
| 近年の特徴として「最新技術が信頼性の壁」となっていることが明らかになる |
ハイテク化が仇となって「信頼性が低下」
J.D.パワーが発表した「2026年米国自動車耐久品質調査(VDS)」によると、自動車業界全体の信頼性が2022年以降で最低水準に落ち込んでいることが明らかに。
今回の調査では購入から3年が経過した車両(2023年モデル)の不具合を測定しており、業界平均は204 PP100(100台あたり204か所の不具合)となって前年より指数が悪化しています。
特に「インフォテインメント(スマホ連携やアプリ)」と「ソフトウェア更新」が不満の元凶となっており、現代ならではの課題が白日のもとに晒されているかのようですね。
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この記事のポイント(30秒でわかる要約)
- 絶対王者レクサス: 151 PP100という圧倒的な低スコアで4年連続の総合1位
- 大衆車の健闘: ビュイック(160)が一般ブランド首位。MINI(168)が2位と大躍進
- ハイテクの落とし穴: インフォテインメント(Android Auto/Apple CarPlay)が不具合の約半分を占める
- 電動車の課題: PHEVやEVは、ガソリン車よりも不具合報告が大幅に多い結果に
- ワースト1位はVW: フォルクスワーゲンやボルボ、ランドローバーが信頼性で苦戦
2026年 自動車ブランド信頼性ランキング
まずこちらはブランド別の「信頼性ランキング」。
不具合指摘件数(PP100)が少ないほど信頼性が高いことを示します。
【TOP 10】最も信頼できるブランド
| 順位 | ブランド | スコア (PP100) |
| 1位 | レクサス (Lexus) | 151 |
| 2位 | ビュイック (Buick) | 160 |
| 3位 | MINI (ミニ) | 168 |
| 4位 | キャデラック (Cadillac) | 175 |
| 5位 | シボレー (Chevrolet) | 178 |
| 6位 | スバル (Subaru) | 181 |
| 7位 | ポルシェ (Porsche) | 182 |
| 8位 | トヨタ (Toyota) | 185 |
| 9位 | キア (Kia) | 193 |
| 10位 | 日産 (Nissan) | 194 |
なぜ高級車の方が「壊れやすい」のか?
今回の調査で最も顕著だったのは、「プレミアムブランド(平均217)」の方が「一般ブランド(平均198)」よりも不具合が多いという逆転現象。
「高級車のほうが壊れやすい」というのは納得がゆかないような気がしますが、その理由は高級車に搭載される過剰なまでの新技術にあるもよう。
- 複雑なインフォテインメントシステム: 多機能すぎて、Bluetooth接続やワイヤレス充電の失敗が頻発
- ソフトウェア更新(OTA): 遠隔アップデートを受けたオーナーの約14%で新たな不具合が発生し、満足度はわずか27%に留まっている
- 過剰なディスプレイ: 操作系が画面に集約されたことで、直感的な操作ができず不満に繋がっている
実際のところ、「肝心な場面で車両とスマートフォンとの接続が失われた」という体験をした人は少なくはないかもしれません。
一方、レクサスは「高級車」でありながら、インフォテイメントシステムが「2世代くらい古い」とも言われることがあり、この古さ=枯れた技術が逆に信頼性を向上させたのだとも考えられます。
参考までに、いくつかの自動車メーカーは「アップルカープレイ / アンドロイドオートをあえて非搭載」としていますが、もしかするとその理由は「クルマ本体以外の部分で評価が下がったりユーザーの不満を招きたくない」と考えるところもあるのかもしれません。
セグメント別「最も壊れにくいモデル」
特定のカテゴリーで最高評価を得た、間違いのない車種リストです。
- 総合1位(最優秀モデル): レクサス IS※やはり登場時期が古いモデルである
- コンパクトカー: トヨタ カローラ
- ミッドサイズカー: トヨタ カムリ
- コンパクトSUV: シボレー エクイノックス
- ミッドサイズSUV: 日産 ムラーノ
- フルサイズピックアップ: ラム 1500
トヨタ・レクサス連合は、全18カテゴリー中8つでトップを獲得。
やはりその「枯れた技術」を磨き上げる手法が長期的な信頼性に繋がっているのでしょうね。
結論:今の時代は「シンプル」こそが贅沢
J.D.パワーの調査結果は、多くのメーカーにとって耳が痛いものとなり、というのも「最新のソフトウェア」や「巨大な画面」が必ずしも優れた所有体験を約束しないことが証明されたから。
もし「10年乗れる車」を探しているならば、今回のランキング上位に共通する、「実績のあるパワートレイン」と「使いやすい操作系」を有するブランドを選ぶほうがいいのかもしれません。
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参照:JD Power
















