| レクサスGXはもしかすると空前絶後の人気を誇ることになるかもしれない |
さらにレクサスは今後も継続し魅力的なニューモデルを展開予定
さて、レクサスがメディア向けイベント「LEXUS SHOWCASE(レクサスショーケース)」を開催し、そこではレクサス・インターナショナル・プレジデントである渡辺剛氏が「新しい価値を提供する、多様化と電動化を主眼に置いたクルマづくり」という新しい方向性を発表しています。
この方法製における骨子は3つあり、1つ目は「多様化する顧客のニーズに対応するため、モデルラインアップを多様化させる」、2つ目は「自然との共生を重視し、水素エンジンを体験してもらうためのROVコンセプトの顧客体験プログラムを実施する」、3つ目は「カーボンニュートラルに向け、レクサスらしいBEVの開発、そして普及に向けた取り組みを加速させる」というもの。
なお、今回の発表でもっとも注目すべきは、これまで検討中とされていた「GX」の国内導入について正式に「来年中の発売を予定している」と言及したことで、これについては”多くのお客様のご期待とご要望の声を受けた”ためだとコメントしています。
レクサスはどう多様化を行うのか
そこでレクサスの今後の戦略について見てみたいと思いますが、まずは「多様化」について。
今年はレクサスにとってかつてないほどの新型車を発表した年となっていますが、中華圏にて発売されて人気を博した高級ミニバンLMの第2世代、そしてコンパクトSUV「LBX」、北米専用ではあるものの3列シートを持つファミリーSUV「TX」といった、これまで日本やその他の仕様地では存在しなかったモデルをワールドワイドにて投入する意向を表明しています(一部モデルは地域限定)。
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そしてSUVにおいても、これまでの「スマートな都市型」デザインに加え、タフでワイルドな風味を持つGXを発表しており、ラインアップの横幅を広げるだけではなく、縦軸についても掘り下げることによって既存顧客の潜在的要望をカバーし、かつ新規顧客を取り込むことを可能とするもよう。
さらには様々な商標の出願も報じられており、おそらくは今後も”多様な”ニューモデルが登場することになりそうですね。
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レクサスは「自然との共生」を目指す
レクサスはすでに「オーバートレイル・プロジェクト」を開始していることでもわかるとおり、「自然との共生」を強く意識しています。
さらには2人乗りのバギー「ROVコンセプト」を発表していますが、今回このROVコンセプトの体験プログラムを実施し、(アウトドアの楽しさを体験してもらいつつ)これを通じて将来的な実用化に向けた技術開発を行ってゆく、とのこと。
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ただし、これについては低環境負荷実現の方法、水素エンジンなど様々な「要素」の実証実験の意味合いが濃いものと思われ、ROVコンセプトそのものの実用化を目指すというわけではないのかもしれません。
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なお、このROVコンセプトにパーツやユニットを提供している会社は以下が挙げられており、今後トヨタはこれら企業とともにカーボンニュートラルの達成に向けて動いてゆくのだと思われます。
ヤマハ発動機株式会社、KYB株式会社、Covestro株式会社、タキロンシーアイ株式会社、株式会社豊田自動織機、豊田合成株式会社、トヨタ自動車九州株式会社、株式会社ニフコ、東洋紡エムシー株式会社
レクサスは今後、バッテリーEV(BEV)にシフト
そして最後はもっとも重要な「電動化」。
これについては「バッテリーEVを軸にする」と明言されており、トヨタ同様に、”クルマ屋ならではの”楽しさを全面に押し出したBEVを作ってゆくもよう。
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そしてコア技術としては「四輪駆動力システム”DIRECT4”」「ステアバイワイヤ」を用いること、レクサス・エレクトリファイド・スポーツ・コンセプトを通じて「ソリッドステートバッテリー、エアロダイナミクス、軽量化、高剛性」といった次世代EVの技術開発を行うこと、かつ制裁素材や人工素材などを内装に採用し「従来のラグジュアリーの概念に囚われない」、つまり脱レザー内装についてもチャレンジすることに触れています。
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そのほか、先日発表された「充電体験」をより上質なものとするための(BEVコンシェルジュなどの)各サービスの拡充によってオーナーの体験を充実させる意向も示しています。
そして最後に「2026年には、車体構造を大きく変革し、コストを削減した新しいプラットフォーム」を持つ次世代BEVが登場することに再度触れ、これを示唆するコンセプトモデルを(10月に開幕する)JAPAN MOBILITY SHOW 2023でお披露目するとアナウンスしており、ここではどういったクルマが示されるのか期待がかかるところ。
ただ、ちょっと気になるのは「2026年に次世代EVが登場する」として、それまでの間、レクサスがEVを発売するのかしないのか。
発売しないわけにはゆかないと思う一方、現在の「コストがかかり、競争力を発揮できない」E-TNGAプラットフォームを使用したEVを発売しても利益の積み増しはできないものと思われ(これらEVのみでは赤字になる可能性が大)、レクサスが(短期的に)どういった対応を行うのかにも注目が集まります。
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参照:LEXUS