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レクサス「セダンには特定地域を中心に十分な市場があり、我々はセダンにもフォーカスしてゆく」。なお中国でのレクサスの販売の約半数は「ES」

2023/09/23

レクサス

| たしかに中国ではセダンが大人気だとは聞いていたが |

意外なことではあるものの、新興EVメーカーが投入する車種の多くが「セダン」でもある

さて、先日は「レクサス・ショーケース」が開催され、レクサスに関する今後の展開について様々な情報が開示されていますが、今回は「渡辺剛レクサス・インターナショナル・プレジデントが、セダンにまだ可能性を感じている」と語ったという報道。

なお、レクサスは2020年頃まではセダン中心のラインアップを持っており、よって北米のディーラー網からは「SUVをもっと投入して欲しい」という突き上げを食らっていたとされ、しかし今では多様なSUVを揃え、発売予定の車種まで含めると、”SUV中心”といえるまでに商品構成を変化させています。

なぜレクサスはセダンを重視するのか

報道によれば、渡辺剛レクサス・インターナショナル・プレジデントはセダンの需要が減少していることについても認めつつ、「新型セダンの開発をビジネス的に正当化できるレベルの需要がまだ存在し、我々は引き続きセダン市場を注視しつつ、フォーカスする用意がある」。

こういった発言の背景について、中国ではセダンの人気が特に高いこと、現地におけるレクサスの総販売台数の半分をESが占めていることがあるようですが、たしかに中国では(SUVに人気が集中しているように見えて)セダンの人気も高いことが度々報じられており、それは中国の新興EVメーカーの多くがセダンを揃えていることからも理解ができるかもしれません。

中国のEV、NIO(ニーオ)ET7

加えて(2020年のデータで恐縮ですが)全世界のセダンの販売のうち中国が占めるのは51%というデータもあり、中国市場でセダンが好まれるというのは「間違いがない」事実だと思われます。

全世界セダン市場の51%は中国!次いで北米は22%、欧州はわずか6%。セダン販売の53%は4社が占めるという特殊な状況に思うこと

| 多くのメーカーがセダンから撤退したが、そのぶん「残りものには福があった | 今や自動車業界あげて「SUV」へとシフトしていて、これには「消費者が好む」という理由のほかに、「自動車メーカーにとって儲 ...

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さらに現在は「(SUVに集中するため)フォードのように、セダンから撤退する」自動車メーカーも少なくはなく、たしかにセダン市場はワールドワイドでは縮小してしまったかもしれませんが、そのぶん競争相手も減っており、ある意味では(世界的に)レッドオーシャンからブルーオーシャンへと転じているのかもしれません。

参考までに、(意外なことに)アメリカは中国の次にセダンがよく売れる国だとされ、2023年1-7月までのTOP10だとこんな並びになっており、トヨタ・カムリが「全米で7番目に売れたクルマ」となっていることがわかります。

2023年1-7月における米国新車販売ランキング

  1. フォードFシリーズ・・・451,429台(前年比+24.5%)
  2. シボレー・シルバラード・・・306,237台(前年比+2.9%)
  3. ラム・・・254,653台(前年比-11.4%)
  4. テスラ・モデルY・・・238,686台(前年比+64.1%)
  5. トヨタ RAV4・・・225,146台(前年比-5.4%)
  6. ホンダ CR-V・・・196,794台(前年比+42.2%)
  7. トヨタ・カムリ・・・175,955台(前年比+9.4%)
  8. 日産ローグ・・・170,209台(前年比+70.3%)
  9. GMCシエラ・・・166,533台(前年比+24.8%)
  10. トヨタ・カローラ・・・108,260台(前年比-12.0%)

さらに2023年のカムリの販売は2022年の同期比でおよそ10%増加しており(逆にRAV4は5%減少している)、こういった事実を見るにつけ、トヨタ/レクサスが「セダンにもまだチャンスがある」ということも理解可能。

実際のところ、トヨタは新型クラウンを(セダン含め)ワールドワイドにて販売する意向を持っており、レクサスブランドにおいてもエレクトリファイド・セダンの市販バージョンを投入する計画が報じられているので、レクサスは「SUV中心の展開を進めるものの、セダンについては常にチャンスを伺う」というスタンスを取ることになりそうですね。

トヨタ
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参照:Drive, Marklines

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