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【まとめ】ポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニのブランドイメージについて考える

投稿日:2017/10/14 更新日:

ポルシェ、ランボルギーニ、フェラーリ。イメージは違えどパフォーマンスを追求するのは同じだ

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ポルシェの考える「スポーツカー」とは「日常性」と同義

ポルシェの考える「スポーツカー」とは「日常性」。これはオフィシャルのコメントですが、ぼくはその言葉に偽り無し、と思っています。たとえば車体のサイズや地上高もそうですし、燃費、耐久性、整備性、メンテナンスコスト、積載性(とくにボクスターはミドシップレイアウトと言うことを考えると驚異的)、さらにはディーラーの数やそのサービスの質の高さ・均一さ、部品ストックや在庫が無い場合の取り寄せのスピード、という点においてもほかメーカーに対するアドバンテージがあるのは間違いのないところ。

ポルシェを分解したことのある人であればわかると思いますが、ぼくはとくに整備性といった部分ではポルシェは非常に秀でていると思っています。かつて軍に車輌を供給した経験からか、信頼性はもちろん修理の迅速さ(交換の容易さ含む)の必要性を重視していると考えられ(戦場では故障や、修理に人と手間を割かれることは命取り)、そのため非常にわかりやすい構造になっているのかもしれません。

ランボルギーニの場合はどうだろう

ところがラテン系の車であればそうは行かない、ということを良く聞きます。
ランボルギーニだと、すでにぼくが実感している範囲では、まずディーラー数が少ないこと、そして部品在庫が少ないこと、そして部品の取り寄せに時間がかかること。すでにガヤルド納車後に行ういくつかの事柄を前提に純正部品を複数取り寄せていますが、やはり部品在庫が国内無く、本国オーダーになるケースが多いのですね。
およそ納期は2-3週間といったところですが、おおよその部品はディーラーにストックしてある、そして無くても翌日には届くポルシェとは勝手が違います(もちろん販売台数も違うので拠点の数も異なりますし、そうそう出るかでないかわからない部品をストックできないという事情は理解できるので不満はない)。

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もちろんそんなことははじめから理解しているので大した問題ではないのですが、同様にはじめから理解している案件として、維持費が挙げられますね。まずeギアは持って2万キロという話ですし(ガヤルドLP560-4からは少し改善されたという話も)、とくにぼくの場合、ガレージに車を入れるにはハンドルを大きく切って坂をバックで上がるというクラッチには負担の大きい保管環境であり、クラッチの消耗は比較的早いと思われます。それに加え年一回のブレーキフルード交換、オイル交換、その他点検費用など、以前に試算したとおり、ポルシェ(911)に比べると3倍ほどの費用を見ておかねばなりません。

これはもちろんガヤルド購入前にわかっていることですので、気に入らなければ買わなければ良いだけの話ですし(消費者にはそれを選択する権利がある)、そもそもこれはメーカーの方針によるものですので、ぼくがどうこう言う問題ではなく、それでも購入したということは、ぼくがそれ(メーカーの方針)を理解した、ということも意味します。
逆に、いかに車が良くとも、メーカーの方針をぼくが理解することができず、購入に至らなかった車もある、ということですね。

なおランボルギーニは自社の方針や自社の車について明確に何かを表現した例は少なく、特に近代においてはそういったコメントも少ないのですが、「エクスクルーシブ(排他性があり、他の何とも似ていない)」を重視しているであろうことは公開されている動画等で確認可能。

フェラーリは「手の届かない美女」

一方フェラーリは、モンテツェーモロ前社長いわく、「手の届かない美女のような存在」だと自社の車を表現していますし(ポルシェの日常性とは真逆)、ランボルギーニが「エクスクルーシブ」であることを重要視していることもわかります。

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国産車だとホンダの考えるスポーツカーは、(最近やや緩和したと感じるものの)イコールレーシングカーの様にも感じられ、日産の考えるスポーツカーは、GT-Rに見られるように(発表時のコピーからはどんな環境でも毎日乗れないと意味がないというメッセージを読み取れ、逆にイタリアンスポーツの非日常性に勝負を挑んでいるように思える)「日常性」を重視したものであり、逆に自動車業界で言うところの「エクスクルーシブ」という点はあまり強調していないように思われるところ。

つまるところ、やはり「日常性」を重視するのか「非日常性」を重視するのか、ブランド戦略としてどちらを求める層をターゲットとするか、ということで必然的に車の性格も変ってくるわけで、そういった意味では、ぼくはメーカーの意図を解釈し比較対象としようとはするけれど、各社の送り出す車そのものについて優劣はつけることはできない、と考えるのです(一概にポルシェが優れる、とかフェラーリが優れるとか、いやいやGT-Rですよ、とは言えないということ)。

なお最近はアウディやメルセデス・ベンツ、BMWなどジャーマンスリーもスーパーカーと比肩しうるような車を発売するに至り、それらとの差別化のためか、ポルシェやフェラーリ、ランボルギーニといった昔からのハイパフォーマンスカーメーカーが送り出す車の個性が強くなっているようには思います。

パガーニ・ゾンダなど一部のエキゾチックカーは相変わらずで別格ですが、ファービオや、その他アメリカ、スペインからも続々と新しいメーカーが参入し、結果として富裕層にとって魅力のある選択肢が増えていますし、さらにはEVのテスラ、古参ロータスからもエヴォーラが登場したり、微妙に市場がにぎやかになってきているわけで、それらがポルシェやフェラーリ、ランボルギーニの領域に入ってくるにあたり、「何かしら違いを出さないと」ということなのかもしれません。



今やハイパフォーマンスカーはスポーツカーメーカーだけのものではない

現代では技術の進歩・平準化によって、ハイパフォーマンスカーは一部のメーカーにしか「作れない」ものではなくなってしまい、ロシアや中東、中国など新しいマーケットが出てくるにあたり、それらハイパフォーマンスカーを求める顧客の要望も変わってきているわけです(昔は性能が全てだったのかもしれないが、今はそうではない)。

そんな中で、やはり既存各社とも安穏としていられないのが現状と考えられ、フェラーリはカリフォルニアで新規顧客を獲得する一方、V8ミドシップをさらに過激かつ先端テクノロジー注入したモデルとしてラインアップ各モデルごとの棲み分けを行うことで顧客の幅広い要望を満たす形に。
ポルシェもパナメーラ導入で新たな市場を切り開いていますし、911GT3やGT3RS,ターボなどはこれまでよりも方向性が明確になった、と考えられるかもしれません(911ターボはテクノロジー、GT3系はサーキット、という感じで)。

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ポルシェは近年車種拡大に努めてきましたが、それに伴い、同一ブランド内での競合が起きている可能性も。
つまりは、「ボクスターを買うか、ケイマンを買うか、911を買うか」と悩む顧客が出てきているということです。
たとえばオープンというカテゴリにおいてはメルセデス・ベンツSLKやBMW Z4の既存・潜在ユーザーがボクスターを、アウディTTなどスポーツクーペの既存・潜在ユーザーがケイマンを、といった具合に他社からユーザーを呼び込む必要があるわけですが、ポルシェはブランドCIやデザイン的「統一感」を優先してしまったために、結果的に911やボクスター/ケイマン、そしてそれらモデルのラインアップ間での独自性が薄れ、ポルシェ内での食い合いが発生している、ということですね。

ポルシェのラインアップは他社のシェアを奪うよりも自社内での自食作用を招いている

理想は「車種を倍に増やせばそのぶん売り上げが倍に」といったところですが、現時点で(ひたすら911やボクスター、ケイマンのバリーエーションを拡大する状態の)はポルシェはややロスがあるとも言えるかもしれません。
ここ数年売り上げが伸びたのはおよそ「食い合い」が生じないカイエンによるところが大きかったのだと思いますが、今後は「パナメーラ」の導入により、さらに伸びが期待できそう。

話を戻すと、いわゆるスポーツモデルにおいてポルシェはやや「無駄」があるようにも感じられ、オーバーラップするバリエーションを増やしてしまったイメージがあるのも事実。もちろんポルシェもそれを理解しているはずで、だからこそ今回のGT3や、GT3RSのような、単なる「911のエボリューションモデル」とは言い難い、911ラインとは個性の異なるモデルで、やはり911との競合を避ける方策を打ち出してきているのだと思います。
顧客の要望にこたえるには、より幅広いモデルをラインナップするのが良いと考えられますが、企業としての効率を追求するならば必ずしもそうではない場合があり、そのバランスが難しいところ。

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つまりはフェラーリの近い将来のラインナップにおいては、それぞれのモデルにそれぞれの「存在意義」がもたらされ、それぞれのマーケットと顧客がある。
そしてポルシェにおいては、「カイエン」「スポーツモデル(911/ボクスター/ケイマン)」「パナメーラ」という、まずは大きなモデルでマーケットと顧客を分類し、それぞれのモデルの中でグレードを細分化するといった手法を採用しているわけですが、モデル中のグレード展開において、それぞれのグレードにより明確な「個性」「差別化」を付与して棲み分けを行う必要があるのだと、ぼくは考えます。

ランボルギーニの場合はややポルシェ、フェラーリとは事情が異なる

ランボルギーニにおいては、現行モデルであるムルシエラゴとガヤルドのもっとも大きな差異は車の性格というよりも「価格」であると考えられ(片方がコンフォートで片方がサーキット用、というわけではないという意味で)、そういった意味では上の2社と異なるわけです。そして、「モデルごとの個性」よりはまず「ランボルギーニであること」を優先しているとも考えられます。
ブランド構築にあたりランボルギーニは長期的な計画を持っているはずですが、まずはブランドイメージを構築・確立したのちにモデルバリエーションを増やして顧客層の拡大を図る、という意図なのかもしれません。

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「ランボルギーニ」というと、なんとなく手が届かないというか、興味はあっても自分とは無縁と感じる、「あこがれがあこがれのままで終わってしまうブランド」の代表かもしれません。
ぼくは目標はあってもあこがれを持たない人間なので、とくにランボルギーニに対してもあこがれがあったわけではありませんが、それでもぼくにとって「ランボルギーニ」はまったく無縁のものとして、つまりとうてい手の届かない、目標ともなり得ないものとして考えていたわけですね。
しかしながらガヤルドを注文してしまったことについて、事の発端は昨年の「GT-Rフィーバー」によります。ご存じの通り、あのときぼくはGT-R注文寸前までいっており、しかしもろもろの理由で購入を中断。
そのときにGT-R購入に向けられた、しかしやり場の無くなったエナジーを持てあましていて、そんな折に持ち前のチャレンジ精神が持ち上がり、「いっちょガヤルドに挑戦してみるか」ということで新たに目標設定を行い、発注に至ったわけですね。

もちろんお金はありませんが、「できないことをやろうとする」ことに人生の意義があると考えていて、できる範囲のことを無難にこなすだけの人生は、ぼくの望むものではありません。
ぼくは、フェラーリではなく、よりマイナーなランボルギーニという選択肢をとったわけですが、これによるリスクは理解しているつもりです。

とにかくランボルギーニに話を戻すと、やはり現実離れしたイメージがあり、購入の対象となりにくい、という印象がありますよね。
実際のサイズではF430よりもコンパクトですし、中身もアウディですし、じゅうぶんに現実的な車であるはずなのですが、やはり一般的ではないイメージがあります。

それが、ランボルギーニの持つブランドイメージおよび戦略によって意図的に演出されたものなのか、もしくはマーケティングが不十分なために誤解されたイメージが植え付けられたままなのかということはわかりませんが、現状の販売台数ではなかなかマーケティングに費用を捻出しにくい、といった事情があるのかもしれません。

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たとえば、ポルシェだと、2003年頃までは各国のウエブサイトとの足並みが揃わなかったり、モデルイヤーが変っても以前のモデルの情報が掲載されていたり、コンフィギュレーターの情報が古かったりという事例がありましたが、近年では世界同時進行ですよね。
情報の鮮度も高く、また密度も濃いですよね。知りたいことや、それ以上のこともウエブサイトにUPされていますが、たとえばランボルギーニ、今回他に購入を考えたマセラティやフェラーリ、アストンマーティンはウエブ上の情報が(ポルシェに慣れ親しんだぼくにとって)あまりに少なく、ちょっと戸惑ったりしたわけです。

アウディ、ランボルギーニは世界的に見るとメディア対策やプロモーションにはかなり人的金銭的コストを費やしているようには思いますが、日本では(本社とインポーターとの連携不足なのか)露出が不足しているように思います。

ランボルギーニというブランドと訴求力、広告を考える

それでも最近はランボルギーニ・ジャパンの紙面広告が多く、輸入車関連の雑誌には軒並みランボルギーニの掲載がありますし、ポルシェ専門誌上でもそれを見ることができます。さらにはセレブ系ファッション誌にも出稿していたりして、とにかく積極的にランボルギーニは広告を展開している、というイメージも。
輸入車販売統計を見る限りではそれほどリーマンショックの影響による落ち込みは見られないものの、これから落ち込む可能性があると踏んで新しいユーザーを捜しているのかもしれません。

実際のところランボルギーニというブランドは強力な訴求力を持ってはいるものの、あまりに一般に馴染みが薄いことから「購入しよう」という気が起きないのも事実。
もちろんその価格がひとつの要因であることは事実ですが、しかし同様の価格帯であるフェラーリは、世界中でフェラーリ・オフィシャルショップを展開したりして、キッズ向けのおもちゃやフェラーリグッズの拡販に乗り出しています。

これは、おそらくこのショップの販売で利益を上げようというよりも、フェラーリの認知度を上げ、よりフェラーリに親しんでもらおう、という意図があるのではないか、と考えるのです。
幼少の頃からフェラーリの色鉛筆などを使って育てば、もしかするとその子供が将来「フェラーリかランボルギーニか」と悩んだとき、「より慣れ親しんだ」フェラーリを選ぶ可能性があるのではないか、と思うのですね。

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日産はGT-RとZのキャラクタービジネスをはじめましたし、自動車業界も「自動車という製品のみによって」販売の競争を行う時代は終焉を迎えようとしているのかもしれません。

そんなわけで、ぼくとしてはランボルギーニももうちょっと一般的に認知度を向上させる施作を取って欲しいと考えています。
アパレルではイタリアの「ハイドロゲン」とタイアップして展開を行っていますが(そうでないものもある)、さすがにハイドロゲンだけあって価格が高すぎるのですよね。

「エクスクルーシブ」を追求していることは理解できますが、もう少し親しみやすい展開を行った方が知名度も向上しますし、たとえばランボルギーニというブランドが一般にも浸透すれば中古車市場も盛り上がったりするのだと考えるのです(排他性と一般性は相反する要素なので難しいと思いますが)。

ただ、フェラーリと異なるのは、アウディという強力なグループの庇護のもとにあるということで、一般性はアウディに任せ、ランボルギーニブランドはひたすらエクスクルーシブを追求した車づくりと戦略を貫く(ランボルギーニ社のプレスリリースでも希少性の象徴でありたいと語っている)のもアリかと思います。

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  • この記事を書いた人

JUN

人生において戻せないもの、それは4つ。「失われた機会、過ぎ去った時間、放たれた矢、口から出た言葉」。とにかくチャレンジ、しかし紳士的にありたいと思います。

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