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新型スープラ開発責任者「スープラは純粋に速さを追求したクルマであり、MTは邪魔」

2018/04/03

| 新型スープラ開発責任者「マニュアル・トランスミッションは不要」 |

トヨタのスポーツ車両統括責任部長、多田哲哉氏がメディアに語ったところによると、「新型スープラについて、現段階ではマニュアル・トランスミッションの装備は考えていない」。
多田哲哉氏は86の開発を率いた人物で、その実績を買われて新型スープラにおいても開発を主導した人物。
その人物が「スープラにMTはない」と述べたことになりますが、「今のところは」という但し書が入っているのが気になるところ。

一方で兄弟車となるBMW Z4はマニュアル・トランスミッションを搭載

新型スープラの開発は2015年に始まっており、これはBMWとの共同開発。
BMW版の「Z4」はマニュアル・トランスミッションが用意されると言われ、これは「欧州ではMTが好まれる」ことや、より楽しさを追求したためだと思われます。

一方でのスープラですが、走る楽しみというよりは「純粋に速さを追求したスポーツカー」であり、ここが86との相違点だと言えそう。
多田哲哉氏はその車ごとの性格をしっかりと定めて開発するようで、86については楽しさを重視し、できるだけ軽量に、そして操りやすく仕上げた模様。
そのためターボ装着について問われると「86のボディや足回りはターボパワーに耐えられない」と答えており、つまり「NAエンジン搭載を前提にバランスを決定した」ということがわかります(必要以上でもなく、必要以下でもなく、ピンポイントでのバランスを求めている)。

そしてスープラについては最初から「ターボエンジン」の使用が視野に入っていたために「ターボエンジン搭載でのバランス」を追求していると思われ、そしてその大きなトルクを操るには「マニュアル・トランスミッションは邪魔でしかない」と考えているようですね。

つまりは自分の好みをクルマに反映させるタイプではなく、クルマの性格に合わせて的確な仕様を決める開発者だということになり、自身でも「86にターボを搭載しないことで”ターボ嫌い”だと思われているが、実はターボが大好きだ」とも。

なお、新型スープラについては重量配分が「50:50」であることが公表されており、これは「デュアルクラッチ搭載」での数値だと思われ、よってこれを「マニュアルトランスミッションに」変更すると(MTはDCTより数十キロ軽いので)この数字が”後輪寄り”になる可能性も。
となると多田哲哉氏の重視(想定)する「バランス」が崩れることになり、その意味でもMTは無いのかもしれませんね。
新型スープラについて、噂されたハイブリッドについても「無い」とされていて、それも多田哲哉氏の考える「バランス」を満たすことができない(崩す)からかも、と考えたりします。

もはやマニュアル・トランスミッションは時代遅れ

なお、スポーツカー=マニュアル・トランスミッション、マニュアル・トランスミッションのほうが速く走れるという向きも多いかもしれませんが、実際に運転してみると一定以上のパワーがある場合、速く走ろうとすると「MTは邪魔なだけの存在」に。

出力370馬力の「ポルシェ911カレラT」の0-100キロ加速ではマニュアル・トランスミッション(MT)が4.5秒、デュアルクラッチ(PDK)が4.2秒という数字となっており、これはポルシェの他モデルでも同様。
コルベットにおいてもサーキット(VIR)でのコースレコードを達成したのは「AT」で、純粋に速さを追求する場合は「MTでは無理」なのが現代。※MTは時代遅れの産物となってしまった

一方でホンダ・シビック・タイプR、スバルWRX STIのように「MTのみ」のクルマもありますが、両者を運転した印象だと「確実にDCTを積んだほうが速く走れるだろう」とも考えています。
ただ、マニュアル・トランスミッションの「クラッチを踏んで回転数をあわせ、自分でギアを選んでシフトチェンジする」という動作は何ものにも変え難いのもまた事実。
MTはつまるところ「自己満足でしかない」のが現実ですが、スポーツカーもまた「自己満足を得るための乗り物」なので、MTはMTで存在意義はある、と考えています(ただし今後自分のクルマとしてMTを選ぶことはないと思う)。



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