かつ4輪トルクベクタリングによる高い安定性と旋回性能を持つに至っています。

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プロトタイプ走行中なるも「パワートレーンは未定」?

そして今回、ホンダ欧州のトップ、トム・ガーデナー氏がメディアに語ったところによると、「次期シビック・タイプRのパワートレーンについては何も決断がなされていない」。

この発言について、次期シビック・タイプRの登場が2022年だと言われていることを考えるといささか奇妙で、現時点で「決まっていないの」のであればおそらくは2022年の発表はムリ。

そして逆に、2022年の発表で間違いないのであれば、すでにパワートレーンは決定されているはずで、となるとトム・ガーデナー氏が三味線を弾いているか、もしくは「知らされていないか」。

ちなみに、先代そして現行シビック・タイプRは英国で開発され英国で生産されていますが、ホンダは今年中で英国スゥインドン工場を閉鎖すると発表しているため、次期シビック・タイプRは英国生産ではないということに。

現在、カナダや北米においてシビック・タイプRが大きな人気を獲得しているということを鑑みるに、シビック・タイプRの開発と生産拠点が米国に移され、モータースポーツへの参戦によって、さらにタイプR人気を盛り上げる可能性もありそう(アメリカホンダはNSXの開発も行ったので、その可能性は十分にある)で、もし現実的に「すでに米国に開発が移管されているのであれば」欧州ホンダのトップが「何も聞いていない」というのも納得でいる話ではありますね。

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おそらく次期シビック・タイプRのハイブリッド化はない

そしてぼくが思うのは、「次期シビック・タイプRにハイブリッド化はない」。

その理由はいくつかありますが、まずホンダはそのノウハウを持っていないこと。

経験のないものを今から開発してシビック・タイプRに搭載するというのはちょっと考えにくい話であり、かつNSXをハイブリッド化することによって「重く、高く」なってしまい、しかもそれが評価されなかったことを考慮すると、シビック・タイプRで同じ轍を踏むことはしないだろうと考えています。

なお、フォルクスワーゲングループは「エレクトリック化重視」ではあるものの、ゴルフGTIについてはエレクトリック化を見送っており、それは「重くなるだけで一向に速くならないから」。

SUVのような、もともと重いクルマであればハイブリッド化による恩恵を受けることができるものの、軽量なFFハッチバックをハイブリッド化しても運動性能をスポイルするだけに終わる、ということですね(BMWも同じ見解を示している)。

さらにホンダはタイプRについて「サーキットでの走行性能を追求したクルマであるべき」としてタイプRの乱発を行わず、「ドライバーがクルマを操る」ことを重視してマニュアル・トランスミッションのみという設定です。

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これだけ「タイプRに対して頑固な」姿勢を持つホンダなので、(サーキット走行のための)メリットのないままにハイブリッド化すると考えるのは非常に困難。

加えて、ハイブリッド化されたシビック・タイプRが出場できるレースは無く、ハイブリッド化については「考えれば考えるほど無い」、というのがぼくの思うところです。

参照:Auto Express

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