| 現在、旧い日本車のレストモッドがアメリカでひとつのブームになっているとはいうが |
このトヨタ・セリカの完成度はあまりに高すぎた
さて、トヨタの歴史的名作「ダルマセリカ(初代A20 / 30型)」の内外装を余すところなくカスタムした個体がオークションに登場。
なお、このセリカは「ダルマセリカ」ということに加えて「ホンダS2000のエンジン」「日産R34スカイラインGT-RのミッドナイトパープルIII」を持つというJDM好きにはたまらない一台です。
参考までに、このミッドナイトパープルIIIはそれまでのミッドナイトパープルに対しオレンジを加えた「カラーシフト塗装」です。
トヨタ、ホンダ、日産のマッシュアップ
このダルマセリカは当時人気があったために販売台数が多く、よって中古市場にて比較的安価に入手できるということからレストモッドのベース車両としては非常に向いているとされるモデル。
そしてこの個体もやはりレストモッドがなされ、かつてピーターソン自動車博物館に展示されたことがあるほどの完成度そして知名度を持つ個体だそうで、おそらくは「相当な」価格で落札されるだろうと考えられています。
このクルマは非常に多くの見どころをもっているのですが、やはり目玉のひとつはホンダS2000からスワップした2リッター4気筒エンジン。
しかもトルクに優れる後期型のF22エンジンが積まれ、ヘッドカバーやスロットルボディなどにはレインボーIP加工がほどこされたチタン製、そして48mmのジェンベイ製スロットルボディ、J's Racing製チューブラーヘッダー、Koyo製アルミラジエターなどを用いたアップグレードが施されます。
トランスミッションは6速マニュアル(これもホンダS2000から)、そしてリミテッドスリップディファレンシャル、16インチサイズの(ちょっとレトロな)BBS RSホイール、ウィルウッド製ディスクブレーキ、アキュエア製エアサスペンション、アドコ製スタビライザーといった装備も列挙されていますが、ホイールボルトとエアバルブキャップもレインボーIP加工済みのチタン製。※タイヤはフロント195/50、リア245/45サイズのToyo Proxes R888R
外装も一新されており、ファイバーグラス製バンパー、フロント&リアスポイラー、フレアホイールアーチ(オーバーフェンダー)といったカスタム内容が紹介されています。
ダルマセリカの特徴的なラップアラウンド型バンパー(北米では、両端がつり上がっていることからスマイリーバンパーと呼ばれるようだ)はブラックに、そしてグリルやバッジ類もブラックアウトされ、ヘッドライトの内側2灯もブラックにペイントされています(グリル内のGTバッジもブラック)。
本来クロームのパーツも基本的にブラックへ。
テールランプ、リアバンパー、バンパレットもブラック。
フロントには「族」っぽいチンスポイラー、そしてボンネットはクイックリリース固定。
ドアミラーはカーボン製の「GTミラー」。
もともとフェンダーミラーが装着されるクルマであり、こういった「目立たない」ドアミラーとの相性が良いようですね。
マフラーはa-Spec製(チタン)が取り付けられ、「日本の改造車」っぽい雰囲気が演出されています。
このダルマセリカのインテリアも「フルカスタム」
そして外装同様に内装もフルカスタムされており、ベースとなるのはブラックのアルカンターラ。
ルーフ内張りやドアインナーパネルもブラックアルカンターラ、ステッチはホワイト、そしてクリアパープルにて仕上げられたカーボンファイバーも装着されています。
シフトノブやパーキングブレーキのレバーはNRG製。
シートはBRIDE製ストラディア・ヴィーナスII・マツィオラ・エディション、タカタ製レーシングハーネスも。
アクセル/ブレーキ/クラッチペダルもレインボーIP加工済み。
NRG製3本スポークステアリングホイールはクイックリリース式。
センターにはトヨタマーク。
シフトチェンジのためのパドル、そしてボスまでもがレインボーIP加工済みですね。
なおスピードメーター、タコメーターはホンダS2000からの移植。
このデジタル表示にあわせて補助メーター類もデジタルが選択されています。
なお、一部アメリカのビルダーではこういったデジタルメーターを好む例が見られるもよう。
そしてアメリカのカスタムカーだけにオーディオにも「抜かり」はなく、ケンウッド、JLオーディオ、オーディソンによる「ブランドミックス」システムがインストール済み。
このダルマセリカ「フルカスタム」バージョンを紹介する動画はこちら
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