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米競売にてホンダNSX タイプRが出品されるも最低落札価格に届かず「落札されず」。その後45万ドル(7300万円)で販売されるが買い手を見つけるのは難しいと指摘される

米競売にてホンダNSX タイプRが出品されるも最低落札価格に届かず「落札されず」。その後45万ドル(7300万円)で販売されるが買い手を見つけるのは難しいと指摘される

Image:RM Sotheby's

| さすがにホンダNSX タイプRの相場は「上がりすぎ」だとも見られている |

加えてアメリカでは「通常の」NSXがもっと安価で大量に流通していることも影響か

さて、3月はじめにRMサザビーズがオークションへと出品し、最低落札価格に達しなかったホンダNSX タイプRが改めて「定額」の45万ドル(現在の為替レートにて約6700万円)にて販売中。

最低落札価格に達しなかった理由は不明ではあるものの、通常のNSXが10万ドル前後で流通する中、さすがに(設定された最低落札価格が)高すぎるという判断がなされたのかもしれません。

「究極の NSX」と称されるNSX タイプRは、1992年から1996年にかけて日本国内市場専用に約483台が生産され、当然のことながら、第一世代NSXの中で最も人気のあるモデルだとみなされています。

とくにアメリカには正規輸入がなされなかったことから熱狂的な人気を獲得しており、「25年ルール」の事項成立によってアメリカへの輸入が可能となった際には多くのNSX タイプRがアメリカへと流れたと報じられていますね。

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ホンダNSX タイプRはこんなクルマ

このホンダNSX タイプRは「他のすべての事項に優先してパフォーマンスを最大化した」スポーツカーで、制振・消音材、オーディオにエアコン含む快適装備、トラクション コントロール、スペア タイヤなどが省略され、代わりに専用に設計されたレカロ製レーシングシートとエンケイ軽量鍛造アルミホイールが装着され、あわせて120kgの軽量化がなされています(車体重量は1,230kg)。

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さらにはシャーシを強化するため、フロントバッテリートレイ下とフロントラジエーターの前には追加のアルミニウムブラケットが取り付けられ、より剛性の高いフロントスウェイバー、サスペンションブッシュ、コイルスプリング、ダンパーを備えた”レーススペック”のサスペンションシステムが取り付けられることになり、これらによってサーキット走行、とくに高速コーナリング時の突然のオーバーステアを防止するなどの(ミドシップならではのピーキーさへの)対策が取られています。

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搭載されるエンジンにはホンダのレーシングカーのエンジン組立プロセスの技術が応用され、バランス調整済みクランクシャフトが組み込まれたほか、トランスミッション(のギアレシオ)はクロス化され、加えてより高いロック率の高いリミテッドスリップディファレンシャルが取り付けられるなど、あらゆる方面からサーキット走行にフォーカスしたスポーツカーへと仕上がっており、その結果として、当時の(フェラーリやランボルギーニなど)伝統的なスーパーカーに劣らぬ運動性能を誇りつつ、価格的には(まだ)一般人でもアクセスでき、その上ホンダの伝説的な信頼性を併せ持つというサーキットウエポンが誕生したわけですね。

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なお、このNSX タイプR開発チームは、このNSXスーパーライトバージョンを「単なるハードコアモデル」として位置づけるのではなく、ホンダ第一期のF1と関連付けることを考え、ボディカラーには純日本製F1マシンではじめての優勝を飾ったRA272をイメージさせるチャンピオンシップホワイト、そしてエンブレムにもRA272に採用されていた「赤バッジ」を採用することに。

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加えて「レッドのシート(タイプRの”R”には当初”Red”の意味があった)」、「チタン製シフトノブ」を採用することでタイプRの(現代までに続く)レシピが完成しており、タイプRの元祖、そしてもっともホンダの熱い想いが込められたのがこのNSX タイプRだと言えるかもしれません。

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このNSX タイプRは最近になって日本から輸出される

このホンダNSX タイプRは最近になって日本からアメリカへと輸出されたもので、現在の走行距離は18,500km未満。

いくつかの部位には工場出荷時のビニールが残されており、新車時からの日本での整備記録簿、オーナーズマニュアル、スペアキーなどが揃っていて、販売に備えての整備も行われている、と説明されています。

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あまりに価格が上がってしまい、NSX タイプRが投機商品となってしまうのも困りものですが、逆に値がつかずに「売れない」というのもちょっと悲しいものがあり、なんとなく複雑な心境になってしまいます。

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参照:RM Sotheby's

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