| ヒュンダイ・エッセンティア・コンセプトは市販化の予定 |
ヴィラ・デステ2018コンコルソ・デレガンツァにて展示されたヒュンダイ・エッセンティア・コンセプト。
すでにオンラインとアメリカでは公開されていたモデルですが、欧州のお披露目はこの場が「初」となろうかと思われます。
このエッセンティア・コンセプトは実際に発売されると言われるものの、その際にはもちろんややトーンダウンされるのは確実。
さらにコンセプトでは指紋や顔認証を備え、しかしこれも市販モデルでは「ごくごく普通の」仕様になるかもしれませんね。
ヒュンダイはどれくらいデザインに対して本気?
なお、ヒュンダイはこれまでも多くのデザイナーを引き抜いてきたのは既報の通りで、ランボルギーニやベントレーで活躍したルク・ドンカーヴォルケ氏、ブガッティのサシャ・セリパノフ氏、さらにブガッティのインテリアデザインチームまでも獲得。
加えてエンジニアリング面ではBMW Mディビジョンからもそのボスやエンジニアをヘッドハンティングしており、体制としては「万全」ということに。
ルク・ドンカーヴォルケ氏はランボルギーニ・ムルシエラゴ/ガヤルドのデザイナーとしても有名ですが、その腕は超一流であり、それは今回の作品を見ても明らか。
ただしここで問題となるのはヒュンダイの「本気度」。
多くの自動車メーカーは「デザインの重要性」を理解しているものの、どうしてもコストや実用性の問題から(コンセプトカー段階でいかに格好良くても)市販モデルでは「普通」になってしまいがち。
特にホンダやスバルにこの傾向が強く、そしてスバルや三菱は有名デザイナーを獲得したものの結局はうまく「使えなかった」という例も。
スバルはアルファロメオ147やクーペフィアットのデザインチームに参加したアンドレアス・ザパティナス、三菱はオリビエ・ブーレイをデザイナーとして起用したものの、魅力的な市販車を出すのが難しかったという例がありますが、これは「デザイナーの求める要件を生産現場がクリアできなかった」「コストの兼ね合いで求めるデザインを実現できなかった」のだと思われます(会議を経るたびにどんどんコンセプトモデルが普通になってゆき、同時にデザイナーが落胆する姿が眼に浮かぶ)。
そして気になるのはヒュンダイがこれらの前例と同じになる(結局はコスト優先で普通の車しか発売できない)のか、それともデザイン実現のためにコストを投じる覚悟があるのかということ。
「カッコイイ」車を作ることにどこまで本気なのかがここでわかるということになりますが、これは「まあどうなるか見てみよう」というところ。
なおエッセンティア・コンセプトは「EV」で、一回の充電あたりの走行可能距離は373キロ、最高速は269キロ。
発売時にはEVではなくPHEVもしくはガソリンエンジンとなる可能性が高いとは思いますが、このまま発売されれば相当に魅力的なクルマになるのは間違いなさそうです。
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