| マツダRX-7は現代のスポーツカーが失ったものを持っている |
「研ぎ澄まされたシンプルさ」を持つがゆえにその輝きは色褪せない
さて、ニュルブルクリンクにて”タクシー会社”を運営し、観光客を乗せてニュルブルクリンクを走行することを生業としているミーシャ・シャルーディン氏。
これまでには様々なスーパーカーやハイパーカーにてニュルブルクリンクを走る様子を公開していますが、今回は珍しく日本車(マツダRX-7)を走らせています。
マツダRX-7(FD3S)は1992年に登場していますが、設計やデザインの際には「流行に左右されず、30年後には(フェラーリやジャガーのクルマがそうであるように)高い価値を誇るクラシックカーとして捉えられるように」という思想を前提にしていたと言われます。
そして30年後、マツダの開発スタッフの想いが現実になる
そして今年は(早いもので)マツダRX-7が登場して31年目ということになりますが、マツダのスタッフが31年前に思い描いたように「マツダきっての名車」として扱われ、神格化されるほどの存在になったと考えていいかもしれません(映画”ワイルド・スピード”の影響があることは否めないが、もちろん高い魅力を備えていたからこその評価でもある)。
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さらにマツダRX-7の人気がここまで続いたことは、FC3Sから連なる「アフター市場の盛り上がり」で、多くのチューナーそしてパーツが存在したことからその話題が途切れることなく続いてきたのだとも考えられます(販売が終了したとしても、チューナーがRX-7をバージョンアップさせてきた)。
そしてもちろん、高いシャシー性能、耐チューニング製の高いエンジン、そしてなによりも軽量(発売当初は1,224kg)であるといったところが大きな支持を集め、それが今に至るまで人気が衰えない理由を形成しているのでしょうね。
ただ、いちばん重要なのは、「時代の変化とともに、多くのスポーツカーが失ったもの」をRX-7が備えていたことで、それはやはり上述の軽量性、そしてシンプルさ、過度にハイテクに頼らない車体制御技術だとも考えられ、「大きく重く、テクノロジーに頼るようになった」近年のスポーツカーの中においてひときわ(RX-7を)輝かせたのだとも認識しています。
今でもマツダRX-7は速かった
そして今回の動画に登場するRX-7は(右ハンドルというところから見て)おそらくある程度チューンされた個体を日本から輸入したものだと思われ、懐かしのガナドール製ドアミラーといったパーツも装着済み。
そのほかエアロパーツ、レイズ製ホイール(TE37)、セミスリックタイヤなどが装着されており・・・。
特筆すべきはエンジンで、こちらはノーマルの2ローターをリビルトしたうえ、オリジナルのシーケンシャル・ツインターボを捨ててシングルターボへと換装済み。
その出力は約400馬力を発生で、このパワーは5速マニュアルギアボックスを介して後輪に送られ、しかしトラクションコントロールもABSもなく、これを吸収するのは各ブッシュが強化されたサスペンションのマイナーアップグレード、そしてドライバーの腕のみ。
その出力特性は文字通りの「ドッカンターボ」で、4,500回転を超えたあたりからはとんでもない加速を見せていますが、純正メーター(180キロスケール)ではなんども打ち止めとなっており、そのポテンシャルがいかに高いかを見せつけています。
ただ、ニュルブルクリンクを1周走った時点でブレーキがヘタっており、それ以上の走行はできそうになく、しかし走行時のサウンドは130デシベルを超えていたため「ニュルブルクリンクの騒音規制にひっかかり、どのみちこれ以上の走行は許されなかっただろう」とも。※ニュルでは95デシベルの音量制限を設けており、たとえばランボルギーニ・ウラカンSTOはノーマルでもこれにひっかかると言われている
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